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刀剣求めて関市へ!East meets Westみたいな感じも

先日、日本刀を中心とした金属産業に関連した神社や博物館などを巡る小旅行に出かけてきました。

名付けて「Pedal to the Metal-heart Tour」。

「Pedal to the metal(“Put the pedal to the metal”みたいな使い方をするらしい)」でアクセルを思い切り踏み込んでスピードを上げるという意味。そこから派生して物事に対して全力であたる、迅速に取り組むといった意味でも使われるそう。

なので思いっきり強引に意訳すると「メタル魂を焚きつけろ!ツアー」みたいな感じでしょうか?無理ありすぎ?

そんなツアーの一環として岐阜県関市を訪れました。かつて日本刀の主要な生産地「五箇伝」の一角、「美濃伝」の中心地であったところ、そして現在では刃物産業で世界的に知られるところです。

「関市鍛冶伝承館」という施設もありまして、この地域の作刀の歴史・伝統に触れて学ぶ機会も持てます。

素敵なレリーフ!

この博物館には日本刀制作や伝統・歴史などを紹介しつつ貴重な日本刀も展示、しかも撮影もOK!というじつに素晴らしい環境。小規模な博物館ですが刀剣好きなら満足間違いなしだと思います。

そして今回のお目当ての一つだったのが表紙画像にもなっている↓の「本関刀(ほんせきとう)」。

美濃伝の伝統を受け継ぐ刀匠、26代藤原兼房氏とスイスのデザイン会社「アトリエオイ(Atelier oí)」とのコラボによって制作されたもので、このデザイン会社はルイ・ヴィトンのデザインなども担当しているほか、日本人のデザイナーと共同で京都のホテルをデザインした実績などもあるそうです。

刀身は刀匠が鍛え、アトリエオイがデザインを担当、そして拵(こしらえ)の制作はスイスの宝飾職人が担当したとのこと。

伝統的&一般的な日本刀の拵とは一線を画すシンプル&洗練されたデザインで、なかなかカッコいいと思いました。と同時に…

レオナルド・ダ・ヴィンチが螺旋模様&構造を好んでいたと言われますが、この刀を見ながら「ヨーロッパ人は本当に螺旋模様が好きだよねぇ」としみじみ思ったりもしました。

ヴァチカン美術館の二重螺旋階段なんて有名ですよね↓ 画像はWikiから

日本人は伝統的に花鳥風月に代表される自然をデザインに取り入れるのを好む傾向がありますが、ヨーロッパ人はアートと自然科学を結びつけるのを好むのかも知れませんね。自然そのものよりも自然を成立させている秩序や仕組みを取り入れる、みたいな。

↓はアトリエオイによるデザインのコンセプトに関する開設。DNAはまさに螺旋構造ですもんね。

そして刃物の町、関市名物(?)として「日本刀アイス」なるものも。

あなたはどれがお好み?

ここからはちょっとヘヴィメタル絡みの話になりますが…

関市はドイツのゾーリンゲン(Solingen)、イギリスのシェフィールド(Sheffield)と並ぶ「世界三大刃物産地」に数えられているそうです。(それぞれの頭文字を取って「3S」なんて呼ばれ方をするらしい)。

ドイツのゾーリンゲンと言えば「アクセプト(Accept)」というワールドワイドで活躍するヘヴィメタルバンドを輩出した地。

というわけで、今回はそんなアクセプトのTシャツを来て関市を訪れたのでした。

さらにシェフィールドは「デフ・レパード(Def Leppard)」という数千万枚クラスのアルバムの売上枚数を誇るハードロックバンドを輩出しています。

しかるに我らが関市からまだ世界に名だたるヘヴィメタル/ハードロックバンドは登場していません。

わたしはその時が来るのを楽しみに待ち続ける所存であります。


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