アニメポケモン映画をひたすら年代順にレビューする 無印編

*ただし今現在Amazon prime video で見れるものに限る

…と思ったけどあまりにも怠くて頓挫しました


 1🔶劇場版ポケットモンスター  ミュウツーの逆襲🔶

 🔶内容🔶
人為的に生み出されたミュウツーがどのようにして生まれ何を考え何を思っているのか、そしてそのうちに人間に対してひどく嫌悪する感情を抱き
人間全体に復讐することとなる。本物かコピーか自身のアイデンティティを賭けた戦いが繰り広げられるといった内容であり記念すべき第一弾。

 🔶個人的に納得がいかない展開🔶
物語の盛り上がりや伝えたいテーマは立派なものではあるものの
その一方で全体的に納得のいかない展開が多く個人的には腑に落ちないものとなっている。

①結果としてミュウツー自身がコピーとして生み出されたことに怒りを感じているにもかかわらず
自分自身も他のポケモンのコピーを沢山作っている。つまり自分がやられて嫌なことを他に行っていることになる。

②ミュウツーボールがあまりのもチートじみており、ズルすぎると思えるから。
というのもこのボールは精度100%で他人のポケモンを捕まえることができてしまう。
原作のゲームを対比しても野生のポケモンを100%捕まえるマスターボールはストーリー上1個した手に入れることができず
それですらも人のポケモンを捕まえることはできない。
 ポケモンコロシアムのスナッチという要素ですらもダークポケモンだけに絞ってでしか使われないというのに…
原作(ゲーム)にない要素をアニメに落とし込むことは否定こそしないもののこれはあまりにもぶっ飛んだ要素であり好感が持てない。

③ミュウが何考えているのかがよくわからず、ミュウツーとの戦いを繰り広げるがそこに至るまでに、
ミュウツーがいる孤島に行くまでに自身の考えや目的意識が欲しかった。

④サトシがミュウとミュウツーの攻撃を食らい石化する展開。これは単純に意味が分からず
両者の攻撃は展開から明らかに相手にダメージを与えるものであり石化させるものではない。
ポケモンに石化させるような技はなくFFの世界では理解ができるがポケモンでこれをされても納得はいかない。
 また、ポケモンたち涙を流しサトシの石化を解く展開も輪にかけて意味不明である。

 🔶この作品の良かった部分や総評🔶
反面良かった部分としてはオリジナルとコピーが戦う展開は別に納得はしていないものの話の盛り上がりとしては面白いといえる。
また本物とかコピーとか関係なく生きていることに変わりはないという結論付けは同意でき好感が持てる。
演出は素晴らしく序盤の吹き荒れる嵐はこれから始まる物語の波乱を予感され対極的にラストの晴天は無事に事件が解決し爽やかな気持ちにさせる。
そのうえで小林幸子が歌う『風といっしょに』はポケモン屈指の素晴らしい名曲でもありながら、全てが許せてしまいそうな晴れやかな気持ちにもさせてくれる。
(OP曲もライブ感があって良い)

総評としては記念すべき最初のポケモン映画であり原点にして頂点と言われるほどに人気が高いものの物語の展開に次ぐ展開に納得がいかず個人的には評価は低いものの
伝えたいテーマは理解ができ、展開は酷いものの演出は素晴らしいといったところだろう。
あとは不満という訳ではないものの最序盤に登場したアイツーは何でもいいから伏線を回収するように何らかの形で終盤に再登場させて欲しかったようには思える。


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 2🔶劇場版ポケットモンスター 幻のポケモン ルギア爆誕🔶

自然界を司る3つの神、ファイヤー・サンダー・フリーザーの戦いを止めるため
サトシがルギアと協力し玉を3つ集めて設置するというもの。

伝説3体のぶつかり合いは派手さがあるものの
3鳥がなぜ激しくケンカしなぜサトシたちを襲ったりするのかはよく分からず(縄張り争い?)また、今作の敵も印象が薄い。
ドラマ性は薄いが、比較的アクション性が強くサトシが世界を救うという話からも子供向けにしたのだろう。
ほんの少し気になるところはヤドキングの役割が薄くストーリー上いらないとすら思えるところでありとりあえず新しいポケモン登場させました感がある。

最後にやや納得感がいかない部分としてサトシママが世界を救うために無茶をしたサトシに対し
ヒーローになりたいわけじゃないのに無茶をするなと怒るのだがこれは
サトシ自身も別にヒーローになりたかったわけじゃないことは明確に発言しており
自分以外の代役がいない上に世界が滅びるかもしれない瀬戸際だったために不本意ながら仕方なくやったことであり
ママが怒っている内容に関して納得感のいくものではなかったように思える。

サトシをバックアップするR団とフルーラの可愛さが見どころ。


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 3🔶劇場版ポケットモンスター 結晶塔の帝王 エンテイ🔶

 🔶内容🔶
孤独な少女のミーはアンノーンの力を使い父親役の幻想のエンテイを生み出し結晶塔を作り上げる。
加えて母親が欲しいという願望からエンテイがサトシのママを拉致したためサトシたちはママを連れ戻すために結晶塔へと乗り込むことに…

 🔶謎すぎるアンノーンという存在🔶
ストーリーの持っていき方や、作品の方向性こそ悪くはないものの
総じて設定不足であり特にアンノーンの能力に対しての詳細な掘り下げが全くもって無いのが残念な限りである。
 おさらいとしてアンノーンのできることは、ミーの父を行方不明にさせ、ミーに様々な力を与え、幻想のエンテイを生み出し
結晶塔を作り上げ、ミーが結晶塔でのフィールドや自分自信の年齢をある程度操作できる…等
能力幅が非常に広くも強力なものとなっているが、アンノーン自身がどこからどこまでのことができて
どこからどこまでのことができないのか?またこれら能力は原作のゲームからもあまりにもかけ離れたものでもあるために
視聴者には分かりようがなくこの部分は非常にマイナス点である。
 基本創作における能力のある人物などはその制限や幅が決められているものなのだが
それらが示されていないということは、その場の勢いでアンノーンというもの好き勝手に使い込んでいるように思える。
またアンノーンはキーとなるキャラだが他のポケモンとは違い話したり意思の疎通もできなさそうであり
そういった意味でのサトシたちのやり取りのも無いため内面的なキャラクター性すら分からず
キャラとしての魅力もなくストーリーでのキーでありながらも存在感が非常に薄いものとなっている。

エンテイはライコウとスイクンが横並びとなる存在のハズだが、何故なぜミーの父はエンテイを父親として見立てたのか?
加えてミーがママを欲しいと思うことは良いとしてなぜサトシの母親をエンテイが選ぶ結果となったのか?
そのあたりの理由付けも欲しかったところであり、物語としては動いているものの理由付けとしては何かと不明瞭なところが多い。
 後はタケシ、カスミ戦の描写が雑な印象を受けたのが少し気になるところか。

ただ、裏付けとなる設定が用意されていないところを除けば物語の展開自体はまあまあそれなりには楽しめるといったところ。
ミーはストーリー上、サトシたちを巻き込むはた迷惑な存在でありつつもその孤独な生い立ちは同情するものがあり
そこからサトシに説得され外へと飛び出す決意をし、EDでは本物のヒメグマと友達になっているシーンは良かったといえる。
リザードンの活躍と大人ミーの可愛さが見どころ。


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 4🔶劇場版ポケットモンスター セレビィ 時を超えた遭遇🔶

サトシ達は40年前の過去からやってきたユキナリとセレビィと友好を持つが
セレビィの力を付け狙う悪党を現れ、それを無事退治するといった内容となっており自然豊かな背景が印象的。

特徴としてはセレビィはときわたり(タイムスリップ)ができるのだがその能力がストーリーにほぼほぼ反映されておらずまた
今作の悪役ビシャスは悪党ぶりが今までのポケモンアニメの中でも際立っておりそれがよりシリアスな空気感が感じられるようになったといったところ。
いずれにせよ、地味というわけでもないがこれと言って決め手となる面白さはないように感じられ、特に言いたいこともない。

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 5🔶劇場版ポケットモンスター 水の都の護神 ラティアスとラティオス🔶

物語は水の都アルトマーレ(ベネチアがモチーフ)を舞台に過去の紹介から始まり
ラティオスとラティアスの兄弟と秘密の庭園に収められた『こころのしずく』を狙う悪役が登場する内容となっている。

 今作は太鼓判を押してもいいほどに完成度が高く今までのポケモン映画の中で『みんなの物語』に次いでシリーズ最高傑作といえるもであり
よく『ミュウツーの逆襲』はポケモン映画の最高峰と謳われるものの個人的にはこちらの『水の都の護神 ラティアスとラティオス』を推したいところ
『こころのしずく』は悪しき者が手に取ることで街が滅びるという、相変わらずポケモン特有のトンデモ展開こそあるもののそれでも話の構成も素晴らしい。

開始早々に始まる水ポケモンを使った水上レースは街並みの良さや景観をよく表現して、
またBGM『謎の少女、再び(迷宮)』はその味わい深いアコーディオンが素晴らしく水の都に迷う込みそうなほどに引き込まれる。
こうした曲の良さもこの作品の世界観を引き立てる物となっており、歴代ポケモン映画でも最高に雰囲気のあるものとなっており、
ED曲もそこまで個人的好みというわけではないのだがこちらも異国情緒溢れるものとなっている。

今作のヒロイン、ラティアスはカノンに変身してサトシにいたずらをし、心を開くと人懐っこさがでており
直接的な会話こそしないもののしぐさや表情がよく表れておりそうした可愛らしさが出ている。
またラストでサトシにキスしたのはラティアスの方ではないかと私は考えている。
 というのもラティアスと比較してカノンは対してサトシと仲良くなったような描写がなく、またカノンであれば何かしら喋るのではないかというのが理由

ラストのラティオスとの別れだがアニメポケモンはポケモンの死を今まで描くことはなかったこともありまた、死という直接的な表現をせず
『夢写し』という能力を伏線的に拾い上げる演出は少し背伸びした大人じみた表現と言えるだろう。

 今回悪役となる、ザンナーとリオンは2人組の女泥棒という今までと少し違ったようなテイストとなっているものの
今までの悪役とは違い彼女らをきっかけにラティオスと別れることとなったことは許されることではないだろう。
またこのころは、原作のルビーサファイアが発売されておらずラティ以外の3世代のポケモンは登場しない。