自分がワクワクする文章を書く
「良い文章だね」
そう言われた時の文章は、いつだって誰かじゃなくて、自分に向けて書いたものだった。誰かに向けて書いた文章で、相手に届いたことは多分ほとんどない。
自分以外に向けて書いた文章で本当に響いたものは、多分両親や身内への手紙ぐらいじゃないかと思う…
それほど自分以外の人に向けて書く文章は、とても難しい気がする。
そもそも文章を書く上で、ターゲットを設定する必要はあるんだろうか、とそんなことを最近考えている。
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先日社内で、ある商品を紹介する文章を書くことになった。
ターゲットは30代の子持ちの女性と設定して書いてみたのだけれど、だめだ…全然良い文章が書けない。
かろうじて出来上がった文章は、とても酷いものだった。書いている文字の一つひとつがちっとも心に響かないし、それは単なる文字列が並んでいるだけのように見えた。
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私たちは、新しいことを生み出そうとする時、どうしても「役に立つから」とか「何かのために」ということばかりに意識が向いてしまう。
そうすると、問題解決が出来たとしても、面白くはないし、それは仕事になってしまう。
思い返せば、私は小学生の頃、割と好奇心が強い方で、たまにダンボールを使って学校の裏に秘密基地を作って遊んでいた。
周りの友達が面白がって一緒に楽しむことがあったんだけど、今思えばそれは立派な企画だったんだと思う。
当時は、「誰かのために」なんてことは考えずに、まずは自分が面白い!やりたい!と思うことをしたら、自然と周りに人が集まった。
だけどもしも、「皆を集められる企画をしたら、毎月お金が振り込まれる」と言われたら、私はきっと嫌になってしまっていた気がするのだ。
文章を書くとき、何か新しいことを生み出す時。自分がワクワクするかということを大切にすること。それは良いものを作るための第1歩になるんじゃないかぁと思う。
記事を読んでいただき、ありがとうございます!サポートいただいたお金は、今後の創作活動に回したいと思います。