これから雨が降る、誰もがそれを意識した。

今日は早めに起床した。昼からの雨に備えて午前中に外出。

帰宅して友人から電話がかかってきて話していた。それからお風呂を済ませて、また別の電話をかける。

直接誰とも話さないで、電話や文字を通して繋がる。顔が見えない、声が聞こえない、様子が分からない、いつも何か欠けた状態で関わりを持っている。

どう考えても異常なのに、異常も過剰になれば普通になっていく。ドラマでは、親切も過剰になれば異常だと言っていた。

昨晩、映画を観た。重い映画を観た。ただ子どもの生活が断片的に続く映画だった。部屋の壁になって見ることしか出来なかった。

昨日寝る前に記事を読んだ。衝撃的な記事を読んだ。訴えかけるために身を捧げた人の記事だった。脳内で騒然とする光景を想像することしか出来なかった。

何も出来ない自分がいた。どれだけ心を痛めても間接的な弔いは届かない。無力だ。今日はそんなことを思っていた。昼からの雨には気付けなかった。それでも降っているかどうか分からない雨に濡れたくないと願っていた。卑怯だ。

また終わらせたくなっている。布団に潜って寒さを忘れながら、もう全部終わりにしよう、と口ずさむ。口が遊ぶ。確かに鼻歌は口が気持ち良い歌詞の方が良い。

命を越える間際まで愛すことなんて出来るんだろうか。大切な人は大切な場面で消えてしまう。防ぐことができない寂しさをどうすれば許せるだろうか。

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