四の切 初日！

歌舞伎座「壽 初春大歌舞伎」初日おめでとうございます。

猿之助さんが翔びました！
歌舞伎座は今月から宙乗りが解禁されました。初日を見たくて歌舞伎座へ。花道七三からグングン上がっていく姿を見たら、今まで猿之助さんの狐忠信を観た時の幸せが一気に胸に押し寄せてきました。

今までどれだけ励みになってきたことか。またこの姿を見ることができて心から幸せだと思ったら、ポロポロ泣けてきた。猿之助さんもやりたかっただろうな。。演じることができて本当によかった。

翔びながら三階席に近づいてきました。私は三階席前方の下手に座っていたので、猿之助さんがすぐ近くまでやってきました。私だけでなく、泣いている人、笑顔満開の人。。見える範囲のお客は感動の表情でした。きっとファンが多かったと思います。一階二階を見下ろしていた猿之助さんがお顔を上げて三階のお客にしっかりと目線を送ってくれました。

お客がそんな様子だからか、猿之助さんの笑顔が一瞬引き締まり、感極まったように見えました。境目もなく、ディスタンスも関係なく、猿之助さんが側を翔んでいく。。改めて思うのです。宙乗りがこのご時世でこんなに感動的な演出として生まれ変わるとは。桜吹雪舞う中の猿之助さんを私は忘れません。

猿之助さんの狐忠信は想像を超えていました。
全く力みがなく、自然にそこにいました。纏う空気が澄んでいて、静寂が見えました。今思うと、以前はもっと力が入っていたのだなぁと。動きや表情が自然なのは、きっと心で演じているからだろうと。この方、本当に子狐になってしまったのか、なんて。

大怪我から4年。。あの経験がそうさせたのかも。。と思うと少し切ないけど、これが四代目の狐忠信なのだと感動が止まりませんでした。本物の忠信がめちゃめちゃよかった！かっこよかった！以前もかっこよかったけど雰囲気が全然違う。狐も可愛らしさは変わらないけど、感情をクライマックスに持っていく巧みさが年月を感じさせました。

でも、ここからまだまだ進化していくのが猿之助さん。
楽しみにしています。

忘れられない初芝居になりました。

猿之助さん、完全復活おめでとうございます。

aya