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私と歌舞伎

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感じたこと、猿之助さんに影響を受けたこと。
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#中村勘三郎

十八世中村勘三郎

来年2月歌舞伎座、3月名古屋平成中村座で「十八世中村勘三郎十三回忌追善興行」が決定しました。 ああ。。と勘三郎さんのことを思いました。もう十三回忌なのですね。 私は好きになると、その光に触れていたくて、空気を共有したくて。その人の思い、そこにある命に触れたくなる。全てが愛おしくてたまらなくなります。 猿之助さんを初めて観た時、こんなにも舞台で命を燃やすことができる人がいるのだと心が動きました。お客を楽しませようと炎のようなオーラで踊る人。 私の歌舞伎道はそこからスター

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勘三郎さんを想う

12月5日は勘三郎さんの祥月命日です。 勘三郎さんが星になった2012年は四代目猿之助襲名年でもあります。私にとっては忘れられない一年です。 その日の朝、TVのニュースで知り心がザワザワしたまま過ごしました。入院生活は知っていたけど、まさか復帰が叶わないままとは。全く考えていないことでした。 午前中には彌十郎さんが朝番組に急きょ電話で出演なさり、お話しながら泣いていらした。夜のTVでは、南座顔見世に出演中の中村屋兄弟の様子や口上を見て泣きました。大向うで勘九郎さんに「頑

師走の猿之助さん

12月がスタートです。 2022年のENNOSUKEⅣカレンダーをめくるのもラスト。今月の写真は日蓮上人です。見たら思わず手を合わせたくなる(笑)昨年6月に新作歌舞伎として上演された「日蓮」あれから一年以上が経つのだなぁと感慨深いです。 さて、今年ラストの歌舞伎興行は二つ。東京の歌舞伎座「十二月大歌舞伎」と京都南座「吉例顔見世興行」です。京都の師走の風物詩。顔見世は、劇場の正面玄関上に役者の名前が書かれた板「まねき」が上がります。これは是非、生で見てほしい景色の一つ。

勘三郎さん祥月命日

12月5日は勘三郎さんの祥月命日です。 あれから9年が経ちました。 私が歌舞伎に出合った2008年。初めて勘三郎さんの芝居を観たのは10月でした。浅草の浅草寺横に突如出現した芝居小屋。’平成中村座’でした。 江戸時代の中村座の様子を再現した小屋は、一歩足を踏み入れると、「楽しんでってー」と言ってくれているようでワクワクしました。働くお茶子さん方も楽しそうで、見ているこちらも楽しくなります。お席はギューギューなんだけど(笑)またそれが小屋っぽくていい。 まるでタイムスリッ