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科学研究における「プロ経営者」

ビジネス関係の記事でとりあげられる「プロ経営者」。大企業の有名な例だけでなく、社外からヘッドハンティングされ、業種を問わずに活躍する方も多いとのこと。

科学研究の「経営者」にあたる司令塔はどこから来るのだろう?

私の知る生命科学分野の話になるが、学問、アカデミックの業界では、長年の積み重ねによる経験と知識が重視され、過去の実績が無いと研究費の獲得も難しい。要は、コロコロ研究分野を変えるのはダメ、という風潮がある。

そうやって成功した研究者の「一途に学問を究める」タイプがロールモデルとなって、アカデミック研究者の再生産が加速する。その中から次のリーダーが選ばれる… 内部昇進というわけです。伝統を破壊するような変革はやりにくい。過去の経験が限界を作ってしまう。

個々の研究グループはスタートアップや個人経営のような機動性がある。これは欧米のPI(Principal Investigator、研究責任者)制度をうまく導入した成果だが、それ以上の規模でのリーダーシップには少し違った素質や経験が必要かと思う。

コミュニケーションツールの発達で、いろいろなバックグラウンドの多数の研究グループが協力して進める科学研究・開発も多くなっている。今後、どのような進め方が正解になるのかはわからない。

私も参加している宇宙分野は、歴史的なしがらみも少なく、人類のフロンティアを切り拓く事業としてのやりがいもあると思う。

宇宙飛行士になるのは難しくても、研究開発分野では、新規参入、職員のキャリア採用の機会はあるようです。(JAXAロゴが写り込んでしまうので、採用情報リンクは貼れませんが。画像はNASA Image and Video Libraryより。)

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