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20240831

一つの区切りを迎えた気分だ。

今日は小沢健二の不朽の名盤『LIFE』がリリースされてちょうど30年。

そんな記念すべき日に、日本武道館で『LIFE再現ライブ』が開催された。

20人以上のストリングスを含めてステージ上にいたのは、小沢健二本人も含めて30人以上いたように思う。(中にはスカパラのメンバーや真城めぐみさん、さらにストリングスの指揮は服部隆之さん)

そんな豪華な布陣で行われるライブ、定刻の17時半を過ぎても、なかなか始まらない。

ようやく始まったのは定刻から25分後。

そこからは怒涛の展開だった。

前半はLIFE収録曲以外の曲から披露され、後半はLIFEの曲を、収録曲順とは逆(!)の順番で披露するという流れ。

前半だけでもだいぶお腹いっぱいだったのに、後半でLIFEを全曲やるもんだから、もうパンパンの状態。

それに加えて、事前にダウンロードした写真を掲げたり、スマホのライトをつけたり、手拍子したり、フィンガークラップをしたり、歌ったり……と、やることが沢山。

今年の小沢健二のツアーもそうだったが、どうやら今の彼のモードは、ひたすら観客に参加させる体験型ライブにするということっぽい。

座席には歌詞が記載された紙が置いてあり(30年前から送られてきたFAXという設定!)、それを見ながらいつでも歌えるような工夫がされていた。

だから、ひたすらじっと座って演奏に圧倒されるというよりは、あなたも当事者だよ!と言われているようなライブだった。

でも個人的には、ただじっと圧倒される感じのライブも好きなので、まぁこれは個人の好みの問題かな、と思う。

私は正直、手拍子や振り付けなどもガチガチに決まっているのが少し窮屈に感じた。

小沢健二が先生のように色々手拍子の指導とかしてくれるんだけど、個人的にはもっと自由にさせて欲しいな、とも思ったり。

でも色々と趣向を凝らした演出は圧巻で、1曲目で真っ暗な中、グッズの提灯の灯だけが星空のように光る場面とか、2階席の入口からホーン隊が出てきて演奏する場面とか、飽きる暇もなくあっという間に3時間が経過していた。(場内は蒸し暑くて意外と体力を削られたが。)

帰りは雨かなと思ったが、そんなに降っておらず一安心。

8月最後の夜、LIFEの30年は、95年3月生まれの私にとっての30年でもある。

同級生のアルバムの再現ライブに参加することかど、この先もないだろう。


貴重な経験をさせてもらえた。

ただ、ちょっと29の若造が行くには、ターゲット層からズレていたな、という印象は否めない。きっと95年当時に20代だった人が観たら、感涙モノなんだろう。

小沢さんは、最後に今日から30年後2054年の話をしていた。

その頃私は60歳になる年になっているのだ。

そんな当たり前の事実と、30年の重みを実感させられたライブだった。

小沢さん、ありがとうございました。


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