なぜスーパーの店員は立ちっぱなのか


バイト経験あり

ぼくは高校時代、3年間同じスーパーでバイトしていた経験があります。
学校~部活が終わって帰宅して夕飯食べて19時から22時まで4時間、毎日休まず、土日も働いてましたね。

その経験からも今でも思うことなんですが、スーパーに限らずショップの店員はレジでずっと立ったままなんですね。あれはなぜなのか?

忙しいときよりも暇なときのほうが辛いんですよね。時間が経つのがまぁ遅い。「いやー、疲れたな、どのくらい立ってただろう?」と時計を見ると5分も経ってないときなんてざらにありました。
え、このまま4時間?マジで?と思ってました。

最近でもスーパーに行くとレジでは店員さんがずっと立ってます。椅子があるわけでもなし。レジ自体、座るべからず前提の構造してますよね。
この文化はなぜ定着しているのか。働き方改革とか言ってるのに、なぜ座れないのか。

そこに対してぼくは「潜在パワハラ」という造語を定義して見解を述べていこうと思います。

たぶんほとんどの人は

例えばスーパーの店員が接客してるとき以外は座ってるとしたらどう思いますか?サボってるように見えますか?お客さんの見えないところでラクをしているのはけしからん!と感じますか?

たぶんこの問いに対してアンケートを取った場合、90%以上の人は「そんなことはない」「休めるときに休んでほしい」「レジ店員は大変だと思う」と答えるんじゃないかと思います。であれば、レジ店員は座ってもいいはずなのに、座れない。

これもおそらくですが、レジ店員が座ったらほぼ確実にクレームが来ます。Xで「サボってる奴がいる」と投稿されます。ほとんどの人が「座ってもいいんじゃない?」と思っているのに、なぜクレームがくるのか。

潜在パワハラが存在する

これ、クレームをつけてくる人はアンケートの少数派である10%未満の人なんじゃないか?というと、ぼくはそうじゃないと考えています。90%以上の人は「座ってもいい」と答えますが、そのうち30%くらいの人間は「”座ってもいい”と答えると”優しい人”っぽい」という理由で答えてるだけの人だと思います。心の奥底では「けしからん」と思ってるということですね。

これがぼくの定義する「潜在パワハラ」です。

人間誰しも自分を良く見せたいものです。なので、アンケートに答えるときは、自分を飾る傾向があります。これたぶん「なんちゃらバイアス」みたいな名前が付いてると思います。知らないけどきっと。

なので90%以上が「座ってもいい」という統計が取れたとしても、40%以上の確率でクレームがくるということになり、結果としてレジの店員は座れないのです。

これって、救急隊のコンビニ利用にも似た傾向がありますよね。
みんな「救急隊だって人間だからコンビニ利用してもいいじゃないか」と思うはずですが、実際にコンビニを利用するとクレームがくる。

実は「コンビニ利用してもいい」と言ってる人の中に裏切者がいるんです。
心の奥底では「鼻持ちならない」と思ってる人が一定いるということです。

潜在パワハラは根が深い

最初にレジ店員で例えてみましたが、どの社会環境にもこの「潜在パワハラ」は存在していて、例えば「営業マンは足を動かせ」みたいなものも典型的ですよね。

「今の時代、DXを駆使して効率的に営業していこうね」と口では言ってるけど、実態としては残業たくさんしている人が評価されている組織、いまだにありますよね。これも心の奥底では「気合と根性を評価している」という表れなんです。

でも、この経営者の口からは「データと実績で効率よく働いてる営業マンを評価したい」という言葉しか引き出せないので、啓蒙が難しいんです。
それが「潜在パワハラ」の恐ろしさです。

対策はあるのか

本人も意識してない根底のパワハラ精神に対して、どう対策すればよいか。
これはぶっちゃけ、対策しようがないのが現実です。撲滅は不可能です。なぜなら潜在だから。本人も意識してないので直しようがないんです。

当然、ぼくにもこういった「潜在パワハラ」はあると思っています。意識してないのでわかりませんが、当たり前だと思っています。というか、この文章そのものが「潜在パワハラ」かも知れませんねw

この問題、対策というよりも理解が必要だと思っています。
「そういうものなんだ」という理解をすること。

むすべるのかしら

ということで、「レジ店員はなぜ座れないのか」から「潜在パワハラ」という造語を使って見解を述べてみました。

レジ店員、マジで辛いです。立ちっぱの仕事は本当にしんどい。時間が経つのが遅い。人員もギリギリなので休憩も少ない。(当時はそうでした)
まぁ、そのうち無人レジが当たり前になるので、そこだけ刈り取ってもあまり意味がないですね。

この例で言いたかったのは「本音とはウラハラな抵抗勢力がある」ということです。「あの役員はITに詳しいし、DXに積極的だからきっと大丈夫」とタカを括ってると、痛い目みることがあるんですよねー。

誰しもこういう潜在意識が存在するということを理解し、「そういうこともある」と寛容になることが大事なのだと思います。誰しも「理不尽なこだわり」ってあるものですよ。

最後にぼくの「理不尽なこだわり」は、「アニメの実写化は決まってろくでもない」です。


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