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【コラム】良い演奏って、どんな演奏?

みなさんこんにちは、MUSAKOドラム教室の茂木草馬です。

今日は良い演奏とは何か、どんな演奏のことを言うのか。
について自分なりの考えを発信したいと思います。

違和感の無さ

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のっけから恐縮なのですが、良い演奏に定義はありません。

ただ良い演奏ってこういうことだよな、という考えは個人個人でしっかりと持っておくべきです。

私は演奏する時に気をつけている点がいくつかあります。

そのうちの1つが違和感のない演奏を心がけること。

また反対に聞く側の時でも無意識的に、違和感がある演奏かどうか、ということに重きを置いて聴いている気がします。

音楽のプロや有識者でなくとも、違和感というのは無意識のうちに抱く可能性があります。

例えばドラムの話で言えば、こんな静かな曲調なのにドラムの人頭振って激しく叩いている!

とか、

もう少し音楽的なことで言えば、なんか音数が曲調と合ってないなーなどなど。

これのどこがダメなの?個性じゃん。
と言われればそれまでです。

それが音楽、芸術ということです。

ただ!
先述したように自分の中に正解を持つことはとても大事なことで、
私は多くの方がスーッと自然にその曲や世界に入り込めるようなドラムが正解だと思っています。

アーティストが曲を作っていくというよりも、曲がこんなドラムを欲している!から、その曲を最大限魅力的なものにするために必要なドラムを叩く。というような感覚です。

曲がミュージシャンのテクニックやファッション等を披露するためだけの媒体になってはいけないということです。

曲そのものがとても難しければその曲に必要、マッチするフレーズやフィルインを叩くだけで、そのミュージシャンの技量は十分に披露できます。こう言った場合、ドラムだけでなく他の楽器陣も難しいことをしているので、ドラムだけ目立つというようなこともありません。やってる側からすると、なんかみんなすげー!という感想が個人的には嬉しいです。

技量的には簡単な楽曲で、アンバランスな音数のパターンやフィルインを乱発しても、悪目立ちしてしまうと考えています。

曲全体を聞きたいのになんかあの人、、、ん??

みたいにならないように心がけています。

全てはバランス良く。ということですね。


緊張感を持つ(与える)

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この画像はえげつない緊張感ですが、先ほどの違和感に続いて今度は緊張感。

ここでいう緊張感というのは無意識に持ってしまう本番前のアレ、とはまた別の、あえて自身に課していくような種類のものです。

例えば私はジャズやインスト系(ボーカルのない音楽)の音楽を演奏する機会が多いのですが、歌モノの伴奏と比べるとやはり目立つシーンが多くなります。

とは言え先ほどのお話じゃないですが、違和感のない演奏を心がけるとそこまでド派手な真似はしません。

ソロや作曲者からドラマーに注文があった場合は別ですが、基本の姿勢というのはどんなジャンルでも変わりません。

ただそこであまりに違和感のない演奏をしていると、自分の中の緊張感がなくなるんですね。
もっというと他の楽器陣にも、お客さんにも慣れみたいなものが生じます。

流石に1stステージの1曲目なんかは自分にも他の楽器陣、お客さんにも緊張感があって、良い演奏になるかは別として張り詰めたものがあるのですが、数曲進んでいくと先述したように慣れが生じます。

これは悪いことではないのですが、個人的にはあまり良いものではなく、
打破したい状況です。

もう何年も前、私が音大生だった頃の話です。
アンサンブル(合奏)の授業の時にドラムを叩き終えた私に、ギタリストの梶原順さんがおっしゃった一言がいまでも忘れられません。

”基本的なことは全てクリアしているね。あとは綺麗な絵画に1つの黒い点があるような、そんな演奏ができたらいいね”

これは私の音楽人生において最も金言と言いますか、刺さる言葉として残っています。

要は違和感のない演奏の中にいかに緊張感を与えたり、考えさせる何かを表現できるか。

1流と2流以下の違いを具現化したような言葉でした。

話を戻すと、ずーっと優等生な演奏、お手本みたいな演奏しかしないのであれば、そこに緊張感や考えさせる何かを表現することは至難の業でしょう。

慣れてきたなぁと思ったら、に限らずその時の気分や状況で、曲の雰囲気を壊さない中で、自分にも、みんなにも、緊張感やメッセージを与える一瞬を表現したります。

なんかこう書くとド派手なことをやるんじゃないかと思われますが、そんなことないです(笑)
あくまで絵画の中の黒い点、ということですね。

言葉にするととっても難しいということが書いていてよくわかりました(苦笑)

伝わっていると良いのですが、、!

では次回もこのコラムの続きを書いて行きます♪




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