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英語試験対策で頭が狂った話。

はじめに、今回の宇宙飛行士選抜試験における英語試験がどのような形式で行われるのかは不明である。
私自身が個人的に考察したうえで下記に続く対策をとっていることには十分留意して読み進めてほしい。
要するに、TOEICが出るのか私は知らんので責任はとらん、と前書きしておく。


私は来たる英語試験に向けて、一般的な英語力が測れるであろうTOEIC対策を中心に勉強をしている。

私自身英語に苦手意識があったわけではないが、普段から英語をバリバリ使うような仕事をしているわけでもなく、教科としての英語はできるがスキルとしての英語力は低いと感じていた。

そこでどのように勉強しているか紹介してみる。
そしてそれにより私に起こった異変を注意喚起としてお伝えしたい。


はじめてのTOEIC L&R

大学院試の際にTOEICの点数を提出する必要があったため、はじめて受験した。おそらく2017年春頃。
そもそも自分は英語ができると過信していたので、特に対策もせず意気揚々と試験会場へ向かった。
結果、惨敗。そのときの点数は衝撃の510点

言わずもがな大学院試には落ちた。
(原因はこれだけではないはずだが)


いったん英検2級を受けてみた

SpeakingとWritingの技能も必要かと思ったが、TOEIC S&Wに関しては開催が少ないかつ受験料が高い。

そこでとりあえず英検2級を受けてみることにした。たしか2022年1月頃。正月は実家に帰省しており勉強時間の確保が難しく、単語帳をパラパラと眺める程度の準備で臨んだ。

結果合格することはできた。TOEICに換算すると600点くらい。ほんのちょっとだけ点数が上がっていることを実感できたが、まだまだ足りない。

なんと言っても受験会場に小学生がいた。
小学生も受かる試験に合格したところで、喜んではいけない、というかちょっと落ち込んだりした。
(その小学生は早々と解き終わり1番に退室していった。対して私は試験時間終了まで解き続けていた。)


2度目のTOEIC L&R

宇宙飛行士選抜試験を控え、そこそこ英語学習も進めており、人生初の英会話を習ったりしていた。
力試しに2度目のTOEICを受けたのが2022年3月頃。
結果、710点
(以前某テレビ番組では、宇宙飛行士になるには最低でも730点は必要だと紹介されていた)

正直800点くらいはとれるかなと思っていたのでめちゃくちゃ悔しかった。

このとき英語に対する向き合い方を変えるべきだと思った。
まず自分の中から「英語はわりと得意」という過去の情報を消すことから始めた。私は英語が苦手だ、いつまで高校生気分なんだ、と喝を入れた。


書類選抜通過後

書類選抜を通過したことがわかったのは2022年4月末。いよいよ英語試験に向けて本腰を入れるときがきた。
しかしちょうど転職した時期と重なり仕事内容を覚えることに精一杯で、平日はほとんど勉強時間が確保できていなかった。
だが幸いにもGWに10連休をとることができた。宇宙飛行士選抜試験に挑戦することは一種の転職活動であるにも関わらず、応援してくれている会社にとても感謝している。

これを受けて平日はしっかり仕事をし、英語学習はGWにすべてかける計画を立てた。
色んなアプリを調べた結果、たまたまツイッターの広告で流れてきた「abceed」に行き着いた。
(回し者ではないです、ご安心を)

なによりこのアプリ、めちゃくちゃ楽しい。
育成ゲームの感覚で無限に続けられる。
TOEIC L&Rに関しては無制限で模試を受け続けられる。しかも安い。
毎日60分の模試を3回受け、それ以外の時間は復習に充てた。無限に勉強し続けた。自分がゲーマーでよかったとつくづく思った。

そして4/30。初めて990点(満点)がとれた。
この日私は風邪をこじらせ発熱していたのだが、そんなコンディションのなかでも満点をとれたことがとても嬉しかった。
それ以降も同じように1日3回模試を受けていたが、5/4の朝まで計13回連続で満点がとれた。
やっと自信が持てた。他の受験者と初めて肩を並べられた気がした。


しかし、異変。。。

13回目の模試を終え、ルーティン通りSpeakingしながら復習をしていた。すると喉に異変を感じた。
話しすぎかなと思いのど飴を口に含んだ、そして何も考えず飲み込んだ。詰まった。死ぬかと思った。
逆立ちしながら口に指を突っ込んでなんとか取り出した。
これにより自分の頭が狂っていることを自覚した。

振り返ってみるとGWに入ってから、1日10時間くらい英語漬けになっていた気がする。
風呂には入っていないし化粧もしない。飲食はするが、ながら勉強。外にも最低限しか出ていない。睡眠時間はもちろんガッツリ削られていた。徹夜と呼べるのかすらわからない、今が朝か夜かどうかも曖昧な状態で生活していた。

運動は続けていたがその最中も頭は英語のことばかり考えていた。
マインドフルネスの代名詞とも言えるヨガ・瞑想中も英語、英語、英語…。全く意味をなしていなかった。


頭でアラートが鳴っている感覚がした。日本語に触れようと思いTwitterでスペースを開いたりしたが、いつもより言葉が出てこない。相手の話もあまり理解できない状態。
ツイートしようにも助詞がめちゃくちゃで日本語不自由。

度を超えたと思った。
友人へ連絡し、家へ押しかけた。
出してくれた美味しい紅茶を飲みながら、自分がいかに人間としての生活を捨てていたか気付かされた。
他愛もない話をし、「どう考えてもやるだけやってるから、あとは心だけ壊さないように」と言われた。

久々に遠出をし、夏の匂いを嗅ぎ、草木や花を見て、心が満たされていく感じがした。

突然押しかけたにも関わらず、受け入れてくれた友人に感謝している。彼女がいなかったら非常に危なかったと思う。というか試験本番を迎えられない可能性もあった気がする。



これからの勉強

当たり前だが、まず人間としての生活を送ることを優先したい。
そのうえで毎日少しは英語に触れるレベルで勉強していこうと思う。甘い考えかもしれないが、試験中に頭が狂ったら元も子もない。

Writingに関しては正直まだ不安がある。L&Rのような手軽に採点されるシステムと出会えていないからだとも思う。
ただあまり点数にとらわれないことも大事なのかな、と思いつつある。英文に触れて、声に出して、自分の中に少しでも吸収できたらラッキー程度に考えることにした。

ちなみに個人的にはテキストよりも、同じく受験者であるあびさんのnoteを読んでいる方がWritingの勉強になると感じている。


人生で1番勉強したと自信を持って言える。
これで落ちたら周りがすごかった、としか言えない。おそらく後悔はしない。
だからあとはコンディションに重きをおいていきたい。

健康であることが、宇宙飛行士にとって最も大切な要素であると痛感した。


再度忠告だが、冒頭でも述べた通り英語試験がどういう形式で行われるかはわからない。
これだけTOEIC対策をしているが、全然違う形式のものが出てくるかもしれない。
むしろそれはそれで楽しいんじゃないかな、と思えるくらいに心は回復した。

健康でない心は、燃やせない。

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