◆DAY18 着物でも踊りたい

*2019年4月25日*

タンゴのおかげで毎日が楽しくて仕方がない。暇さえあればタンゴの音楽を聴き、タンゴのことを考える日々。朝6時には起きてエクササイズを30分するのも習慣になりつつある(今日は二日酔いなのでサボり)。

毎日踊りたいくらいだけど、まだ一人で外のミロンガに行けないし、週二回のLOCAのミロンガには万難を排して出たいと思っている。

今日はうっかり夜に予定を入れてしまい、お昼のレッスンのみ参加……はあ、断ればよかったなーーと心底後悔していたら、思いのほか用事が早く終わった!
これは、行けるかも。

ちょうど渋谷にいて、スタジオのある学芸大は帰り道だったこともあり、気づいたら、何かにせき立てられるようにLOCAへ急いでいた。本当に文字通り、渋谷駅を小走りして。

タンゴの世界に触れたくて、踊れなくてもいいから音楽を聴いていたかった。ここまでの衝動は、自分でも新鮮な感覚。過去の恋愛においても、こんなことはなかった気がする……。

LOCAに着いたのは21:40くらい。
「戻ってきたんだーー!!」と先生が満面の笑みで出迎えてくれて、私も嬉しくなった。
着物だし踊れなくてもいいや、と思ったけど、あや先生も着物で踊った事があるらしく(浴衣に2枚下駄で踊った事もあるらしい、さすがに大変だったというが)、試してみることに。

結果→草履だと床が滑らずピボットできないし、足を大きく開く動作は難しいけど、バルドッサならば大丈夫!
踊れると思ってなかったから踊れたこと自体が嬉しくて、そして音楽を聴きながら動くだけで気持ちよかった。本当にタンゴはすごい。
だけど男性にも気を使わせちゃうし、踊りにくいから着物で踊りに行くことはまずないと思うけど……。

ミロンガの後、近くの居酒屋さんでたけし&あや先生と三人で飲みに行った。お刺身などつつきながら飲んでると、あっという間に時間が過ぎてしまうのが不思議。

誰とでもこんなに楽しく話したり飲んだりできるわけじゃない。あまり親しくない人たちの寄せ集めの席などでは、ほとんど話さない。というか話すことがない。いつかのメモにはこんなこと書いている。

「自分のアウェーのところで、例えば複数人で食事しているとき、自分はなんて無口な人間になるんだろう。
20代の頃は、話題に入れなくても相槌だとか、合いの手だとか入れて話に入ろうとする努力はしていた気がするけど、最近ではそれすら放棄して、もうひたすら意識が宙をさまよっていることもある(8人くらいのグループの場合。2、3人だったら気を遣わせてしまうのでさすがに頑張る)。

だって、自分が話すことが、何もないんだもの。テレビをあまりみないから一般的な芸能の話などもついていけないし……天気の話をしてもね。
そういう時、私は世間話もできないコミュ障で、自分が空っぽな人間だと感じる。ひどく無価値で卑小な存在に感じる。

一方、自分のホームで、同じ世界観を共有できる人たちと話していると、途端に、余計なことまで話したくなってしまう。
だから二重人格とか言われちゃうんだろうな。」

気を使わなくていい、というのもまた違う。先生たちだし、多少は気は使うけど、タンゴを通して人間的な会話ができることが大きい。自分が空っぽじゃないんだ、って思える。

だから、他の表面的な付き合いはどんどん切り捨てて、その分タンゴを踊ったり、ワインを飲みながらタンゴの話をしている方が楽しい。
そうして人付き合いがどんどん悪くなっていくのだろう……。

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