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多くの「あれ」と手にとった「これ」

お久しぶりです。

ほしい「あれ」が思い浮かんだとき
数ある「あれ」の中からみなさんが一つの「これ」選んで購入するとき、その理由はなんですか?

口紅、ワンピース、カレーライス。「あれ」の類似品は世の中に溢れていて、今は店頭に赴かなくても、ワンクリックで変えてしまう時代。


idemというアパレルブランドを立ち上げ、次の春で一年。「もの」を届ける環境に携わるようになってから、よくこのことを考えます。

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正直に言うと、昔は見た目でした。いわゆる「映え」や、ファーストインプレッションの衝動に任せて消費をする。視覚情報は五感の中でも刺激的で、とても分かりやすい。けれど、一面だけのそれでは、心までは虜にしない。


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学生には高い料金を支払って、都内の話題カフェでランチ。地元ではお目にかかれない可愛いデコレーション。前のめりでカメラにその姿を収め、満足げに一口。「あれ、、、実家のご飯の方が美味しいかも?」と苦い経験をしたことは数々。


その反面、見かけと中身が伴った商品に出会うと。「ほぉ、、、」と唸ってもっと好きになっちゃう。(可愛くて、性格良いなんてずるい、好き)


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なんて、ごちゃごちゃと消費体験を回想して思ったのは、自分がものをつくるときは、五感で満足できるモノを目指したいとな、と。


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お洋服をデザインする際、視覚的要素はもちろん大事。日々、自分が選択して身に纏う服。私は、人の”目に触れる”「名刺」だと思う。だからこそ、idem”らしさ”という、名前がついたブランドだからこそ担う、たった一つしかない個性をしっかり仕込む。

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きっと、溢れる服の中からidemを手にとってくださる方々は、そのエッセンスを嗅ぎ分けて、自分のものに落とし込んで、共感してくれていると信じて。

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そして、もう一つは中身の部分。


届け方。「はい、新作できましたよ。見てね!」なんて味気ない。
一つ一つ生まれたことにはストーリと意味がある。


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この服に含ませた想い。ディティールに宿る静かに燃える熱。
袖を通した時に、服が演出する身体のライン、袖口の形、顔を縁取る襟周りの存在、カフスの長さ、ドレープするシフォンの具合、揺れるスカートのひだの様子。


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信頼するデザイナーと共に、細部まで妥協なく詰める作業。緊張感のあるそれを経て、存分に愛を浴びて、縁取られたお洋服。


今は、このことをインスタライブでお話ししたり、自身のS N Sで文字で表現しているけれど、もう少し伝える工夫が必要かな、、、と考えてます。(伝える手段は何が良いのかは模索中、、、どんな表現が受け取りやすいですか?)


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有難いことに、idemのお客さんには、作り手のメッセージを自分で咀嚼して消化して、しっかり自分のものにする方が多い気がします。吹きかけた香水が人の肌に溶けて、熱を帯びて、その人だけの香りを放つように。





よくS N Sを通してメッセージやコメントをいただくのですが、小説の伏線回収をするような服のデザインに対する熱量のあるコメント、受け手の生活や纏ったその子にすっかり馴染み、日々にidemが溶け込む様子。


そんな感想をいただくと、とても安心します。勇気を出して送ったラブレターに返信がきた、あの甘酸っぱくてどうしようもなく嬉しい感触。
服は纏う人がいて、はじめて輝くものであるから。それを垣間見れると嬉しいのです。


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もちろん、「もっとこうであれば」というお声もいただきます。これも貴重な生きたマテリアル。idemは私一人でデザインしているので、ものを見る目線は、どうしても一人分。なので、違う目線からの景色の共有は、また新しい発見につながる。酸いも甘いも受け止めて次のクリエイティブに昇華させる。



長々と書きましたが、本日の文章は自分への決意表明。
この気持ちを抱いている証拠を文字で刻んで。いつかまたここに戻ってきたときの自分が、自信を持って胸を張れるように。



あ、idemの春服が少しずつ仕上がってきているので、よかったらのぞいて見てください。
今日の答え合わせ。







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モデル業傍ら、お洋服をつくったり、執筆したり。 idem director ☞ https://zozo.jp/shop/idem/