卒業写真を撮る意味
2月のある日、ミュンヘンでレストランを経営されてる大矢さんから連絡を頂いて、その内容に僕はえらく興奮した。
ロックダウンの影響で卒業式が中止になる可能性があって、学校生活最後の日に同級生とも会えない卒業式になってしまうのだと聞いた。
そしてそのあと、
せめてみんなの卒業写真を撮って子供達や家族のみんなに思い出を残してあげたい。
という内容で、その一ヶ月後の卒業式前日、僕はミュンヘン行きの電車に乗っていた。
卒業生全員のご家族の方とのやりとりや、レストランを撮影スタジオに模様替えしたりと、卒業式前の大矢さんはとても忙しそうだったのだけど、前日撮影の準備をしながら話す内容は、
「明日みんな喜んでくれたら最高ですね!」
というただ一点で、ソーシャルディスタンスを守りながら撮影をする段取りを入念に組んでいた。
北のベルリンから南のミュンヘンまでは、特急電車で5時間くらい。
町の中心では丁度デモの真っ最中だった。
撮影でミュンヘンをゆっくり見る時間がないだろうからと、市役所の前で車を止めてくれた大矢さん。
大矢さんが卒業撮影を決めた時に頂いたメッセージ
昨年春から続くコロナ禍で寂しく大変な思いをしているのは、大人だけではなく、お友達とも会えずオンラインでの授業をうけている沢山の子供達です。
加えて私達のように海外に在住している邦人ご家族のお子さん達の多くは、親御さんの転勤で1年〜数年の非常に短い期間でしかその国に在住しないため、現地校ではなく、現地にある日本人学校に通学することが多いので、
ほとんどの子供達は慣れない外国で自由に外出もできず、そして気軽にお友達と会うこともできず、特にこのコロナ禍で帰国が決まった沢山の子供達は、クラスメイトとほとんどオンライン上でしか会うこともできず、離れ離れになってしまうのが現実です。
そんな胸が痛くなる環境でこれから訪れる卒業式。
残念ながら今の状況(ドイツで定められたロックダウン禍での修学規制)では、通常通りに卒業式が行われることは叶わず、授業の再開もないまま、小学6年生、中学3年生は1つの節目を迎えることになります。
そこで、せめてこれから成人になった時、この時の記憶が少しでも悲しいものにならないように、子供達1人1人、そしてご家族の写真を撮り、卒業アルバムを作ることを考えました。
▽▽▽
いつか子供達が大人になった時に、あの時を振り返り、少しでも温かな気持ちになれますように。
そして御縁をいただいたきっかけから沢山の御縁が繋がり、こうして子供達の思い出作りをお手伝いさせていただけた事に心から感謝します。
大矢さんのインスタグラム
卒業式当日、沢山のご家族が撮影にいらしてくださり、子供達や家族の方がカメラの前で緊張したり、子供達が調子にのって親に怒られたり、逆に色々支持しちゃう親にうんざりした様子の子供達、一家で始終冗談を言い合ってる家族の姿などを眺めながら、撮ってる僕まで満たされてた。
何年後か、何十年後か、いつか子供達や親御さんがこの日のアルバムを開く時がやってきたらむちゃくちゃ嬉しい。
写真は未来の家族への手紙みたいなものなのかもね。
「写真撮りにいきます」
ベルリン近郊で15分から写真撮影に行きます。
詳しくはFacebookページで。
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ドイツ在住でミュージシャンの塩くんと、今ドイツで起こってるあれやこれやを電話でダラダラと話してます。
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いや、これ誰かからサポートあった時ほんまにむっちゃ嬉しいんですよ!!