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猿之助×壱太郎 二人を観る会

5月23日24日の二日間で3公演行われた「二人を観る会」

壱太郎さんが猿之助さんと二人で会をしたくて実現したようです。なので壱太郎さんはずっと幸せオーラ全開。そんな壱太郎さんに愛情たっぷりな優しい猿之助さんでした。

私は初回とラストの二回を拝見。「一ツ橋ホール」は初めて行くホール。縦に長い代わりに、しっかり傾斜がついている見やすい環境だと思いました。講演会などが多いそうで、音響がよかった。とても心地よい響きでした。

「種蒔三番叟」「座談会」「お祭り」という構成です。壱太郎さんが笑っていましたが、座談会が40分で一番長い(笑)でも、弁が立つ二人です。内容も濃いし、展開も上手いし、クロストークなしの息の合い方もすごい。3公演ともに違う内容で話してくれるサービスぶりです。


「種蒔三番叟」は猿之助さんは4回目、壱太郎さんは初役。私は猿之助さんでは初見です。素踊りは、所作や表情がダイレクトに楽しめるので面白いです。で、猿之助さんがやっぱり黒い(笑)また文覚の撮影なのかな、と思ってしまった。

この踊りはいろいろ展開があって好きです。厳かだったり、粋だったり、洒脱だったり。’江戸の目出度い’を次々展開していきます。猿之助さんが場面を切り替える瞬間が好きです。メリハリがあり楽しい。壱太郎さんとの連れ舞は最高!同じ振りだけど個性があって、女方をする同士だから見応えありました。とにかく壱太郎さんが楽しそう。

ラスト回は初回からかなり進化していました。ピリッとした雰囲気から自由自在というか。「お祭り」も然り。踊りが好きなのが伝わるし楽しそう。二人の空気感は唯一無二だと思いました。

「座談会」は参加した人の宝物だと思うので、内容は少しだけにします。進行は壱太郎さん。猿之助さんとこうして踊れるのが嬉しくてしょうがない(笑)内も外も熱い!猿之助さんは見た目と言葉はクールだけど、そんな壱太郎さんを大事に思っているのが伝わります。自分がトークをまわさなくていい時はめちゃめちゃリラックスしますよね(笑)

23日は秀太郎さんの御命日でした。秀太郎さんのお話、そして山城屋さんのこと。猿之助さんの山城屋さんの口真似は絶品です(笑)生で聞けて嬉しい。手紙の話から文字を書く話になりました。猿之助さんが「その場の雰囲気だけは文字では伝わらない」と。その場を共有しないと空気感は伝わらないと言っていたのが印象的でした。

ラスト回は「お祭り」の衣装の話が聞けました。お二人のInstagramのストーリーズでそれぞれ披露していましたね。壱太郎さんは藤十郎さんが一か月間しか着ていない芸者のお衣装。裾の柄が波に宝尽くし。

猿之助さんの鳶頭には本当にびっくりでした。お祭りの鳶頭と言えば白地に紋が一般的です。てっきり三つ猿柄でくると思ったら、心がざわつくほど見た目もゴージャス!金地に獅子と牡丹。おそらく銀糸で刺繍ではないでしょうか。猿翁さんが着ていたそうです。

壱太郎さんも自身で「派手ですよね~」と言っていたくらい、藤十郎さん猿翁さんらしい豪華お衣装でした。

そして、壱太郎さんがバトンを出して、猿之助さんに改めて聞いてみたい「繋いでいくこと」についての質問で締めとなりました。あ、猿之助さんと大衆演劇の出合いのお話もよかったです。

「お祭り」は拵えをして披露。猿之助さんは高校時代とフランスで踊ったくらいだそう。私の記憶も、生で見たことがなくフランスの写真。この会だから実現したと思うので嬉しい。

猿之助さんの色気が駄々洩れでした。というか振りまいてた(笑)直前に大衆演劇の話をしたからか、25日のほうは「流し目」がすごい(笑)お祭りで’アリ’ですか?これ。上手にけっこう飛んできました。

壱太郎さんは初役だそう。美しくてかわいくて、艶やか。初回は少し緊張感がありましたが、ラストは猿之助さんとの世界観を楽しんでいるように見えました。観る側も笑顔になるほど。これは歌舞伎座でも観たい。

演奏も豪華でした。両方ともに清元節。三番叟には傳左衛門さん、傳十郎さんなどお囃子連中も。なんとマスク的なものがない!新鮮で懐かしい光景に歓喜でした。


まさに二人を観る会でした。猿之助さんが惜しげもなく様々な話をしてくれたのは壱太郎さんのおかげです。久しぶりに生でお話を聞くことができて嬉しかったです。有難うございました。第二回もお願いします。


そして、合間に「猿之助と愉快な仲間たち」写真展にも行きました。お茶の水のエスパス・ビブリオの亀治郎ギャラリーです。先月の「森の石松」の興奮が甦りました。販売のお写真は改めてスタジオ撮影したものです。舞台写真は販売はありません。

エスパスの入り口
ランチもできます!
扉座のチラシも置いてありました

写真展は6月25日まで。日曜月曜お休み。入場無料です。帰り際に出演していた猿之助さんのお弟子さん、喜介くんがやってきました。お話と笑顔に癒されました。有難うございました。こうして出演者さん方が時々訪れているそう。感想をお伝えするのも楽しい。また行きたくなりました。皆様も是非。


aya


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