水槽

詩と短歌

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  • 炭酸ソーダの水荘|交換日記

    • 22本

    世界の終りと平成ノート・ワンダーランド|平成最後の五月雨が降る日、僕らは遺書みたいに濡れて空を見る。これは、僕らが書く交換日記だ。|ツイッターの文章書き達がnoteで描く珠玉のエッセイ集|#交換エッセイ集

  • クラムボン・クランブルズは井戸の中、

    インターネット立てこもり事件簿

最近の記事

Anonymous said 立冬

これは友人のAnonymousが言っていたことだが、彼は冬のアメリカ国防総省からコカ・コーラの赤いラベルにまつわる陰謀を盗み、土曜日の夜、十ミリグラムのポール・モールを一箱買ったらしい。 #詩 #現代詩 #散文 #短編 #小説

    • 木箱

      Euphorbia lacteaは僕のヒーローだった 彼が死んだ夜、綴化するように 海の向こうでパラソルが開いたのを感じた 雨の日も風の日も両手を広げて 挑むように立っていた そののっぺら坊を 僕は愛していたよ #詩 #現代詩 #散文

      • 誠実なストックホルム

        「七月四日、君の喪失について」 たとえば 会うたびに少しずつ痩せていく君の影は、真っ黒いロールス・ロイスみたいにどうしようもなく孤独だった。 とか。 そういう催涙性を帯びた話を、ね。あの、画素数の乏しいわたしにしないで。 ばたん。 あー。 コーヒーカップを洗わないまま過ごす日曜日がコーヒーカップを洗わないまま終わる。 誰にも優しくない人が、いたらいいのに。 #詩 #エッセイ #短編 #小説

        • クラムボン・クランブルスは井戸の中、南の島にはサイケが病んでる…

          That's what belly belly pancake landing! それは非常にベリー・パンケーキ的な胴体着陸です。 ハロ、クランブルス。 長旅だったね。 「あー、あなたの町では『today's agenda?』と挨拶するようです?」 その地で彼は、井戸で暮らすことの楽しさを教わり、余生を過ごす。 内壁にこう書き残した。 『僕の井戸は美しくて、最悪なガラス箱みたいだったと思う。』 (2018.8.13 2:15 AM) 水槽

        Anonymous said 立冬

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        記事

          交換日記(7)世界の終りときみを待つ夏の銀河について

          <1周目のお題:世界の終りと> 二十一世紀とは、フード・コートに散らばる紙ナプキン。あまりに多くの植物繊維を燃やした僕たちの隙間で、「終末」というのもやはり空回りするのであったが、何にせよ臨時ニュースは虚構性を以って博多口に立ち尽くすのみである。 僕はこの駅の、とてつもないクロワッサンの悪臭に辟易する。外来種のパンが発する子猫の擦り寄りにも似た香りは、僕らを動物愛護的な感傷に浸らせようとするのだが、僕にはそれが空々しく、嫌だった。 駅を出ると、暑かった。七月を迎え、今年

          交換日記(7)世界の終りときみを待つ夏の銀河について