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論文・文献紹介

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博物館学にかかわる論文や文献、資料などを紹介しています。
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2021年11月の記事一覧

博物館における正義 ージョン・ロールズの正義論から

博物館において何が正しいかって問題、あるではないですか。 例えば、過疎集落の文化財につい…

futabatakei28
3年前
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身体なのか、道具なのか ー渡 正「スポーツにおける身体の範囲―アスリートの義足は…

”また、こうしたメタファーが失敗する事例として義手ラケットによるテニス選手を検討した。こ…

futabatakei28
3年前
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評価によって失われるもの ーアガンベン『幼児期と歴史』

 私は自分の持つ優位性を明らかにしたいがために評価を求める。  たくさん仕事をこなせる、…

futabatakei28
3年前
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他者を理解するための「弱い自己」 ー小川公代『ケアの倫理とエンパワメント』

 自己が一貫したものではなく、そのことによって「強さ(自律)」と「弱さ(依存)」をもち得…

futabatakei28
3年前
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外から博物館の存在意義を考える ー湯浅誠×田中優子「<対談>対人関係構築能力、そ…

博物館のこととして考えてみる。 博物館の社会的意義をひろく理解してもらう展示や活動が増え…

futabatakei28
3年前
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来館者の権利憲章 ーThe 227-mile museum, or a visitors'

 ジュディ・ランドさんが書いた「来館者の権利憲章」。  11項目からなり、来館者の視点から…

futabatakei28
3年前
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他のはたけで言葉の学習 ー福島真人「対談 学会の生態学 (+村松伸)」

 まだまだまだまだまだまだとは痛感しておるのですが、それでもなるべく雑多な本を読もうとはしております。  大人になればなるほど頭が固くなり、ゆらぐことが少なくなりますが、それを防ぐ方法の一つが読書だと思うからです。  私の古くからの友人は読書家で、本当に頭がよくて、私なんぞはよく本を教えてもらうのですが、彼女に比べれば、「どくしょ」の「ど」の字も読めていない。  それでも他の専門分野(畑)に立ち入っていくと「言葉」の壁にぶち当たります。  ドン!  私はひとっつも焼

内なるマイノリティと「らしさ」の展示 ー吉原直樹「ポスト3・11の地層から-いまコ…

 「日本らしさ」「京都らしさ」という文化的なものでもって、帰属意識を高めることって戦前の…

futabatakei28
3年前
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博物館の責務と「地域」の概念 ー吉村智博「博物館における表象行為と社会的差別 : …

吉村智博さんは、博物館の重要な責務を4つ、説明する。 1.収集の責務(基礎的な営為) 2.公…

futabatakei28
3年前
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おうちミュージアム・コミュニケーション ー三木順子「美術館で美術館を演じる-映画…

 緩和ケア病棟のなかで、図書館が本を病室に届けてくれるサービスを知った。果たしてミュージ…

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3年前
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「敵対」と参加型

田中功起『質問する』「「文字通り終わりのなさ」とは、林さんが否定的に書かれていたワークシ…

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3年前
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といとうといの問い

ちょっと前に「といとうとい」という雑誌が創刊された。 京都大学 学際が融合したなんちゃら…

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3年前
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名前を売るには・・・ー木村至聖「ポスト世界遺産」の観光に求められる文化遺産の「豊…

”このように世界遺産が多様な価値観を包含するようになった一方で、そのような価値観の背景と…

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3年前
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