綴る、を自分のために

はじめに

皆さんは、誰かのために文章を書いていますか?例えば恋人。学校の桜の木の下で卒業式の日に渡しがちなやつ。(ド偏見)あと、結婚式とかで親に渡すタイプの感謝の手紙とか、報告書なんかも、人に向けて書く文章ですよね。書いたことないから文章かどうか知りませんけど。

こういうnoteに綴る人達は、大体が誰かに読まれるために書いていると思っています。困っている人を助けるために、世の中を変えるために、誰かに読まれるために書かれている文章が溢れています。オープンクラウドですから、それは当たり前のことです。

でも、読み手である私は、いつもnoteの文章を読んでいると、自分が消費者であるということを感じてしまうのです。「へ〜そういう考え方もあるんだ」ってなって終わり。読んでいるだけでは、末端にある意見を見ているだけにすぎません。頑張って書いてくれてくはずなのに、その意見は頭の中にちゃんと残らない。それって、書き手にとってめちゃくちゃ悔しくなりませんか?結局、こういうところに書いてる人というのは、見られることをモチベーションにしているところが大きいでしょうから、私がそうだったら、めっっっっっっっっったゃ悔しいと思います。というか、もうなんか悔しすぎてこの世の不条理を嘆いていると思う。

だから、私はここ、つまりnoteで書くにあたって、誰かのために見せる文章を作ることをやめました。
私にとって、書く時のモチベーションは、明日の私です。普段の私は、あくまで私のために、文章を書いています。見られることをモチベーションにすることに疲れてしまった、というのが正しい言い方かもしれません。
そんな、特殊な状況で書いている私の特殊なこだわりを、つらつらと書いていきたいと思います。
(きっかけとか書いておきますけど、そういうのは自分のための保存日記でしかないので、「私のこだわり」の前まで読み飛ばして大丈夫です!)

きっかけ

中学生の時から何かを書くことが好きな私は、高校生の時に、昔pixivに上げた自分の小説を初めて読み返しました。それまでは、自分で書いたものなんて....という書いたものに対するいい加減な気持ちと、読んだら手直ししたくなるに決まってるという黒歴史を掘り返したくない気持ちがあり、読むのを控えていました。でも、読んじゃったんです。下書きのノート見つかっちゃったから。しかも親に。
するとどうでしょう。

ーーーーーそう、私はこういうのが読みたかったの。
(西尾維新っぽい私)

私が書いた作品は、私の性癖にどストレートに突き刺さります。当たり前なんだけども。昔の自分が今の自分の需要を分かりすぎていた。まさに不思議な感覚でした。涙が流れそうにもなりました(尊すぎて)。
自分のためになにかを書くなんて考えもしていなかった当時の私が、今の私の読みたかったものが詰まったものを書くなんて。まさに、作者が1番作者の気持ちをわかっているという状態。ここで、私はあることを悟りました。

昨日の自分は、今の自分ではない

ある哲学者は、今日の自分は、明日も同じ自分であるという保証がないと言いました。まさにその通りだと思います。人は毎日色んなことを忘れてしまいます。その中で、遠い昔にサラッと読んだnoteなんて忘れるし、過去に自分が適当に書いた小説の内容なんて、忘れるに決まってます。そもそも忘れたいんだし。
でも、人間の根っこって、変わらないんです。自分がどんなものに感動するのかとか、どんなことがあると悲しいのかとか。どういう嬉しがり方をするのか、どんな泣き方をするのか。そういう感情に関するものって、ある程度の年齢をすぎると、自分の中でどしんと大きく根を張って、自分を自分たらしめる要因になってくれます。
私は、そういう自分の根っこを心底愛しているし、こういう部分が見えると嬉しくなります。

さらに、時を同じくして、私の人生にひとつの目標があることに気がつきます。

善く生きること

ソクラテスは、自分の死の間際になっても、自分の魂に気遣いをして、毒杯を煽りました。
この自分の魂に気遣いをする、というのは言い換えれば、自分が自分を客観的に見た時に、自分がより正しく生きていると思えるかどうかになります。この正しいというのは、個人のさじ加減で、様々に変わります。
私にとっての正しいは、「自分の意見をちゃんと伝えられる人」でした。おどけて明るい人には なれても、意見を述べる場所では自分の言いたいことを40%も伝えることができないんです。あとからこうすればよかったって、絶対意見を言った後に後悔します。今でもそうです。だから、せめて、意見を書いて消せる媒体では、私の意見をきちんと伝えようと思いました。

これらの経験から、私の文章の読者は将来の私であり、将来の私が読んで、100%意見や感情が伝わるような、文章作りをするようになりました。

私のこだわり

さて、ここからが本題です。自分に伝わるような文章というのは、他人に伝えることよりも難しいです。他人に伝える時は、なにかわかりやすいことをテーマにして、答えや結論をちゃんと出すことが多いと思います。しかし、自分に伝えるものに関しては、そうやって明確なテーマがなく、全体がごちゃごちゃしていて、答えや結論がないことが多いからです。だから、書くまでに考えたことをある程度まとめておかないと、後の自分が読んでも、この時どうやって悩んでいたかわからない、ということが起こります。

そこで、書く前に、まずは、自分の考えの過程をまとめる所から始めます。

①もやもやを察知する

例えば、嬉しかったとか、ムカついたとか、そういう些細なことでいいんです。いつも感じてることとちょっと違う気持ちを感じる瞬間があると思います。でも、どうしてそういう気持ちになってるんだろうと、ふと賢者タイムのようなものにおそわれる時がありませんか?
感情は、何かのきっかけで生まれます。それをもやもやとして察知出来たら、次の段階に進みます。

②思考の順序を整理する

もやもやを見つけたら、それがどこから生まれてくるのかを探ってみましょう。なんで嬉しいの?→好きな人と喋れたから→なんでその人が好きなの?→喋るのが面白くて、顔がかっこいいから→なんで面白いと感じるの?·····と、永遠と繰り返していきます。
しかし、いつか、それに答えられない壁にぶち当たります。それが、同じ答えのループです。答えが同じ質問をずっと続けてしまうループが、絶対にやってきてしまうのです。それが、人間の限界ってやつです。そこまで行けたら、あとは、最後にやることを残すのみです。

③メモをとる

この思考の限界を、文にしてみましょう。「ここでこのループの手詰まりを起こしました!」っていうのを、なんとなくまとめてみる作業がここです。そして、私はここの作業をnoteで行っているということになります。
ここで重要になるのが、疑問点をふわっと投げかけること。「なんでだろ?」って言うと、将来の私は結論を出そうと躍起になって、疲れてしまうことが予想されます。そういうのじゃなくて、もっとライトに、考える余地をなんとなく残した状態で書くというところがポイントです。満足出来たら、適当にアップロードしておけば、後で自分が見返せるようになります。

1粒で2度美味しい

こうやって自分のために文章を書いて残すことにはいくつか利点があります。

まず、生きることへの辛さを少し和らげることができるという点。辛いという感情を抱く時は、大体もやもやが裏側にあるので、それについて分析した結果がたくさん積み重なります。つまり、経験の可視化をすることが出来るところが大きいです。
私の場合、可視化することで見えてきたのは、生きづらさの一番の原因である、「現実と理想の乖離」でした。これは、正直思ってなかったことで、なろうと思えばなりたい自分になれると本気で信じていた自分に大きく喝を入れる現象でした。でも、これが見えたことで、ムリして頑張る必要はないと思ったし、なろうとしてるだけ立派なのでは???とも思えたので、少し楽になりました。

次に、オープンクラウドにあえて残すということは、誰かが読んでくれるということも利点です。
いいねなんぞを押されたら、誰だって嬉しいじゃないですか。結局、承認欲求なんて誰しもが持ってますからね。そういう小さな欲望を、自分の懺悔のような文章と共に満たすことが出来たら、それこそ一石二鳥ではないですか。少なくとも私は、自己顕示欲とか承認欲求を持つことは、決して悪いことじゃないと思います。これはまたどこかで書き残したいと思っています。

まとめ

私にとって、こうやって文章を公に残すことは、後の自分が読み返すための完全に俺得でしかないことが、ここまででわかっていただけたかと思います。つまり、私のnoteは、人生をかけた大きなもやもや日記なのです。自分って、周りってなんなんだと悩んで悩んで悩んだ記録でしかありません。

私はまだ人生の道半ばで、きっとこれからたくさんの困難が自分に降りかかるんだろうということは容易に想像がつきます。だから、1回立ち止まって、過去の自分から学び直す姿勢を常に持っていたいと思うのです。過去の自分=転ばぬ先の杖くらいの気持ちで。

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とかなんとか言いましたけど、結局、未来の自分が面白がってくれそうなものを書くのが楽しいからやってるみたいなとこありますけどね!黒歴史製造最高!!!!(ぶち壊し)

最初から機能が備わっていて、簡単に操作できるのが、noteのいい所。ここなら、文章を書くことは手軽だし、自分のために書くんだと思ったら気楽にできると思います。
みなさんも自分のために書く文章、始めてみませんか?

レッツ!クマ囲みライフ!