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オタクが宝塚版アナスタシアを観劇して底なしの沼に落ちた話

ここまでのあらすじ:コロナで干からびていたオタクは宝塚の地を訪れたことをきっかけにアナスタシアを観に行くことを決意。どうにかB席16列目のチケットを手に入れて2020年を終えたのであった。

まだ前の記事を読んでない方はこちらからどうぞ。

■2021年正月三が日

年が明けた。さようなら2020年。いらっしゃいませ2021年。
しかし、やはりこの状況。まだまだ自粛ムード。

無事に観劇できるのだろうか。そんな不安を抱えながら、一緒に観劇する友人Aと初詣に行った。当然、数週間後に控えたアナスタシアの話題になる。

自分「そういえば初めて観劇したのも宙組なんだよねー。なんか宙組に縁を感じるわー」
友人A「それにしても宙組っていうけど、違いってなんなんだろね」
自分「確かに。なんだろう」

そう、この時の自分は宙組とか花組とか月組……組がいくつかあるのは知っていたが、違いをまったく知らなかった。

とりあえずその場でググった。Wikipediaが当然出てくるが、他にもいろんなブログ記事もあるので覗いてみた。ざっくりと書くとこんな感じ。

花組は最も伝統のある組。出身のトップスターも多く、男役の宝庫とも言われています。

なるほど、確かに花組って一番に聞くもんな。

月組は花組と同時期に設立され、芝居の月組とも言われています。

そういえば天海祐希さんって月組の出身者なんだよな。

雪組は日本物・時代劇に定評があり、るろうに剣心の舞台化にも成功しました。

あ~~!るろ剣宝塚でやるってニュース見た時観に行きたいって思ったのにチケット逃したんだよな~~!観たかった~~!!

星組はカリスマ性のあるトップが多く、体育会系な熱さがあります。

ふむ。星組のトップスターの礼真琴さん、めっちゃ好みだな。ロミジュリもビジュアル最高じゃないか。

宙組は一番新しく設立された組で、長身でスタイル抜群。コーラス力に定評があります。また、食欲が旺盛で名前の書かれていない食べ物は必ず誰かに食べられます。

…………はい?

宙組だけ後半の情報が明らかに他の組と違うんですが????

名前のない食べ物は必ず食べられるってどういうこと??と友人Aとはてなマークを飛ばしまくる。

その後色々な熱の高いヅカオタさんたちのブログを読みながら、数週間後のアナスタシアに期待を弾ませた。そんな中で友人Aとこんな会話をする。

「それにしてもヅカオタってさー、絶対人生楽しそうじゃん?なんか世界がキラキラ輝いていそうじゃん?」

はい。贔屓ができた今なら分かります。人生楽しいです。贔屓と同じ時代に生きていると思うと世界が輝いて見えます。

友人Aも笑って同意。そんな友人Aは某刀剣舞台がきっかけである俳優のファンクラブに入り、ランダムブロマイドもたくさん買っていると言う。
そんなキャラじゃなかったやんけwww」と草を生やして笑う自分。あの時笑ってごめんよ友人A、自分も今方向は違えども同じ道を辿っているわ。

そんなこんなで友人Aと別れて帰宅後。ふと考えた。
それにしてもヅカオタのブログって面白いな。なぜならみんな舞台を観劇したら頭から奈落に飛び込むようにハマると書いている。特に自分が好きなのは同じ逆転裁判オタの人が書いたnoteの記事だ。あの方の文章は本当に天才的で純粋に宝塚に興味を持つような内容だった。

元々エッセイマンガが大好きな自分。ちょっとアナスタシア観劇までしばらく日数もあるし、勉強がてらヅカオタのエッセイあったら読むかーとKindleで探してみた結果、3シリーズをついつい大人買いした。

「ヅカねこ」ちっぴ
「ZUCCA×ZUCA」
はるな檸檬
「タクマとハナコ」
はるな檸檬

スターさんなどの宝塚の情報は数年前だったりするが、ヅカオタとは、宝塚とはを知ることができた。そもそも縁のなかった世界だったので色んな情報が新鮮に感じて面白かった。

(宝塚って専門の雑誌があるのか……)
(観劇したらそんなにすぐ落ちるものなのか……)
(専門のショップもあるのか……)
(お茶会ってなんぞ??)
などなど思うことは数知れず。

ちなみに、数年前に偶然東京宝塚劇場の目の前を通りかかった際に、たくさんの人々が横に並んでは立ったり座ったりを繰り返している光景を目にしてずっと不思議に思っていたが、これがいわゆるファンクラブの「出待ち」だと分かったのはちょっとした感動だった。

このほかにもYoutubeで宝塚関連の動画を観て予習もした。宝塚、ちゃんと専門チャンネルあるんだね。知らなかったよ。男役の群舞めちゃめちゃ興奮するな!

こうして動画やら本やらブログ、観劇レポートなどを見て準備を整えつつ、観劇の日に向けてムクムクと期待を膨らませていった。

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■2021年1月23日

遂に待ちに待ったアナスタシア観劇の日がやってきた。正直この週はこの日のために生きてきた。

観劇はソワレの予定だったため、友人A・Bと合流後、東京宝塚劇場のすぐ近くのあるお店でお昼を済ませる。

観劇めっちゃ楽しみ~!とかそんな会話をしていると、友人Bからこんな一言を食らった。

「もしかしてヅカオタになっちゃうんじゃないの?」

ハハハ、それはないっしょーw

鼻で笑って軽くあしらった。今思えばフラグが立った瞬間だった。

ごめん、友人B。あれ、嘘だったわ。今思いっきりヅカオタへの第一歩を踏んでるわ。

そして遂に……

来たぜ!東京宝塚劇場!!

赤絨毯だすごーい!とか友人たちとキャッキャしながら周りの人を真似て写真を撮る。
劇場前で見かけたfffのポスターを見た友人B「こっちもめっちゃイケメンだ!」こちらも当然写真を撮った。

そしてキャトルレーヴの整理券を入手してそのまま入場。
グッズの豊富さに自分も友人たちも大興奮。

だってさ……ブロマイドがランダムじゃないんだぜ!?
てか、どれもランダムじゃない!いや、いわゆるスターシステムって奴なんだろうけど、とにかく推しのグッズを選んで買えるのすごいな!

トップスター監修グッズもいわゆるイメージグッズじゃん!めっちゃオシャレ!と大興奮。
真風さんのグッズめっちゃデザイン好みだな。ペンダントええやん。この人が推しだったら間違いなく買ってるんだろうなーとこの時は思っていた。

ちなみにペンダントはこの2週間後にちゃっかり買いました。

あと5TOPSTARSのグッズ、これを見た友人たち「ジャ〇ーズじゃん!」と一言。わかる。

店内を眺めて楽しみながら、自分はというと、とりあえずパンフレット。そして事前に知識に入れていた「宝塚GRAPH」を記念に購入。

2Fで展示されている宙組特集も見学。OG七海ひろきさんが掲載されたポスターを見付けた某刀剣舞台好きな友人A・Bがここで「七海ひろきー!!」と大興奮。

そんなこんなで席に着席した我々。ある者は歴戦の猛者から借りたオペラを片手に、ある者は買ったばかりで操作の勝手が分からないオペラを四苦八苦しながら調整してその時を待つ。

そうして15:30。舞台の幕が上がった。

Twitterで見たことある奴だ!

タイトル幕の美しさにまず感動。ここは写真撮っていいらしいよと友人に教えてみんなでパシャパシャ音を立てて撮影する。

そしてしばらくして我々は洗礼を食らった。

「みなさま、本日はようこそ東京宝塚劇場までお越しくださいました。宝塚歌劇団 宙組の、真風涼帆です」

い……イケボ~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!

もうこの時点で脳からアドレナリンがドバドバ出まくっていた。これから待ちに待った幕が上がるんだという興奮と、トップスターによる開幕アナウンスが想像以上にイケボすぎてヤバかった。
後から友人Aも「宝塚の洗礼を食らったよね」と感慨深げに語っていた。

さて。ここから先、ネタバレを含む感想です。まだ観ていない人はBlu-rayを買ってね。
え?Blu-rayが完売していて買えない?大丈夫、DVDならまだ在庫あったよ。

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まずマリア皇太后と幼きアナスタシアが登場。
マリア皇太后の人、宙組組長の寿つかささん。確か「逆転裁判3」では裁判長やってたんだよな……。8年の時を経た再会に感動すると同時に、あの裁判長とめちゃめちゃ別人やんけ、美しいな皇太后と脳が少し混乱する。

そんなこんなでロマノフ朝の終焉。自分あの赤いライトがバッとステージを照らす演出、間接的にこれから起こる悲劇を演出していてとても好き。
ちなみにWikipediaでこの事件の記事を読むと、もう生々しくてヤバいので読まない方がいい……。

そして遂に……トップスターの登場だ!!!!

バン!銀橋にスポットライトを燦々と浴びて登場した宙組トップスタースズホマカゼこと真風ディミトリが登場した瞬間、まさかそこから登場するとは思ってもいなかった自分は拍手を急いで済ませてすぐさまオペラでガン見。

いやね、、、もうね、、、読点をめっちゃ使ってしまうくらいね、、、素晴らしかったんですよ、、、

宝塚は大劇場などの公演の主演は当然トップスターだ。だからどうしても主演に目が向いてしまうのは仕方ないかもしれない。
それでもね、、、もうね、、、文句なしのオーラだったんですよ。声もめちゃめちゃ良くて……何よりも歌声がとても好きだ。めちゃめちゃ聞き取りやすい上に、あの圧倒的な歌唱力……。

肺活量すげえな!!!!語彙力のない残念なオタクはそんなことを思っていた。

てかなんなんだあの手足の長さ。後ろ姿とか完全に男じゃん。一人だけ本当に男の人が混じっているのでは??
後、華麗にサイフをスッて中身だけ取り出して放り投げるトップスター、めちゃめちゃいいな。札束を握り締めた姿がとても素晴らしい!!芸術点100点!!

脳内が混乱する中、とにかくオペラでトップスターを捕捉し続ける自分。

そして場面は変わり、こじらせグレブさん登場。芹香斗亜さんもめちゃめちゃいいですよねー。自分実は彼のナンバーが多分一番好きなんですよー。流れるネヴァ河めっちゃよくないですか?

そしてディマヴラアーニャの邂逅の時。それまでイケボのオンパレードだったのが「ダレカニオワレテタトカー?」「アタマオカシーヨー」の異様な声の高さに脳内が再び混乱する。
ちなみに後からTwitterで知ったけど、ペルミ-サンクトペテルブルク間の距離って宮古島-東京間の距離とイコールなんだってね。そりゃ歩いてきたって言われたら「アタマオカシーヨー」ってディミトリもゆりかさん(真風さんの愛称)も言うわ。

なんというか、いろんな場面が軽やかに流れていくんだよね。2回観劇した後だからこうして場面ごとに感想を書けているけれども、正直初観劇のあと記憶あやふやだったもんな。
真風涼帆って本当に実在したのかな?もしかして幻だったのでは?そんなことを思う始末だ。

そんなこんなでだいぶ端折るが、無事に出国許可証を手に入れた三人を始め、駅に集った人々が故郷に別れを告げる場面。

これがコーラスの宙組か!!

いやね、、、もうね、、、圧倒的でしたね。耳が幸せとはこのことです。

そして電車の場面はもう舞台装置がすごかった。とにかくグルグル回る。本当にあのユーラシア大陸を走り抜けているような臨場感があった。
ちなみに舞台の一部がグルグル回る中、みんなよく真っ直ぐ歩けるね。あれ、絶対普通の人無理でしょ??

そうして途中なんやかんやあってどうにかパリに到着して1幕目が終了した。

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友人たちと言葉に出来ない感動を共有しつつ、購入していたパンフレット。それからキャトルレーヴでこっそり入手していたTCA PRESSをこの間にチェック。
稽古場面やもろもろのショットに「ヒエッ……」と言葉を失う。この時点で真風ディミトリにだいぶ心を奪われていた自分。TCA PRESSの新商品コーナーのモノクロポストカードを目にして更に「カッチョイイ……」と友人Aと声にならない悲鳴を上げた。

ちなみに岩谷産業の広告をまったく知らなかった自分(そもそも岩谷産業を認識していなかった)。見覚えのあるガス缶を片手に微笑むトップスターを目を丸くしてまじまじと見つめている内に再び幕が上がる。

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さて、2幕目。舞台はパリに移動。パリに到着するとみんな一気に衣装が華やかに。
てかさー……真風ディミトリさ……1幕目のあの貧しいスタイルが似合いに似合いまくっていたのに、パリに到着した途端なんだあのキマッた姿は?どれも似合うってどういうことだってばよ??

そしてリリーの独壇場な場面。あの場面、本当にリリーにオペラが惹きつけられた。なんだあの圧倒的な歌唱場面。めっちゃ好きだ。
てかこの人だけなんか男役な気がするぞ。宝塚って男役の人が娘役をすることもあるんだよな。終わった後に確かめたが、この時の自分の直観はまさに的中していた。
和希そらさんのリリーめちゃめちゃ素晴らしかったです。てかフィナーレでも終始娘役なんですってね、素晴らしいですよ本当に(2回目)。

待ちに待った寝室の場面、ここね、公式のHPで見た時から楽しみにしていたんですよ。パジャマ姿が大変素晴らしくないですか??

ここはもう自分の好きが詰まりすぎて語りだしたらキリがないけど、とにかく勝手に脳内で回想シーンが再生される始末。
そしてこれは絶対にKISSするだろ!という場面で跪いて「皇女様……」って呟く真風ディミトリ……。

うっわ~~~~~~!!!!エッッッッッッモ~~~~~~~~~!!!!

何あれ!?跪くとか何!?演出天才か!!??

1幕目の「イケメンじゃなかったら通報してんだかんね!(意訳)」とあるとおりなので、イケメンだから別にKISSしても許されるのに、跪くという行為がもう真風涼帆その人であって最高にエモい!!!!!!!(お前は真風涼帆の何を知っているんだ)

マスクの下で鼻息を荒くする中、場面は舞踏会へ。颯爽と登場する黒燕尾の真風ディミトリに思わず息を呑む。

てかおかしいな。さっきまでパジャマでしたよね?いや、1幕目から思ってたけども衣装すっげえ変わるな!これが噂の早着替えか!!

黒燕尾の真風ディミトリは正直体感30秒だった。実際はもっとあったかもしれないけど、とにかくこの場面は早かった印象がある。

それよりもね~~!黒燕尾の真風さんが~~!真風ディミトリ涼帆さんが~~!この時完全に男の人にしか見えなくてですね!!

曲がった蝶ネクタイをアーニャに直してもらうのを軽く拒否して、エスコートするべく腕を差し出すディミトリ。ああもう最高か!!!!

ここからはね、、もうね、、
皇太后とアーニャの場面も感動的でね……。そうだよな、信じさえしなければ裏切られることも傷つくこともないもんな。

そして報奨金はいらないと言って姿を消すディミトリ。
きっとそれまで人から蔑まれるような生き方をしてきた彼にとって、愛する初恋の女の子を無事に唯一の家族と再会させられたという事実が誇りとなるんだね。

そうして物語はラストへ突入。ディミトリを追いかけるアーニャ。
大皇女アナスタシアは許しませんよ

キャーーーーーーー!!!!それは反則ですわよ皇女様!!!!!!

そしてその後のディミトリからアーニャへのお返し……。

ちょっっっっエッッッッッッッッッッッッr(自主規制

なんなんですかあの手の仕草は!!アレは……アレは……エロい!!!!!!

もはや脳内はアドレナリン全開。舞台はフィナーレに突入。

ん?なんかめっちゃ爽やかイケメンが現れたけど、もしかしてもしかしなくても……、

あの髭でメガネなおじさんのヴラド(桜木みなとさん)ではありませんか??

いくらなんでも別人だろ!!!!
そして現れる華やかな娘役さんたち。宝塚といえばラインダンスよなあと思っていると、大階段の上に現れる黒い影……。

宙組トップスターの真風涼帆様じゃないですか!!!!!!

先ほどまでの幸せいっぱいディミトリはどこへやら。大階段に立つその姿はまさに圧倒的なオーラを放つトップオブトップ!
たくさんの娘役たちを侍らせてからの、男役を引き連れての群舞……これが、これが観たかったんじゃ~~!!

こじらせグレブさんこと芹香さん率いる男役衆が、あのネヴァ河ソングを煌びやかにして踊るのも最高に良~~~~~~!!
ネヴァ河ソングがこんなにも煌びやかな曲になるだなんて知らなかったよ……。

そして再びトップスター登場。ついさっきまで鮮やかな紅の衣装だったのが、まるでミラーボールの化身のような煌びやかな衣装に早変わり。そして、、、

セリから上がってくる星風アーニャまどかさん最高じゃないですか??
そして舞台上で待つ真風ディミトリ涼帆さんの元にとびっきりの笑顔で駆けていくの最高じゃないですか??

そしてあの鼻ツンとか、もう世界最高のカップルを目の前にしたような多幸感なんですが!!

星風さん、アナスタシアが千秋楽を迎えたら専科に異動しちゃうんですよね……と思ったら花組さんに行かれるんですよね……。
舞台を観るまでは、トップコンビ解散なのかー、ふーんとしか思ってなかったけど……。

アレは!アレはみんな大好きだよ!!!!
そりゃみんな悲しむわな!!今なら分かるわ!!

いや、最後のお二人が観れて本当に良かった……。
終始息もピッタリ。三年以上の間二人が紡いできた絆、信頼感が手に取るように感じ取れたし、あんなにも幸せオーラ全開で踊る二人を生で観れたことは一生忘れないし、これからのヅカオタ人生の中で一番心に残るデュエダンです。

てか、あの真風さんの衣装、めちゃめちゃ重いんですってね。めっちゃ軽やかに踊るもんだからまったく気づかなかった。さすがとしか言いようがない。

そしてフィナーレ。ワクワクドキドキはここで最高潮クライマックス。
何よりも自分は大羽根を背負うスターを観ることをとても楽しみにしていた。
宝塚といえば羽根。羽根といえば宝塚。もうワクワクが止まらない。
てかトップが背負う羽根は20Kgあるんだって?どんだけでかいんだよ、羽根。

そんなことを考えながらトップスターが大羽根を背負って現れるその時をワクワクしながら待つ。
あれが噂のシャンシャンかーとか、さっきまでみんなキラキラした衣装着てたのに元の衣装だったり別の衣装に変わっていたり、ほんとに早変わりがすげえとか。

芹香さんが羽根を背負って現れた。でかい、この時点でだいぶでかい。
そして星風さんが現れた。娘役もそこそこでかいのね。
そして遂に真風さんが……、

比にならないほど圧倒的にでかすぎる大羽根を背負って現れた。

でかい、想像以上にでかい。
イモトもラジオで言ってたもんな。「セット背負って現れた」って。

だというのにそんな重さをまったくこちら側に感じさせないあの軽やかな動きっぷり。銀橋から舞台に再び舞い戻る際のあの華麗な羽根捌き。

これが……これがトップスター……!

そんな華麗な真風さんの姿に終始釘付けになりながら、(羽根の後ろってあんなふぁさってるんだ……)とぼんやり思うなどしていた。

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そんなこんなで夢のような約3時間が終了。高揚感が冷めやらぬ中、どこからか聞こえてくる「さよなら皆様」をBGMに、我々はホールを後にした。

ヤバい……めちゃめちゃ最高な舞台だった。
2F席の16列目からでもオペラで充分観られた。各シーンの楽曲もどれも素敵だった。2,500円、元を取るどころの話じゃない。2,500円であんな素晴らしい舞台が観られていいのか?
前回の記事でも言ったけどもう一度言う、2,500円とか正気なのか宝塚歌劇団。

そしてあれは……あれはめちゃめちゃカッコいい……。あんなイケメンを見てしまったら、世の男たちはいったいなんなんだ……。
この時点でだいぶ真風さんに心が持ってかれていた。

よっしゃ!キャトルレーヴ行こうぜ!舞台終わりのハイテンションで店舗に向かうも「営業終了」の非情な4文字が容赦なくドアに貼り出されていた。
この時気付いたのだが、整理券はとっくのとうに配布が終わっていた。おのれコロナ……。

でもね、自分は知ってる。

キャトルレーヴって、オンラインでも買えるんだよね!!!!

送料もそこまでしない。なんて優しいんだ!!てか宝塚ってグッズ豊富すぎ、福利厚生が厚すぎるぞ!!??

さて、ここで友人たちの感想を並べます。

友人A「100点満点中300点満点……!」
友人B「ディミトリがかっこ良すぎて好きになってしまう…!」

わかるわかる、もう満点の定義とか分かんないくらい素晴らしかったもんな。ディミトリはもう好きだよ。ありゃ誰だって好きだわ。
友人たちとそんな感想を言い合いつつ、キャッキャしながら帰路に着いた。

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自宅に帰宅してからもアナスタシアの世界がずっと脳内を占めていて、購入したパンフレットや改めてじっくりと眺めた。

稽古場の真風さん……カッコよすぎでは????

ハ……?カッコよ……??
静止画でも分かるカッコよさ。大変けしからん。

パンフレット、必ず購入する人間だけど、このパンフレットは買わないと損だわ……。改めてアナスタシアの素晴らしさを噛み締めつつ、今度は宝塚GRAPHを読み始める。

素顔のジェンヌさんたち可愛すぎでは????

雪組トップスターの望海風斗さんの記事、何あれ。カッコいいけど素顔が垣間見れるのめっちゃいい。

てかアナスタシア特集あるじゃん!ふぁ~~~~~!!!!

もうこの時点でだいぶ沼に足を踏み入れている気がしたが、まだ余裕だったと思う。
沼には足先が浸っていた。この時点でまさか顔面から突き落とされるとはまだ思ってもいない。

今日は本当に最高の日だったなと就寝準備を始める。
自分はだいたいベッドに入ってから1時間くらいスマホを眺めてから就寝する。ここ最近は宝塚の動画を眺めていることが多く、この日もアナスタシアの感動を更に噛み締めたかったのでYoutubeで宝塚の公式チャンネルを眺めていた。

おや、東京宝塚劇場20周年記念動画で真風さんのメッセージ動画があるじゃないか。実は動画の存在自体には前から気付いていて興味はあったが、なんとなくアナスタシアを観るまではと控えていた。

アナスタシアも観たことだし、せっかくだから真風さんの動画を観てみよう。そんな軽い気持ちで再生をタップした。
動画が再生され、真風さんが喋りはじめた瞬間、言葉に表せない衝撃が走った。

この人、声帯めっちゃ女性じゃん……!

いや、当たり前。女性だもん、声帯が女性なのは当たり前なんだよ。
でもさ、でもさ、、、、、

舞台の上に立っている彼はめちゃめちゃイケボだったんだよ!!!!

自分でもなぜかは分からないが、この時めちゃめちゃ驚愕した。
え、あんなイケボで客席を圧倒していたのに、素の声はめちゃめちゃ女性なんですか?

気付いたら真風さん関連の動画を夢中で漁り始めていた。
ねえ、もしかしてさ、もしかしなくてもさ、、、

実はめちゃめちゃ可愛かったりしませんか??

え、え、え、何それ。めちゃめちゃギャップじゃないですか??
群舞でオラついたり圧倒的オーラを放っていたのに、素顔はめちゃめちゃキュートなんです??

ハイ!!!!顔面から沼にダーイブ!!!!!!!

今思えばこの瞬間だった。自分が底なしの沼に落ちたのは。
でもこの時の自分はまだそんな自覚もなく、ただただ混乱したまま眠りにつくしかなかった。

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■観劇を終えて現在に至るまで

起床してもなお、昨夜の衝撃が忘れられなかった自分は、気付いたら歌劇と宝塚GRAPHの1月号、そしてPRIME STAR PORTRAITSと真風さんのポストカードを勢いでポチッていた。

へへっ……初めて生身の人間のポストカード買っちまったよ……。

そしてその勢いのまま、一緒に観劇した友人たちに「千秋楽をLIVE配信で観るぞ!!」とLINEを送信。
そして真風さん関連の動画を漁りつつ、アナスタシアのチケットを探しにチケトレを眺める日々が始まった。

AmazonPrimeの宝塚チャンネルも契約した。配信は終了してしまったが、2020年の宙組トップコンビの動画は何回も繰り返し見た。
あれは……あれはダメだ。みんな好きだよまかまど。この動画を見たせいで自分の中ですでに頂点に達していた真風さんへの好感度やらなんやらが天元突破した。

気付いたら観劇の日から3週間が経過していた。一部先にも書いているが、その間自分はこんなに沼に沈み続けています。
・AmazonPrimeの宝塚チャンネルを契約
・宝塚友の会に入会
・Twitterでヅカ専用アカウントを作成
・真風さんの写真集とBlu-rayBOX、卓上カレンダー、監修グッズ購入
・部屋が真風さんグッズ(主にポスター)であふれ始める
・スカパーとSKY STAGEを契約
・既に2回目の観劇を終えて3回目の観劇を予定...

楽しい……コロナですっかり干からびていたオタクだったが、今とても楽しい。
北川景子も言ってたもんな「今私は水を得た魚みたいなんです」って。
自分も水を得すぎてもはや溺れています

人事情報でTLが荒れる日もあるけれど、それでも自分は叫びたい。

「人生は……幸せだった!!!!」

まだ観れていないfffのセリフを叫んでしまったが、それくらい今充実している。
fffも観たいです。ロミジュリも観たいです。友の会さん、是非ともお友達になってください。よろしくお願いします。

最後に、宝塚版「アナスタシア」を公演してくれてありがとうございます。
2度目の緊急事態宣言で宙組の組子さんたちも不安が多い中、いつでも全力で舞台に立ち続けてくれて感謝が尽きません。
きっと「アナスタシア」に出会っていなければ、素敵な世界にもご贔屓にも出会えなかったと思います。

特大の感謝を劇団と宙組に捧げて、自分は黙って沼に沈み続けます。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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