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雨にも打たれ、ピッチャーも打たれ、でも野球があるのは幸せだ【7/26巨人戦●】

前日に、1アウト1,3塁の場面でゲッツーに倒れたぐっちを見ながら、できるだけ早く「悔しさの挽回」ができるように、と、私は思っていた。とにかく、そう願った。

次の打席で、ぐっちはしっかりヒットを放った。そこで打つのがぐっちだ、と、私は思った。

すると今日、ぐっちはなんと、「先頭打者初球ホームラン」を放った。さすがに、まさか、ホームランを打つとは思いもしなかったので、私は買ったばかりの「山田哲人の 極みラーメン」をひっくり返しそうになった。(おいしかったです)

かくして私の中で今日の試合は、「ぐっちが先頭打者初球ホームランを打ったあの試合」と、位置付けられた。1年後くらいに振り返ってきっと、「ああ、あのぐっちがホームラン打った試合ね!」と、ただそればかりを言うことだろう。あとのことはまあ、すっかり忘れて。

久々に、週末神宮へ通った。今年の長い長い梅雨のおかげで、まあまあ、雨にも打たれた。そういえばピッチャーも、みんな打たれていた。今日にいたってはスコールみたいな通り雨がざっと降った。ピッチャーは14本のヒットを打たれた。

通り雨に打たれながら、「みやこじまみたい!」と、むすめは笑った。たぶん今日打たれたヒットも、スコールみたいなもんだろう。(うむ。)

このイレギュラーな座席のチケットの取り方がわからず、座席指定ができることに気づいていなかった私は、今日はむすめと少し離れた席のチケットを取っていた。(なんてこった。)でもむすめは、「ママとなりじゃないと、ひろーーーくつかえてすごくいい!」とかよくわからないことを言い、大変ごきけんに、…くもんの宿題をしていた。まじか。信じられない。私の子とは思えない。

でもそうしてむすめはむすめで独自の神宮時間を楽しみ、私は14本分の打たれたヒットと、ぐっちの先頭打者初級ホームランを見届けた。

球場で見る野球と、家で見る野球との違いの一つに、「目の前の試合をリモコンで消せない」というところがある。ピッチャーがどれだけ打ち込まれても、なかなか相手の攻撃が終わらなくても、とにかく胃が痛くても、テレビを消すこともお風呂に逃げ込むこともできない。

だからとにかく、私はそこでただ、目の前の試合を見続ける。どれだけ、負けていても。5失点しようが6失点しようが7失点しようが気づいたら9失点していようが。(…9失点…?)

つい、あの失点がなければ…と、考えがちになる。でも、それがなければ相手の継投もきっと変わっていて、別の展開が待っていたのだろう。いつだってたらればにそんなに意味はなくて、その試合は結局、その試合でしかない。それ以上でも、それ以下でもなく。

どんな試合だって、目の前の試合は、もう二度とない、たった一度だけの試合なのだ。

なんといってもチケットがイレギュラーなので、息子は今日はパパと二人で観戦していたのだけれど、試合中たくさんメールが送られてきた。

ちなみにママは6本と予想します。いつもは3本だけど今年は倍である。

絶賛反抗期中の息子だけれど、送ってくるメールはまだまだかわいい。絶賛打たれまくったヤクルトだけど、悔しそうな表情を見ると「うううー………また次、がんばれ」と、やっぱり思う。

そう、なかなか止まない雨や、反抗期の息子や、打たれまくる日のピッチャーや、とにかくうまくいかないことはたくさんあるけれど、でもとにかくここで、野球を見られる時間は戻ってきた。

今日しかないその試合を、例えばぐっちがホームランを打ったその試合を、今日もここで見られることに、感謝して。

次は打線が20取って、先発が8回くらいまで投げてくれますように!(20点取るなら10点取られてもいいからね!!!)



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