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群れラジオ6/7 福祉とハブを使いこなそう

今回の群れラジオは、群れ研所長が残業でラジオ遅刻するということで残業の話からスタート。会社とインターネットコミュニティの違いについて考えることになりました。

会社は残業時間でしか評価しない!?

特に大企業あるあるとして、仕事の中身はあまり見られず、残業時間だけで成果が決まったりしますよね。能力が低くて納期に間に合わないから残業してる人と、能力が高くてテキパキ仕事を定時で終わらせて帰る人を比べると、残業してる方が高く評価されたりします。

日本人の意識には「誰でもやればできる」という能力平等感が根付いているので、定時で帰る人は能力が高いのではなく仕事が易しかったとみなされるし、遅くまで残業している人は大変な仕事に取り組んだとみなされます。「タテ社会の人間関係」にそう書いてありました。

営業さんが何件契約を取った、みたいに個人のKPIが分かりやすければ成果主義も導入しやすいですが、研究開発とかスタッフ業務のように、仕事と会社の売り上げが直結するわけではない仕事の、どれがどのくらい重要か、というのを判定できる人間がいないんですよね。社内の仕事全てを見られる人が存在しない。仕事が分業され、細分化され過ぎて、全体像が誰にも分からない。だから時間で判断するしかなくなっているんです。

成果主義ってバブル崩壊後の1990年代からずっと言われてるのに、ちっとも根付いてないじゃないですか。もう無理なんですよ、日本人には。

会社は福祉

スタートアップ企業の場合、人数が少なくて仕事は山のようにあり、一人ひとりに高い能力や責任が求められます。しかし会社の規模が大きくなると、徐々に能力の低い人も雇うことになり、そういう人でも仕事が回るように分業化が進みます。

そして今の大企業は、どんなに使えない社員でも雑用係として仕事を与え、簡単にはクビにしない社員に優しい会社が増えています。これって、もう福祉事業ですよね。自分一人だったら絶対にお金を稼げないような凡人だって、会社に行って言われたことをこなすだけで給料を与えてくれる、これって素晴らしいことだと思いませんか。

上位2割の人が全体の8割の成果を出す、パレートの法則があった気がしますけど、そうやって上位の優秀な人たちに養ってもらうような形で私たち凡人は仕事を与えられ、毎日働けているのです。

コミュニティはハブ

某インターネットコミュニティは、「ここは福祉じゃない、勝手に自分で救われろ」という標語を掲げていますが、これは何故でしょう。

コミュニティは会費を徴収していますが、それは場を維持するための代金であって、ダメな人を救うための保険金ではないのです。そして、コミュニティにはお金を稼ぐシステムもないし、みんなの共通の目標もありません。ただみんながそこにいるだけです。だから、ダメな人を救う動機もないし、そんな余剰もないわけです。ゴミを拾って勝手に救われる分には構いませんが、公式に救いの手を差し伸べることはしないわけです。

それって現実社会でいうと、どんな場の代替機能なんだろう、と考えたとき思い当たったのが「喫煙所」「タバコ部屋」でした。人々は勝手にタバコを吸いにやってきて、適当に周囲の人と交流して、そして帰っていく。コミュニティ管理人に求められるのは清掃と、あとはルールを守らない人を監視する程度。

他にも、「バー」「雀荘」「ゲーセン」など、人々が交流することを副次的な目的とした場が世間にはあるような気がしてきました。インターネットコミュニティは、そうした場の代替としてコロナ禍に流行ったのではないかと思います。

だから、コミュニティに所属する人々は、みんな「友達が欲しい」のではないかと思います。たくさんしゃべって友達になってくれる人は、コミュニティに貢献している、いい人です。みんなどんどん発言していきましょう。焚き火を囲んで団らんするように、みんなが自分の話をさらけ出すことで、新しい出会いが広がり、発見が生まれ、そしてそれが次の出会いへと繋がっていくんだと思います。

そんなことを残業しながら考えました。

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