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もりのさるざけ@樹液酵母

樹液酵母と出会ってあれこれ考える

竹を切った跡に酵母を発見した。
どうも樹液酵母と呼ばれているらしい。

樹液酵母と群がる虫

匂いは甘酸っぱくて、ほのかにアルコール臭が素敵。
赤い色は酵母によるものではなく、Fusarium(赤カビ)によるもの。

森の中ではこの赤というかオレンジ色はとても目立つ。

まるで赤カビさんが
「ここに酒があるぜ!へへへッ!」
と宣伝しているよう。

明らかに人間には目立って見えます。
おそらくサルにも目立つはず。

この匂いは虫たちも惹きつけるでしょう
きっと虫にとって魅力的なエナジードリンク的な位置付けなんじゃないかな。
ところで虫って酩酊するのだろうか。
この赤い色も虫を惹きつけるシグナルになっているんじゃないかな。

この樹液酵母はどうやって広がっていくのだろうか。
虫媒がいい線か。
サル媒もありうる。
風媒するのか?
酵母って、どこでもいるイメージだけど
どうやって広がっているんだろうか。
ハエによる虫媒が濃厚な線か。

さるざけを眺めてみたい

酵母だからパンを焼けるようである。
発酵力は弱めだが、野生酵母にしては上出来というサイトを見つけた。
ならば酒を!と思うが、アルコール飲料の製造は御法度でござる。

ならば家に持ち帰って、砂糖なんかを与えてみて。
そして醗酵するさまを眺めてみたい。
飲むのもコワイし、ただ眺めてみたい。
シュワシュワ。
ぷくぷく.。o○
考えてみただけで酔ってきた。

散歩はいい。

こういった酵母との出会いや
野生のキノコとの出会いは
いつも散歩からはじまる。

散歩は運動量としては少なすぎるが
明らかに発見は多い。

ある長野の大学の教授が
「ゆっくり歩けば小さなキノコが、速く歩けば大きなキノコが見つかる」
といった旨のお話をしてくださったことがある。

これは意味深長なバックグラウンドを持ちそうな言葉であるが
数cmの小さなキノコを見つけたくば、地を這うように進むべしという教えである。

そもそも部屋の中にいては発見はない。
事件は会議室にはないのだ。
野外にこそ無限の事象があり
そこに打ちいでて
ゆらゆら
ふらふらと
ゆっくり歩くこと。

興味関心を
ターゲットを
狙うようで
狙わないこと

見ているようで
見ていない。
…ようで見ている。

こんな無意識な状態で森を歩くことが大事。

歩くことはバッターボックスに立つこと
歩くことは試合
歩くことは出会い


思いながら
今日も森にでる。


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