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現代詩「くちぐち」

恋が。
獰猛に聚合して糊口を凌ぐ
G達が水面に散撒くパン屑に
恋が。
恋どもが。

破戸が。
獰猛に聚合して糊口を凌ぐ
幼Gのやはらかな掌のパン屑めがけて
破戸が。
破戸どもが。

詩歌が。
獰猛に聚合して糊口を凌ぐ
姐さんの摘む詩歌煎餅
剥き出しの門歯で貪り喰らう
海鼠の如く舌が
鉄柵を超えて
詩歌。
詩歌ども。

くちぐち
鳥獣の咬合、嘴、門歯と臼歯
食餌に群れて
ぐわばぐわば
ずくずく
べしゃりべしゃり
殖えて
飢えて

わたしも。
獰猛に集まって口に糊する
昨日の私と今日の私が
明日のわたしを薔薇薔薇にして
精肉
淫売淫具

くちぐち
肉をよく噛み締める
伽藍堂の街に
交合
口端
悶死と臼歯
明日を喪くする
然らば飢える
群れる
殖える
わたしども

(現代詩「くちぐち」村崎カイロ)

#小説 #現代詩 #詩人 #ダイエット

S県xx大社に参拝に行く。
門前の商業エリアが昨秋に閉じていた、ようだ。知らなかった。閉園を惜しむ事も出来なかった。

くちぐち
「鯉」

黒い鯉ばかりいる
本当に鯉なのかしら
鯉の上に鯉が重なって奪い合う

「鳩」

パンを持った幼児の体躯に鳩が群がっていたが、大丈夫だったのだろうか。

「鹿」

金網ごしにぐいぐいくる。
このような積極性が羨ましくもある。