鈴木比佐雄著『沖縄・福島・東北の先駆的構想力』
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戦後日本において、「戦争被害」は末期の空襲と最後の決定的な原爆禍を軸とした「被害者」の位置に日本人を置く視座で語ることに終始してきている。それは今も変わらない。加害者でもあることを率直に認識するのを厭う心理が背景にあるからだろう。それだけではなく、政治の世界で右派に属する者たちには、それを加害として語ることへの拒否感や嫌悪感を顕わにして憚らない一派がいて、それをかなりのボリュームの日本人たちが支持している、という迷妄さが現存するのがか事実ですらある。
もちろん、