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「似合う」が分からなかった私が、「似合う」を楽しめるようになるまで

はじめに

この記事は、おしゃれになりたいという気持ちがずっとありつつも、何もわからずにずっとおしゃれをあきらめていた私が、最近になってそれを少し解決できたのではないかな、と思えたので、理解と結論、そこにいたるまでの思考と理解のプロセスを忘れないように内省するために、備忘録として書いたものです。
今後、私が様々な場面で直面する問題や、分からないものも、このプロセスで解決できるのでは?と思って私用に書き残したものなので、全ての文章において(個人の感想です)が末尾につくことをご承知おきください。
ただ、少しくらいは、私みたいな「似合う」がわからない、もしくはわかる機会がなかったタイプ(顔と骨格不一致や、好みと似合いが不一致)の方が、おしゃれに興味を持つとっかかりになれるかもしれません。
また、いろいろと「わかった」ように書いていますが、パーソナルカラー、骨格、顔タイプ診断に行ったあと、いくつかのサイトさんを参考にしただけの、全くの素人なので参考程度に。ファッションについて、もっと理解を深めたいとは思っていますが、現時点での脳内をアウトプットするのが目的なので、間違っていることもある可能性があることをご理解ください。

おしゃれになりたい

おしゃれになりたいという気持ちがずっとありました。でも、そもそもおしゃれとは何なのかというのがつかめませんでした。おしゃれな人だなあという感覚はあるけど、どうしておしゃれだと感じるのかもわからないし、それを自分で実現する方法も全くわからない。おしゃれになる方法も、おしゃれを楽しむ方法もわからない。同級生の子で、おしゃれだしおしゃれを楽しんでいる子がいて、とても羨ましい一方、その子にはできているのに私ができないのは、自分には才能やセンスがないからだと思い、一生おしゃれな服を身につけること、そしておしゃれを楽しむことは無理な身なんだろうな、とあきらめていました。

服の選び方がわからない

振り返ると、私がおしゃれになれなかった、おしゃれの楽しみ方がわからなかった原因の一つに、”服の選び方が分からなかった”ということがあるんだと思います。わからないということは、どういうことだったのか?自分でも理解して見るために言語化してみました。

・「似合う」ということがどういうことなのかが(感覚で)わからない。(他人に似合っているよ、と言われた服もあったが、自分ではそれが分からなかった)ただ、「似合っていない」(服を着たときの自分の見た目が、自分にとってあまり魅力的に感じない)ということはわかる。
・かわいいな、と思うみんなが着ている(流行りの)服を着てみるが、似合わない
・体型的にも着れる服が少なかった。
・加えて、自分が可愛いと思って選んだ服も似合わない。

これらのことから、自分が何か着て「似合う」と思った経験が少なかったので、どんな服を選んでも似合わないと思い、服を選ぶ基準が培われない。結果、「みんなが着ているなら、おかしくはないのだろう」という理由で、無難な服を選び、それが合わないので・・・の繰り返しでした。
心情的にも、どんな服を着てもどうせ自分には似合わない。自分には魅力がないからだ。という気持ちで、自己肯定感が培われず、他人への羨望や妬みが積み重なり、卑屈になる一方でした。(ちょっと大げさな表現ですが)

「似合う」ということを、理屈で理解すればよい

「似合う」という感覚が分からなかった私ですが、では感覚的なもの、芸術的なものが全く理解できないタイプの人間なのかというと、そうではなく、私にも言語化できない、感覚で「良い」と思うことは多々あるし、むしろ他人よりもそれは多いとすら思っています。ただ、服についてはこの機能が著しく低かったようです(それは、「似合う」経験の少なさから来ていた可能性もあります)
服の選び方をあきらめていた私でしたが、友人との会話の最中、「パーソナルカラー診断」「骨格診断」「顔タイプ診断」というのがあることを知りました。これらの診断は、
・自分(や、自分のことを好ましいと思ってくれている友人)ではなく、(経験を積んだ)バイアスのかかっていない第三者の視点から、
・今まで人類が研究してきた客観的なデータに基づいて、自分を分析し
・自分に似合う服やアクセサリーなどを提案してくれる
というものです。
これならば、みんなが持っている「似合う」という感覚を、感覚ではなく言語化したデータで提供してくれるので、私でも理解できる。ゆくゆくは「似合う」という感覚をデータではなく感覚で感じることができる足がかりになるのではないか、と期待を持ち、診断に伺ってみました。

診断の結果と、今までの私。そして要素の衝突

診断の結果、私は
・ブルベ夏(特に顔付近にはラベンダーやライトグレーが似合う)
・骨格ストレート
・顔タイプはキュートとフレッシュの間。どちらかというとフレッシュより
でした。それぞれに「似合う」ものを書き出してみます。また、何を持って「似合う」としているのか、も極力書きます。(私が感覚表現で理解できなかった人間なので、分かる範囲でなるべく感覚ではなく理屈で書きます。ただ、気づいていないところに感覚表現が残っていると思いますし、感覚表現を廃しきれてはいません)

パーソナルカラー夏

特にトップス付近において、
・彩度が低く、明度が明るめで
・色相が寒色系である
(テイスト的には、ソフト/エレガント/フェミニン)
色(いわゆるパステルカラー)を使用すると、顔色が明るく見える。
色相が違う色(春、秋)を顔付近に持ってくると、顔色がくすんで=血色が悪く見える。
では、色相が同じ冬はどうかというと、冬は、夏と比較して、顔のパーツの印象が強い(眼力が強いとか、目が大きいとか、パーツが大きいなど)。感覚表現ですが、顔立ちがはっきりしている人、ということになりますかね。そのため、色も、印象が強い、夏と色相は同じだが高彩度だったり明度が低い色が似合うということになります。
(これらの細かい理屈はまだ調べきれていませんが、こちらの論文が参考になりそうです。横山早美, and 山縣亮介. "肌色とパーソナルカラーとの関係." 名古屋学芸大学メディア造形学部研究紀要 15 (2022): 7-14.)。
以上のことから、これらの色を使うと「似合う」。特に、ラベンダーやスカイブルー、ボルドー、グレーなどが似合うと診断されました。

■いままで
今まで服の色を選ぶ基準は、パッと見て自分が好きな色かどうか。私は暗めの色が好きだったので、ボルドーとかは選んだりしていましたが、秋の色も選んじゃったりしてましたし、ついでに、黒も多々着ていました。似合うとされた中でも、特にラベンダーやグレーは、全然興味がない色だったので、今まで着ようとすら思わなかったものでした。つまり、「似合う」を知る切っ掛けがなかったともいえます。
(以下、感覚メモ。個人的な感覚だと、パーソナルカラーを外した服を着た場合、大外し・事故は起きないものの、なんだかしっくりこない感じ。他の要素で合うものを着て、最後に似合うを「底上げ」してくれる要素という感じがします。また、他の要素とあまり干渉しない要素なので、考えるのが楽です。)

骨格ストレート

・テイストは、シンプル、ベーシック、直線的、きれいめ
・Iラインシルエット
・ジャストサイズ(肩はドロップショルダーではない、など)
・ハリのある素材。高級感のある
・装飾は少なめ、シンプルなデザイン
・ジャストウエスト。ウエストマークがある服。ハイウエストはだめ
・首もとスッキリ、長く見せるデザイン。Vネックや、長めのネックレス
・センタープレスパンツ、タイトスカート、ノータック
・靴はシンプルなデザイン。パンプスや丈短めのブーツ
・柄は縦ストライプや大きめ花がらなど
細かいのは世の中に沢山書いてくださっているサイトがあるので、要点と、自分が特にだめだったポイントと、顔タイプに干渉する部分を書きます。
Twitterで骨ストは「基本的に服を着るのに向いていない」とおもしろおかしく表現されている方がいて笑ってしまったのですが、これは結構私にとってはわかりやすい表現でした。骨格がしっかりして、肉感があるので、体型を活かすのが一番良く(感覚)見える。ウェーブさんが似合うような、平面的な「絵」みたいな服は、体格に合わないのでシルエットが崩れておかしくなる。
特に、下記のサイトさんがわかりやすくまとめてくださっていて、参考になります。
https://pobbyhouse.com/they-look-awful-on-frame-type-straight/

■いままで
今まで服の形やデザインを選ぶ基準は、私が可愛いと思うかどうか。私はAラインスカートとか、ハイウエスト、ハイネック、装飾のあるデザイン。そいういうのががめちゃくちゃかわいい~!と思うタイプでした。
あと、体型に自信がなかったので、体型を隠すようなことも意識していたと思います。だぼっとしたサイズとか、タイトではなく広がりがあるものとか、足を隠すようなものとか。
・・・つまり、びっくりするくらい、骨格ストレートに似合うタイプの服を着たことがありませんでした。ちょっと笑っちゃうくらい真逆をいってますね。また、好みとは別に、日本のブランドがウェーブ向けが多いというのもあります。最近流行りの韓国ファッションも、主にウェーブ向け。骨ストはどちらかというと海外ブランドとかのほうが多めです。海外ブランドの店なんて好きなテイストとはかけはなれていたために行ったこともなかったので、似合う服を着る機会を失っていたということになりますね。
(以下、感覚メモ。いろんなサイトさんでも書かれていますが、骨格ストレートは、なんか似合わないレベルではなく、いわゆる「事故」が起きやすいです。ここが一番大事で、ここを軸にしたほうがいい気がします(骨格ストレートは))

フレッシュ(キュート)

顔タイプ診断は、
・顔のパーツにおける直線・曲線の比率
・大人顔か、子供顔か(これは感覚表現。本当は目の大きさとか位置とかで細かく定義されています)
の二軸で評価を行います。(それこそタイプ論)
私は、
・パーツは曲線が多めだが、直線のところもある
・子供顔
ということで、今の分類なら、キュートとフレッシュの間で、かつフレッシュより、ということでした。両方書きます。
一部、下記サイトを参考にさせていただいております。
https://maturevery.com/fresh-accessories/

フレッシュ
・フレッシュ、カジュアル、ソフトエレガント、ボーイッシュなテイスト
・トップスは、シンプルでスッキリ。直線を含む柄・・・例えばボーダー・細いストライプ、ドット、ギンガムなど。襟元は直線的なデザイン
・ボトムスはフレアスカート、Aラインスカートなどタイト過ぎないもの
・柄は、直線を含む強すぎない柄。無地やボーダー、細いストライプなど
・アクセサリーはシンプルで直線のあるデザイン
・靴はスニーカーやシンプルなパンプスなど
・パーソナルカラーとは別に、印象として顔タイプに似合う色もある。かるやかで爽やかなライトカラー

キュート
・キュート、ガーリー、スウィート、ロマンティック、カジュアルテイスト
・トップスは、襟元や袖のどこかに曲線があるデザイン。Uネックヤギャザー、フリルなど。シャツよりは、ブラウス
・ボトムスはフレアスカート、Aラインスカート、パンツはセンタープレスのないカジュアルなもの。リボンベルト、タック
・アクセサリーは丸みのあるデザイン。ふわふわしているものなど
・柄はインパクトが強くない(顔が柄に負ける。感覚表現)丸い柄。小さい花柄、ギンガムチェック、小ドットなど
・靴は丸みのあるパンプスやリボンが付いているショートブーツなど
・パーソナルカラーとは別に、印象として顔タイプに似合う色もある。ダークよりも明るめ

印象として合致していて、あとパーツの曲線・直線要素に合わせたものが、似合うものとなります。例えばまんまる完全曲線顔の人はスクエア細長メガネは顔パーツラインと全く不一致なので合わない。

■いままで
今までの全体のテイストや印象を選ぶ基準は、私が好きかどうか。私が好きなテイストは、シックなもの。これは感覚表現なので言い換えると、ブラウンとか暗めの色で、上品で落ち着いた印象がある、大人っぽいものです。トレンチコートとか。あとはクラシックやレトロ(レトロは年代を表していて、テイストではないのではとも思いますが、一応書いておきます)なもので可愛いもの。極端でわかりやすい例だとゴスロリ。ただ、極端なゴスロリは見るのは大好きですが着るとなるとテイストが強すぎるものではなく、ふんわりそんな要素を持つパーツがあるもの。レースやフリル、リボン。Aラインスカート、モノトーンカラー、といった感じ。あとは、大きい花柄も好きで、柄は小さいものよりは大きいのが好きです。装飾が多めなものも好きで、逆に無地のものは体型に目が行ってしまうというか、ごまかしが効かない感じがして、選ぶことは少なかったです。総合すると、曲線多め、色暗め、女の子っぽい要素多め。キュートの要素ははいっていましたが、色と柄があっていませんね。あと、フレッシュ要素がほぼゼロです。実際、診断を受けた当時「フレッシュ」に似合うテイストや服を見せられた時、私の好みな要素が全く無くてびっくりしてしまいました。

総合して、今までの私はかなり「似合わない」服を選んでいたことがわかりました。これらが原因で、選んだ服が似合う服である確率が非常に低く、似合う服を着る機会がなく「似合う」を理解するための経験が少なかったために、「似合う」が分からなかったんじゃないかなと思っています。

合わない要素の戦い

では、これらの材料をもとにして、私に「似合う」服ってなんなんだろう?と考え初めました。パーソナルカラー、骨格、顔タイプの3つで「似合う」と言及されている要素は、大きく分けて、色と形(シルエット、デザイン)と印象の3つで決まるのではないかなと理解しました。(現時点での個人の理解です。もっと勉強したい)複数の診断で「似合う」と言われているものが、私に一番似合うはずです。逆に、各診断のどれか一つでも「似合わない」と言われてしまっている要素はNGになるので、それを除外して、かぶっているものをピックアップしてみましょう…なんだか、嫌な予感がしてきました。

・色
薄め(パーソナルカラー、顔タイプ)

・シルエット・デザイン
Uネック(骨格、顔タイプキュートにおいて)
Vネック(骨格、顔タイプフレッシュにおいて)←被っているがNGと言われた。後述
シンプルなデザイン(骨格、顔タイプフレッシュにおいて)

・印象
あえて言うなら、シンプル(骨格、顔タイプフレッシュにおいて)

かぶるところが全然ない!!!!
えっ、私の似合う服、少なすぎ…?シンプルの星に生まれた人??

衝突している要素が多すぎます。
顔のパーツは丸いので曲線を求める一方、骨格は直線を求めていることが大きな原因です。例えばAラインスカートは顔タイプでは両方において推されていますが、骨格ストレートでは大事故が起きます。ストライプ柄は、横だと骨格に合わない(太って見える)し、縦だと顔タイプに合いません(フレッシュよりとは言え、私の顔には曲線があるため)。襟元のデザインも、直線的なものは同様の理由でダメですとアドバイス頂きました。

もうすこし縛りをゆるくして、一つの診断でしか似合うと言われていないけど、他の診断でNGされていない(他のほうが似合うけど、ダメとはいわれてない)要素も追加で入れてみました。

・色
薄め(パーソナルカラー、顔タイプ)
寒色系(顔タイプ)

・シルエット・デザイン
Uネック(骨格、顔タイプキュートにおいて)
Iラインシルエット(タイトすぎないもの、と顔タイプフレッシュで言われていますが、”過ぎない”なのでOKカウントにします)
ブラウス(顔タイプキュートにおいて)
シンプルなデザイン(骨格、顔タイプフレッシュにおいて)
無地(顔タイプフレッシュにおいて)

・印象
あえて言うなら、シンプル(骨格、顔タイプフレッシュにおいて)
ソフト(顔タイプ)

まあ、まだマシですね。この指針をもって、服屋さんに行って選べば良いんだ。と安心して、これらの要素をもつ服を見にいきました。

「似合う」と、「好き」が違う苦しみ

ここで、診断結果を聞いたときに薄々感じていたことが顕在化します。
私に似合う服が全然私の好みじゃない、ということです。
そもそも、今まで似合う=好きだったなら、こんなに悩んでいないわけなので、あたりまえではあるのですが、困ってしまいました。
服屋に行って、要素要素を検討し、これは似合うんだろうと思った服を手にとって見ても、全然ワクワクしないし、着てみたいなと思えないのです。
診断結果に縛られすぎるのも良くないと頭ではわかっているのですが、せっかく似合うがわかったのだから、似合う服が着たい。似合う服を着るためには、自分の好みはあきらめるしかないのか。

ここで、正確な文章や、書かれていたサイトさんは失念してしまったのですが、似合う服について探していたときに見つけたサイトさんに、パリコレのモデルさんがおっしゃっていた言葉が書かれていました。私は好きな服を着るのではなく、自分の魅力を一番引き出してくれる服を着る。服が主役ではなく、着ている自分が主役なのだ、といった趣旨の内容でした。
これを見て、「似合う」服が着たいという欲求が、より一段階深掘りされたというか、主役は自分だという発想に強く惹かれました。好きな服が着れない辛さもあるけど、自分の魅力を引き出せる服を着たときの喜びもある。
この考えを知ってから、「似合う」服を選ぶのが楽しくなりました。似合うってこういうことか!と理解し、似合うことが楽しくなってきました。

ただ、自分の骨格と顔タイプの組み合わせのせいで、そもそもなかなか両立する服が見つからない問題と、「似合う」楽しさを知ったものの、やはり自分の好みは着れないのか、という寂しさはありました。

両立はできないが、優先度は決められる

ここで、着たい服や似合う服をもんもんと考えて、コレ着たいなあ、でもここがだめだから着れない。とか、考えていた時、はっと気づきがありました。
これ、ゲームの装備選びみたいだな。と。私が好きなRPGでの例えになりますが、すべてを満たす最強装備はなくて、例えば攻撃力をあげたら防御力が下がるとか、スピードを重視したら防御力が犠牲になるとか。また、装備だけじゃなくて、着るキャラクターも完全超人はいなくて、それぞれにステータスがあって、キャラクターAは力は強いが打たれ弱いとか、キャラクターBは体力はあるけどスピードは遅いとか(これらはゲームデザイナーのゲームデザインによりますが笑)。

こんな時、どうやって装備を選ぶか?それは、何を優先するか、重要視するか、だと思います。力が強いキャラクターAの、力の強さを活かしたいなら攻撃力を上げる装備を選ぶし、逆に打たれ弱さをカバーしたいなら、防御力が上がる装備を選ぶ。他にも、何かに特化してはいないが、すべてを平均的にカバーする装備を選んでも良いかもしれません。まあゲームなら完全超人や完全装備があるかもしれませんが、現実世界ではなかなか難しいです。(ダイエットして似合う幅を広げたりすることはできるけど、根本の骨格は変えられない(整形もあるけど・・・特性はなくなりはしない。)

この考え方を、私の似合う服が限られるという問題に当てはめて考えみます。私に似合う要素すべてを同時に両立する服は、そうそう見つからない。これは、私の顔タイプと骨格の組み合わせでそうなっているので、事実です。では、どうすればよいのか?

①組み合わせや影響力の大きさ

まず、すべてを一つの服で同時に両立させる必要はありません(し、そうそうできない。上記の通り)。例えば、シンプルデザインで、ジャストフィットでライトグレーだけど、ハイネックの服があった場合、襟部分が骨格に合わない(首が短く見える)からだめだと思ってしまっていましたが、この服に長めのネックレスを合わせれば、首が短く見えてしまうという要素が軽減されます。他にも、色については、パーソナルカラーは特に顔付近であるときに影響力が強いので、言い換えれば、顔から遠い箇所には少しくらいずれている色があっても、影響力は低いです。トップスは無理でも、ボトムスや小物ならそこまで気にしなくてもよいし、トップスでも、すこし違うけど着たい色があった場合、ストールとかで顔まわりだけ色を変えればよい、など。一つでは無理でも、組み合わせることによって、「似合う」ポイントがあげられるのではないかなと思いました。

➁要素の分解と、優先度(軸)

さらに、上記の方法で組み合わせたり選んだりしても、すべてを満たすことはできないかもしれません。この時、優先度・重要度を考える発想がでてきます。
例えば、私がライダースジャケットを着たいなと思った時。いわゆる一般的なライダースジャケットは、骨格的には合いやすいので、「好き」と「似合う」が両立しています。一方で、色は黒でメンズライクで、色や印象などのテイストは、そのままでは合いづらいです。ここで、何を重要視するのかを決めます。
最初に、「似合う」を優先するのか、「好き」を優先するのか。ここで、「似合う」を最も重要視するならば、もっとテイストが似合う服を探す方に切り替えればよいです。でも、「好き」を優先するなら、ライダースジャケットを着る方法を考えてみましょう。その場合「似合う」は諦めなければいけないのかというと、そんなことはなく、「似合う」を全く諦めるのではなく、「好き」を優先しつつ、可能な範囲で「似合う」を求めればよいのです。「似合う」「似合わない」は0と1ではなく、連続で、かつ私の場合は「好き」と「似合う」がほぼ反対の相関関係にあるので、どちらにゲージを多く割り振るのか、と考えます。
そしてまず、ライダースジャケットの何を着たいのか?を分解して考えてみます。
メンズライクな服が着たいのか?革の服が着たいのか?黒い服が着たいのか?ジャケットを着たいのか?そもそも、そんな細かい部品ごとにではなく、「ライダースジャケット」という概念を身につけたいのか(これはもっと要素を分解して考えることもできると思いますが、あえて分解しきれなかった感覚部分も残しておきます)、など。自分が何に、どれに惹かれているのかを考えてみます。そして、それぞれに優先度をつけてみます。今回の場合、私は①革の➁ライダースジャケットという概念③メンズライクな、という順番で、優先度をつけてみました。そして、それぞれの要素で、「似合う」を考慮して、どんな服なら実現できるのかを考えてみましょう。①と➁について、考えてみました。

①革の
革テイストなら、骨格的には高級感のあるハリのある素材ということで、本革なら大丈夫そう。合成皮革はちょっと微妙かもしれませんが、そこはそれこそお財布を優先するのか、好きを優先するのか、ですね。色は、最近は選択肢が多いので、ブルベ夏のものを選べば良い。更に、「革の服が着たい」のなら、ジャケットではなくレザースカートにする発想もあります。そうすれば、メンズライクなテイストが薄まるので、選択肢が増えそうです。

➁ライダースジャケットという概念
普通のライダースジャケットをスタートにして、そこから私になるべく似合うように考えてみます。典型的なライダースジャケットは、そのままの場合私の骨格にはとってもマッチしているので、テイストのことを考えます。そして、さらにその加味するテイストでも優先度を決めます。ここでは色とデザインにし、優先度を①似合う色、➁似合うデザイン、にします。①色は、パーソナルカラーの結果を重要視して、ラベンダーやスカイブルー、オフホワイトなどにすればよいですね。もし、ライダースジャケットは黒がいいんだ、という場合(優先度が逆の場合)は、似合わせるのはかなり難しくなってきますが、その場合は「好き」を優先した結果なので、ちょっと似合わないかもしれないけど、「好き」を謳歌すれば良いのです。➁デザインは、特に襟周りのデザインはVデザインが典型的なものですが、私の場合顔タイプではUネックが似合うと出ているので、襟周りのデザイン・パーツに曲線要素があるものを探せば良いことになります。もしくは、さっきあげた手法で、首周りに曲線要素を持つアクセサリーなどを持ってくるなど。

このような感じで、
・要素を分解し(要素同士になるべく相関がないようにしたほうが、考えやすい。主成分分析みたいな感じ。要素が直行するように。ただ、分解しきれない要素もある)
・両立できないもの同士にはそれぞれに重要度をつける
ことで、自分の「着たい」服が、もっと言ってしまえばなりたい自分が、だんだんと想像できるようになってきました。ここにきて、このバランスを考えるのが楽しくなって、
「「似合う」って、楽しい!」「おしゃれって楽しい!」
と、初めて思うことができたのでした。
(感覚的には、最初の例えでだしましたが、ゲームでキャラクターの装備をなるべく強くなるように、なかなか両立できない中ステータスふりを考えているときに近いです。スピード型もいいけど、攻撃型もいいなとか。弱いけど、ロマンがあるのがいいなとか。)

考え方(好きを諦めなくても良い。ゼロイチではなく、連続値であり、バランスである。優先度次第)と戦略(組み合わせ、優先度、要素分解)が自分にとって納得し理解できる形として飲み込めた結果だと思っています。

自分を愛そう

さて、ここまでで、表題の「似合う」が楽しめるところまで来れた感じがしますが、最後に心に一つだけ残っていたのは、自分の似合う範囲が少ないし、好きなものが似合わないのが悔しい、ウェーブでキュートな人は似合うものが多くて羨ましい、といった感情でした。

モチベーションの種類

この考えをバネにして、ウェーブの人には着られないものを着こなしてやるんだ!!と思うのもそれはそれでありだとは思います。ただ、行動の動機…モチベーションが、マイナスな感情、この場合他人への妬みで成り立っているのは、少しくらいなら強いエンジンになりますが、それが全てになってしまうと、健全ではないし、長続きしないんじゃないかなと思っています。
自分に似合わないことを嘆くよりも、自分に似合うものを着た喜び主軸を置き、モチベーションとすることで、真におしゃれを楽しむことができるようになるのではないでしょうか。
さらに私は、似合う服が少ないという事実を、自分はめちゃくちゃピーキーで言うことを聞かないマシンなんだと例えることで、楽しむことができるようになりました。どういうことかというと、またゲームの例えで申し訳ないのですが、カービィのエアライドにフォーミュラスターってのがあるんですけど、このマシンは、最高速度はピカイチなんですが、それ以外の性能は最低ランクなんです。すごい曲がりづらいし、運転しづらい。真っ直ぐな箇所以外ではほぼ最弱です。でも直線では最強で、その良さが光り輝く、ロマンあふれるマシンでした。私はこのロマンが好きで、あんまり強くなくて、運転しづらいなあ~もう!と文句を言いつつも、しょっちゅう選んでいたんです。
ただでさえ、似合わない服を着ると事故る骨格ストレートである上に、ストレートに似合う要素の半分くらいを顔タイプが殺しているこの状態は、逆に考えれば、なかなか似合うものがないが、似合えば大きな魅力を発揮できる、私が好きな「ロマン溢れる状態」なんだ。そう思えることに気づいたことで、「仕方ないなあ。でも、そういうところが好き」と捉えられるようになりました。(強さ故に、初期状態でものすごいデバフをもらっている最強キャラとか考えてもいいです。似合う服を着ることでデバフを一つずつ解除していくことで、最強になれる、みたいな。自分が一番テンションがあがる理解が一番楽しいです笑)

変えられないものと、変えられるもの

雑に言うと「現状を受け入れて、できる範囲のことを楽しもう」というのが上での論調でしたが、もう一つ、変えられるものと変えられないもの、があることを意識すると良いのではないのかなと思ったので書き残しておきます。
私の、「似合う」と「好き」のかぶるところが少ない現状に対して。
例えば、私の骨格ストレート、顔タイプは、壮大な整形手術などでもしない限り、”自分で変えられない”ものです。では、一生パフスリーブは着れないのかというと、めちゃくちゃ痩せてスタイルのいい骨格ストレートの人は、イケる場合があるのです。つまり、痩せたり、筋トレしたりすれば「似合う」範囲が増えるということです。これは、”自分で変えられる”範囲です。骨格ストレートは、骨格ウェーブよりも、体型を変えることで似合うが増えるので、このようなことができると思っています。逆に、骨格ウェーブさんは、自分に合う服を自分で作ることで、「似合う」を広げられるかもしれないですね。
実は、この診断を受ける前から、私は別の動機で筋トレやダイエットを初めていて、そこで嬉しいことにきちんと結果が出せているので、着れる服の選択肢がシンプルに増えたことが、今回「自分、おしゃれできるかも!」と思えた原因の一つでもあります。
また別の例として、いまいち好きじゃない服でも、似合うものなんだったら、と好き嫌いを一時的に抑えて、試しに着てみる。好きでもない服をわざわざ着るのは信条を曲げているみたいでネガティブに聞こえるかもしれませんが、私は視野が広がるきっかけになると思っています。それが着たくても似合わない人もいるわけで、せっかくなんだったら着てみればいい。人は、なんでも、ずっとなじんでいるものは自然と愛着が湧くという話を聞いたことがありますが、このようにまず一度でもいいから試してみることで、もしかしたら自分の「好き」を広げることができるかもしれません。実際、私は最初は春カラーが好きで、ラベンダーやライトグレーに興味がでませんでしたが、とりあえず色々着続けてみた結果、愛着が湧き、今では大好きな色になっています。

このように、自分の変えられないことは愛する。自分の変えられることは、より良い方向に変える、今回の場合は「好き」と「似合う」のかぶる範囲を、より広げることで、最高におしゃれが楽しめると思います。

最後に

今私は、自分の「似合う」を最大限活かしつつ、でも自分の「好き」を可能な限り取り入れた服を着たい、という目標ができました。服選びの手段/考え方と、目標(なりたい姿)がはっきりした今後は、似合うを意識して服を見て選ぶことで経験が培われ、習慣になり、毎回深く(データで)考えなくても似合う服が自然と選べるようになるようになれればなと思っています。
自分へのガイドラインとして、上の目標を達成するために簡単に服の選び方を書いたものを書いておきます。

自分の服選びのガイドライン

・骨格が一番縛りがキツい(合わないものを見に付けたときのダメージが大きい。また、縛りが多い分、ふるいにかけられた残りから選べばいいので、私の場合そのほうが楽)ので、服屋では最初に全体のシルエットを見る。もしくは、ストレートが似合うとされている服から、着たい服を考えてみる。
・次に影響が大きい、全体のテイストと、顔付近の曲線・直線の多さを気にする。単体の服で無理でも、アクセサリーなどでカバー可能な場合ありなので、すぐに諦めない。
・最後に、(特に顔付近において)パーソナルカラーに合う色を選ぶ。
・「型」に当てはめず、似合う似合わないは連続値であることを前提に考える。例えばAラインスカートは無理だからとすぐにバッサリ切らずに、細かいところで似合うようにできないか考える。ただ、「型」に当てはめたほうが、考えるのは楽なので、疲れたらたまにはそうやって考えることがあってもいいかも。
・卑屈にならない。笑どうしてもそっちに心が引っ張られがちなので。持ち味を活かそう!
•ゲーマーたるもの、縛りを楽しむべし。高難易度コンテンツ「自分に似合う服捜索戦」クリアを目指す

ちなみに、骨ストで似合う服が少なくて辛かったときでも、逆に、性格的に似合わなさそうと思って着る勇気がなかったけど、似合うが理屈で保証されているものはチャレンジする勇気がでたのは良かったと思います。例えば私は見た目や性格は完全にふわふわしていて男性要素はかけらもないのですが、好みはそこと真逆でがちがちのライダースジャケットとか大好きなんです。テイストと色で寄せればいけるんだと気づいたので、幅が広がりました。好きな服と似合う服が真逆なこの状態と、この好みからもわかるように、私はもしかしたら、どうやら自分にない(と思っている)ものを好きになる傾向があるようです。それがファッションにおいては裏目に出てるのかもしれないですね。難儀な性分です笑

自分用メモ
このnoteを描いている最中に巡り合った記事。私の思ったことがほぼほぼ書いてあるのでこの記事不要説。この方の考え方がものすごくしっくりきたので、いつか講座を受けてみたいです。

この記事も描いているときに巡り合った記事。服で自分が変わる、という理論も好きです。今回の私の考え方に当てはめるなら、着たい服が軸にあって、それに自分をあわせていっているということですね。

https://macrobiotic-daisuki.jp/pariscollectioninterview-8603.html


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