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MCTオイルは健康によい!?

期待した効果が得られないのはどうして

MCTオイルは100%中鎖脂肪酸で構成されているため、消化経路をたどらずすぐに吸収され小腸まで届きます。
そのため、そのほかの脂質の消化プロセスのように消化器官に負担をかけず、また脂肪として溜まることもなく、かつ効率よくカロリーを摂取することができます。
これは糖尿病患者など消化器官の弱い人に有効なエネルギー摂取方法だと”言われています”。が、これはあくまで医師による治療の一環として用いられる手法のため、とくに糖尿傾向の人が個人の判断でMCTオイルを摂取することは過剰摂取につながり、さらなる体調の悪化を引き起こすため大変危険です。

ここでは、MCTオイルの摂取で効果的に痩せられた、体調がよくなったという人の例は挙げません。リスクについて説明します。

まず、MCTオイルによるダイエットを考えている場合。
どんな商品や食材もそうですが、効果を得るまでにはそれなりの期間継続する必要があります。その中でMCTオイルはかなり高価な部類だと私は思います。それを続けられる経済的余裕がある方、または何をしても痩せられず、MCTオイル摂取の方法にたどり着き、この方法にかけている人、そういった方が試していると思うのですが、おそらくほぼ中高年の方と思われます。
なぜなら、痩せられないと焦りが増す年ごろだからです。

中年に差し掛かると本当にみなさん実感します。
痩せにくくなった、脂肪がつきやすくなった。
みなさん代謝力低下の問題であることは承知なのですが、代謝力低下の裏側で自分の体はどうなっているか知らないというのが実情です。

中国医学の観点で考えると、

唾液、胃液、涙、汗、血液、リンパ液等、体液全般を、中国医学では津液(しんえき)と言います。
津液は津と液に区分され、津は希薄な体液で皮膚体表の滋潤など広範囲に分布します。液はやや粘調な性質があり臓腑を滋養し、関節運動を円滑にさせます。


この津と液は互いに連携し合って生体を保護していますため、津と液の過不足のバランスが崩れるとむくみ、皮膚の乾燥、肺機能低下、胃の機能低下、さらに悪化すると肝臓や腎臓の不調など生体機能全体の阻害へと発展する恐れがあります。

まず、MCTオイルの効果に求める作用の一つに痩身があります。
これは、MCTオイルには緩やかな下剤の役目があるからです。
ココナッツオイルコーヒーが流行ったというか話題になった時期がありましたね。もう一日中トイレに駆け込む騒ぎになる、と。それでこれを続ければ痩せられると考えた人が増えたのはごく自然です。
ひどい便秘で体重増加に苦しんでいた人には本当に朗報だったかもしれません。確かにはじめのどっと全部出たという感覚は非常に晴れやかな気持ちだったと思います。
しかしその後続く止まらない下痢。ほぼ水状態のものが大量に排泄される。

通常、便というのは適度な柔らかさが健康であり、そこには水分が含まれています。しかし、ほぼ水ということは必要な津液が体内に配分されずに排泄されてしまったことを意味します。
生体機能を保護する体液が大量に失われてしまったわけです。
津液不足を引き起こす事態になってしまいました。

さらには、善玉菌も悪玉菌もありとあらゆる全てを流し去ってしまうので、代謝を回す有用な菌に致命的な打撃をもたらします。
ここにもう一度十分な善玉菌を育てるには専門的知識を要します。
以前の食事をしていては、悪玉菌の方が優勢な体質となり、前よりももっと悪くなります。
皮膚は顕著にかさつき、湿疹が出やすくなったり、粘膜の乾燥も感じるほどになります。

中高年の体

そもそも年齢とともに体液は徐々に減少し、四十歳をすぎると半減するともいわれています。この変化に身体が対応できないと体内の陰と陽のバランスが崩れ、代謝がまわらなくなります。

中医学の概念では、

西洋医学で診断の基準にする数値は関係なく、徴候があるかどうかで判断します。
その前提で、糖尿の傾向がある人に津液不足は大変危険です。
津液が不足して陰陽のバランスがくずれたとき、陰の欠乏に陥りやすく、体力の低下、冷え、体のむくみ、食欲不振、そしてエネルギー不足から息切れ、めまい、難聴、かすみ目などを引き起こしやすくなります。
また、粘度の薄い透明な淡が絶えない、生理不順、更年期障害多発。

とにかく疲れやすい

そのため、「気」の温存が必要です。
体を起こしているだけで体液は消耗されるものです。
各臓器のメイン稼働時間というのは決まっていて、代謝の低下している人は午前中の活動によりエネルギーを使い果たし、午後は眠たくなるのは当然です。ですので、可能であれば本当に午後は1時間以内の仮眠を取ることが望ましいのです。

体力の復活

通常、若い人は睡眠中に全身すべての血液が肝臓を通過して浄化された血がまた全身に戻ることで体力や気力復活します。
しかし、中高年になると睡眠の質が下がるため、十分に血液が肝臓に戻らず復活できないのです。


複雑な体質の人

まず、中医学における糖尿病の傾向を持つ人たちは体の滋養と温めが第一で、治療も同じく体の滋養と温めがすべてです。

つまり身体を冷やすことは症状を悪化させます。

食べ物には、素材そのものに身体を冷やす性質のあるもの、温める性質があるもの、そのどちらでもない真ん中の性質ののもの、とあるのをご存知ですか?


夏の野菜、きゅうり、トマト、スイカなどは身体の熱を取り去る作用があり、冬の根菜は温める作用がある、といったことは聞いたことがありませんか?


宇宙の陰陽の法則では、太陽を最強の陽とし、
その最強の陽に最も近いものほど対極の最強の陰となります。

太陽に近づく陰の食べ物はなんでしょう??
植物ですね。
植物は太陽に向かって伸びていきます。
MCTオイルの原料は何か考えてください。
ココナッツやパームヤシです。
恐ろしく背の高い木ですよね。
如何に陰の強い食材であるか想像できると思います。
陰というのは比喩的に太陽の熱を中和するものですから、冷やす作用があります。
それの最大級の冷やす素材がココナッツオイルと言えます。
原産地が南国であるというのも納得できませんか?
これを積極的に摂っていい人には効果的な食材かもしれません。

しかし、既に書いたように糖尿の傾向がある人に冷えは禁物なのです。



糖尿の傾向を持つ人たちの体の症状は複雑です。
暑がりのせいで冷えを抱えていることに気づきませんが、実は冷えています。そして、暑がりのせいで多飲しますが冷えているので水毒に侵されむくみやすくなります。ですが、多飲のせいで常に大量の頻尿があり、体液は失われやすく、引力の法則にしたがい、体の上部、とくに顔がやつれてきます。
また、生体維持のために必要なブドウ糖の代謝がうまくまわらないため、いつでもブドウ糖の枯渇を感じて多食や甘いものへの依存に陥ります。
そして食べると不調を感じやすくなるので、あまり食べることは本当は好きではありません。ですが、理性やなにかでどうにかできる食欲ではないため、食べることをやめることができません。


代謝力

食べたら当然消化活動が始まります。
消化活動とは、食べた固形物を徹底的に分解することです。

少し別の見方で思い出してください。
食事の調理で食材を加熱するとき、基本的に水を加えて加熱するとドロドロになりおかゆや野菜スープなど吸収しやすくなります。
それと同じで体内で消化するときに固形物がドロドロになる現象にも大量の熱を必要とします。つまりぐらぐらと煮たてているのと同じ現象です。
そうして加熱された熱はどうなるか、上部へ上がっていきます。
そのため、消化がスムーズでない体質の人は消化に時間がかかり、長い時間消化器官のある上半身に熱がこもることになるわけです。

さらにその熱は頭部へと上がるため、頭部の老廃物を下部に送りたくても上がってくる熱にふさがれて老廃物の解毒や排泄ができません。
そのために集中力が落ち、健忘が増えるようになり、思考も遅くなります。

運動するということ

津液の不足は体力とともに気力も落ちるため、運動でのダイエットも非常にハードルが高く感じられ、すぐに挫折してしまうことでしょう。
そのため、一人では成し遂げられないために高いお金を用意してパーソナルトレーナーにつく人も多いかもしれません。
それでも挫折してしまう人、目的を達成してもリバウンドをしてしまう人、何が問題なのでしょうか?
それは本当に自分の意志の弱さによるものなのでしょうか。

答えはNo、です。
運動することも大変多くの血を必要とし、そして激しく消耗します。

このような人たちは、運動すらできないほど津液が不足しているのです。

それを理解せずに、運動するための気力や体力を増強しようといって、
とくに運動で推奨されるたんぱく質中心の食事に切り替えることは危険です。

血を健康的な食事で効果的に作るには、赤身肉が良いとされていたりタンパク質の摂取を推奨されます。
間違ってはいませんが、代謝力の弱いこれらの人々はタンパク質の分解に大変なストレスを生じるため、腎臓や膵臓への大きな負担となりかねません。

また、無理を重ねるとさらに太る原因にもなります。

それでもMCTオイルを摂取したい

先述の通り、代謝に不調を感じている人は、中医学でいう糖尿病の傾向を持っている人である可能性があるので、下剤効果によるダイエットは恐ろしく危険です。
体に滋養を与えることで代謝を回し、代謝力(消化および吸収を促進する力)を上げることで痩身につなげるしかないのです。

そして、代謝力が著しく落ちているが抑えられない食欲や甘いものへの欲求に襲われているという矛盾も抱えています。そのために痩せたいということはよくわかります。

まずは、食欲を止める方法が最優先です。

そのためには、消化作業を必要とせずすぐにエネルギーを摂取できるMCTオイルは悪いわけではありませんが、少な目にしておく必要があります。
また、滋養による体質改善にはじっくりと時間をかけた漢方薬での治療が大変有効です。

津液を作りやすくする処方を医師と相談するのがおすすめです。

場合によっては一度、MCTオイルで腸内クレンジングをし、全部溜まっていたものをすっかり出し切ってしまうのもいいかもしれませんが、その前後の期間、津液を保護しておく対処が必要です。

ですが糖尿の傾向の見られる人は、
いえ、多くの人にとって数値化で確認できない糖尿の傾向の自覚はないものですので、中高年で体重に悩んでいる人は、個人での独断による実行は先述の通り危険です。セラピストや漢方医など専門家への相談を視野にいれるべきです。

結論としては、はっきりいってこれらの人々にとって、私はMCTオイルは摂取する意味は全くないと思います。


ダイエットは語源から見て初心にもどるべし

「最も健全なダイエット方法は適度な運動を継続することだ。」
これは一般論であり、すべての人に通用する概念ではありません。

当然、そもそも運動が可能である体力が求められます。
加齢に伴い、実は多くの人が病み上がり状態と同レベルの体力までに低下しています。

できる程度でいい、それも正論ですが、これらの人々は疲れすぎていてその些細な気力ですら起こすことが難しいのです。

「ダイエット」とは、英語「diet」に由来し、「生活様式」を意味するギリシャ語「diata」から、「日常の食べ物」という意味に転じた言葉です。
そこから、代謝異常・消化器系内臓疾患・肥満などに対する「食事療法」や「治療法」といった意味を持つようになりました。

つまり、ダイエットとは生活スタイルを見直すこと。
生活スタイルが変われば目的としていたダイエットは成功できるでしょう。
それについては後述します。


慢性的な疲労


常に慢性的に疲れすぎている、これはストレス耐性が著しく低いことを表しています。


人は、無数の霊気的なオーラの層に包まれてその生体を保っています。
この層がいずれも丈夫であるほど高いストレス耐性を誇ります。
ストレス耐性の低い人は、多くの層に傷があり、霊気がダダ洩れ状態なわけです。


このオーラの層は人と交わることで刺激を受けますが、層に傷があると刺激ではなく、直接体内に他者の霊気が流入してくるため、衝撃に侵されます。
それを防ぐために、層に傷を持つ人は大きなパーソナルスペースを必要とし、人と関わるのを苦手とします。
この十分なパーソナルスペースを確保できないまま他者と関わり続けることで、他者のエネルギーの侵入を許し、そのエネルギーが自分の霊気をますます損なっていく悪循環に陥ります。
この他者のエネルギーが体内で引き起こす衝撃は脈の乱れを引き起こし、それを立て直すために一時的に低酸素、高血糖、低体温状態を作り上げます。
しかし、建て直すことができない、もしくは継続的にその衝撃に晒され続ける、となると、「低酸素、高血糖、低体温」の状態も継続され、実際の体の不調が始まります。
そして、気力の低下、健全な食事の確保の困難、体力の低下、運動の困難、症状の悪化、というスパイラルが始まるわけです。

つまり、生体の治療には肉体的回復と同時に霊気の回復も必要とします。
霊気の回復には、よき理解者のサポートを得ることが最良です。
傷ついた層に衝撃を与えない人、修復能力のある人。
もっと具体的にいうと、これらの人々は正直なところ生活のすべての立て直しサポートを必要としていることが実際だと思われます。


ダイエットとは、人生そのものの立て直し


自分に向き合い生活スタイルを見直す

一人での立て直しが困難な人達は、搾取されている感じる仕事に就いている割合も高いのですが、何が搾取されているのかそのこと自体に気が付いておらず、世の中の自分の周りの人たちとの違いやギャップに自分はダメな人間と自ら烙印を押してしまっている面が多分にあります。
まずは自尊心、自己肯定力の低さ、その部分から修正していく必要があります。

そのためには、自分自身に嘘をつかないこと。

本当は自分はどうしたかった?なぜそれができないと思う?
今からでは本当になにもなす術がないのだろうか?


やりたいことを何ひとつ成し遂げることができなかった無念さが気力を奪っている最大の原因です。
幼少期から我慢を強いられ、理解者や支援者に恵まれなかった。
そのため無気力症候群に陥っているわけです。


これらの人々は、まず第一に、思ったことにとりかかる。第二に、かならずそれはやり遂げる。という経験を積み重ねていく必要があります。


「やり遂げる」ということがここにおいて何よりも重要です。
そのためには、必ず実行可能であることから取り掛かることが大事です。
今何ができますか?


この練習や訓練の題材には家の中の掃除が最適です。
まず、ここに落ちているこれをどこかにしまおう。
ひとつづつとりかかります。
一度にやろうと思ってはいけません。
できると思ったときにだけ行動に移すのです。
これにより気力を高めることができます。


自分の気力を感じることができるようになってきたら、寝る時間を早め、生活を律することができるように意識し始めます。
そして、食生活の改善にとりかかります。
ここでようやく体の滋養へと取り掛かれる段階になりました。


そうです、大変時間がかかります。
でもこれにより、単純に体重を落とすことが目的だった時よりも、人生全般が良くなってきていることを必ず実感できるはずです。
そして、いつでも誰かに助けてほしいとすがっていた心も自然と消失し、一人でいることに不安を感じることはほとんどなくなっているでしょう。
それと同時に、なにかものに対して自分を変えてくれる期待や依存心もなくなり、無駄に多くの健康食品や自分をよく見せようとするアイテムなどに浪費することもなくなるわけです。

おわりに、

さて、書き出しは一般的な中高年の体質について記述していましたが、実は20代など青年層時代から見えない部分で始まっており、もっと言えば10代など人格形成が終了する思春期の頃に明確に始まります。
つまり、中高年になったら加齢もともなり実際は改善には大変な労力を要します。そのため、当然の話ですが、子供のうちにその子のすべてをあらゆる面から大事にしてあげることが最良で、子育て中の親がそのように最大のよき理解者支援者になってくれたらなんと素晴らしいことでしょう。
そういう親子関係が増えていくことを願うばかりです。


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