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月刊ヤングキングアワーズ誌2024年1月号レビュー「スタール夫人他界…「カーテンコール」的演出が嬉しいですね。」

長谷川哲也先生の「ナポレオン 覇道進撃」。
今回はアンヌ・ルイーズ・ジュルメル・ド・スタール夫人の話。
作家・批評家でありフランス革命期からナポレオンの時代にかけて
多くの文芸・政治批評を行いナポレオンの不興を買い,
しばしば活動を弾圧された。
彼女の交友範囲は非常に広く,プロシア王妃ルイーゼ,
ロシア皇帝アレクサンドル,ロシア将軍クトゥーゾフ,
スウェーデン王太子ベルナドット等
「ナポレオンと敵対関係にある人物」と積極的に会っている。
「敵の敵は味方」なのだ。

ところでコレ…「カーテンコール」なんだろうなあ。
「女を描きたくない」「むさ苦しい男だけを描いていたい」
「でもナポレオンの母レテッツィアと
(ナポレオンの嫁の)皇后ジョゼフィーヌだけは描かない訳には行かない」
と頭を抱えられていた長谷川先生が
「萌える女性キャラ」を描こうと(無謀な)挑戦をされて,
伏見つかさ氏のライトノベル「俺の妹がこんなに可愛いわけはない」の
高坂桐乃を大いに参考にされて
キャラクターデザインされたプロシア王妃ルイーゼ,
ロシア遠征に於いてナポレオンを大いに苦しめたクトゥーゾフ将軍の
両名は既に他界してるので再登場が殊更に嬉しいですね。

酒の飲み過ぎで脳卒中で倒れ,片足が麻痺し,
毎日阿片を服用していたスタール夫人は1817年に帰らぬ人となった。

ナポレオンはセントヘレナに於いて股間の痛みを訴える。
セントヘレナの環境は劣悪で水質も悪い為,
内臓を痛める島民が多かったと言う。
ナポレオンは1815年にセントヘレナ送りとなり,
1817年より体調不良を訴える様になる。

しかし「良い話」もある。
僕は「ナポレオン」は今年一杯で終わると予想していたが,
次号予告に「最終回」の文字は無かった。
どうやら年は越せそうだ。

平野耕太先生の「ドリフターズ」は休載。

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