Kenya 03
道の角に僕ら3人(知り合いらしき男が一人増えた)は突っ立っていた。
彼の手の平の上には僕のスマートフォン。
簡単にはいかないと薄々感じてたものの、とりあえず、
僕)ありがとう!!あんた最高だよ!めっちゃ嬉しいわー。
、、じゃあ返して。
と、最高の笑顔でお願いしてみた。
男)よかったな!お前はラッキーだよ!俺はこれを売ることも出来るけど、返すからいくらか金をくれ。
やっぱり出た!
売ることが出来るとか、持ち主を前にしてもなんて強気なのよ!
ともかく僕は笑顔で、
本当ありがとう!お礼に10ユーロ持ってってー!
これ俺の今日の全財産!でもあげる!!
いやあ助かったよ!
と、一刻も早くスマートフォンを取り戻したいのだけど、彼らは全然納得いってなさそうに、ボソボソとスワヒリ語で相談してる。
(相手の言葉が変わる時って、すごい怪しい話してるみたいに見えるね)
男)足りないね。これを売ればもっと高くなるのは知ってるんだ。
僕)カモーン!いいじゃん!リスペクトって大事だよ!
中々話が進まないでいると、Uberの運ちゃんが何やらただ事ではない様子を嗅ぎつけて来てくれた。
僕が事情を説明すると、彼は、少し離れた所におっちゃん二人を連れて行き、話す事3分。
男)オッケー!
へ!?
突然、謎のスピード解決。
スマートフォンは僕の手元に戻ってきた。
理由はよくわからないけど、運ちゃんがうまく説得してくれたみたいだった。
後で理由を聞いたら、iphoneはセキュリティが厳しいから、実は売るのだってそんな簡単じゃないよ、10ユーロはでかいぜ!と彼に教えたんだ。と、笑顔で言っていた。
スマート!!電話よりスマート!!
かっこいい!!
あんた、かっこいいよ!!
降り側まで、何度もお礼を伝えて、財布に入ってたコインを全て渡して、
僕らは無事レンタカーを借りられる事が出来たのだった。(パンツのポッケにスマートフォン入れるのは金輪際禁止!)
落ち着いた頃、スマホを触ってると、データの中に見慣れない全身真っ赤な服装の写真が撮られてる事に気づいた。
おそらくあのおっちゃんが色々いじってた時に撮ったのだろう姿想像して笑えた。(なんか、そういう極悪じゃない所が、彼らの事を許せてしまう)
こうして、僕らはようやく、ようやく!!首都ナイロビを離れて、動物達の暮らす元へ車を走らせたのだった。
つづく
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いや、これ誰かからサポートあった時ほんまにむっちゃ嬉しいんですよ!!