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相席のシンクロニシティ

大きな企業や貸しオフィスには、ちょっとした打ち合わせや雑談ができる「お茶スペース」がある。偶然の交流から新しいアイデアを生み出す仕組みとも言われる。研究者が集まる学会にも、立ち話ができるテーブルがよく置いてある。ほどほどに数が少なく、相席が基本なのがポイントだ。

科学研究はアイデア勝負の世界。それを共有することで大きく進歩する。誰か一人がすべてを解決することはないし、全てをロジックで積み上げるには、既に科学は複雑すぎると思われる。「集合知」の世界だと、私も最近ますます感じるようになった。

今週はポーランドの国際会議に来て、国際宇宙ステーション(International Space Station, ISS)での生命科学研究の成果を発表した。ISS参加国が巨費を投じて様々な科学研究がおこなわれている。その成果の一端である結果を発信・共有するのは私の重要な役割だ。

人類が宇宙で暮らすにはまだまだ分からないことが多くあり、一つ一つ調べて、安全で健康な宇宙での生活や、深宇宙の有人探査が行えるように研究を進めている。

一方で、これまで地球上で進化してきた生命が、宇宙に行ったらどうなるか?というのは、逆に、地球外に生命がいるとすれば、どのようなカタチなのだろう?という疑問にもつながり、興味深い。

アストロバイオロジーでは、地球外に生命がいるとすれば検出できるであろう「バイオシグネチャー」(生命のサイン、痕跡)が議論されている。例えば、光合成生物がたくさんいる地球であれば、太陽の光の吸収波長に特徴が出る。それを宇宙望遠鏡などで遠くから観測する。生命の活動そのものが見えなくても、生命がいそうな惑星は見つかっている。地球のような海に覆われている惑星は青く見える、というとイメージしやすい。

でも、地球に似ていない、私たちの想像を超える「生命」の姿があるとすればどうだろう…?

(ここで話は飛んで…)

宇宙の大部分は「ダークマター」で、まだうまく観測できていないという話はご存じと思う。観測できていないほうの世界に生命がいるとすれば、どのような姿だろう?私たちは既に遭遇している可能性はないだろうか?

今回の旅行では、このような「可能な生命のかたち」を考えている人に休憩時間中の「お茶テーブル」で繰り返し遭遇した。久しぶりに、普段は言えない「非科学的」なことをいろいろ議論して楽しい出会いがあった。こんな話題で盛り上がったのは初めてだ。

面識も無く、研究分野も全く違う科学者たち。普通は接点の無さそうな人たちで、連絡先も特に交換しなかったが、同じような事をそれぞれ違った方向から考えていて、お茶テーブルで出会う。やっぱり宇宙は面白い!

そして会議最終日。その日の夕食でも… そして重要なことを教えてもらった。

私が訪問したクラクフはポーランド第三の都市。古い町並みが残る、日本で言えば京都のような旧王都だ。その中心、「ヴァヴェル城」には地球の「チャクラ」の一つと「ドラゴンのいた洞窟」があるそうだ… 地図を見たら、ホテルから歩いて行ける場所。帰国前に思いがけずパワースポット巡りになった。

ということで、今回も無事にお勤めを完了できた気がします。いろいろなお導きに感謝!

記憶が新しいうちに書き留めておこうと… 読んで頂いてありがとうございます!

こちらが「Dragon’s den」の外にあるドラゴンの現代アート(時々火を噴く仕掛けあり)の観光スポット。
チャクラ参拝後のこちらの雲も、ちょうど太陽が目の位置に見えるような?


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