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趣味はそんなに必要か


趣味は何ですか?

よく聞かれる質問だけれど、わたしはこの質問で苦しくなる人を結構見てきたので「趣味」という言葉をあまり使わずにこの手の話題を広げるように意識している。本人はきっと「趣味」という枠でそのことをしていなそうな気がするからだ。明確に趣味、と言い切れる人はこのような質問をたくさん受けて慣れているか、自分を表現することをあまり苦に思わない人だと思う。

本人も気付いていないかもしれない好きなことを会話の中から少しずつ拾っていって、ああ、こういうことが好きなんですね。素敵ですね。

そんな感じに話をしていく。自己紹介というとどこか完成された自分みたいなものを慌てて探すような気持ちになるけれど、生きている限り流動性がある自分のほんの一部の今日、に過ぎないと思っている。

「趣味は、人間観察です。」
と言えば、大概微妙な顔つきでほどほどの距離をとってくれるので、大人数の前で自己紹介する場合、この先はずっとこれで良いかなと思うようになった。

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