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「あなたのカメラ、スマホじゃダメなの?」

「あなたのカメラ、スマホじゃダメなの?」って聞かれたらなんて答えますか?

僕は中学生の時にカメラに興味を持って、大学を出る2017年から本格的な一眼カメラを購入しました。
当時と比べたら良い機材を使って、カメラに対する知識も増えて、欲望の渦巻くカメラ沼の縁でなんとか耐えているような感じです。

カメラで撮る理由って改めて考えると難しい

先日ついにNikonのフラグシップミラーレスZ9が発表されました。
お値段なんと70万円!
この記事を見る人にとっては高いでしょうか?安いでしょうか?

僕は追加された様々な機能を見て欲しいなと思いました。
そして他社のフラグシップと比べて初めて安いんだなって思いました。
そんな感じです。あと、にわかNikonユーザなりにGreat Nikon, again!なんて思ったり。

それでもやっぱり高い!ってのが本音で、買わないっていうのが結論です。
この感覚って普段スマホで写真撮る人が一眼カメラマンに対して思ってることと似てるのかなって、ふと思いました。

そこで冒頭の「あなたのカメラ、スマホじゃダメなの?」に今の自分がそこそこ真剣に考えるとどうなるのかと綴った次第です。

写真による記録と表現

僕もいつだって一眼カメラで写真を撮るわけじゃないし、むしろスマホで写真を撮ることのほうが多いです。
でも無意識に撮影した写真を見返すとちゃんと使い分けていて、スマホは日常の記録のために、一眼カメラは表現のために使っています。

先日バレーボール観戦にったときに撮った写真を見比べてみます。

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この写真はスマホで撮影しました。
黒部の体育館で黒部フェアリーズvs 岡山シーガルズ。
黒部のホームだから選手の垂れ幕があって、コロナ明けの観客数はまばらで、プロジェクターのスクリーンでサーブ選手の紹介がされています。
まぎれもなく初めてのバレボール観戦を記録するための俯瞰写真です。
スマホの中では日付ごとにソートされ時間と場所まで正確に保存されます。

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こっちはミラーレス一眼と望遠レンズで撮影した写真。
選手の表情、セッターの目線、ブロッカーの動きが読み取れ、スパイクの瞬間の緊張感が表現されています。(結果的に...ではあるけど)

たまたま撮れた写真だけど、この一瞬を狙って写真にしたいからスマホじゃダメなんです。
かなり露骨な対比ですけど、僕のカメラの使い分けとしては紛れもない事実です。

もちろん最先端のスマホで、スパイクの一瞬を狙って選手の表情や臨場感を狙ってもいいし、それを否定する気もありません。
ただ、スマホでスパイクの臨場感を狙ってみても良いなら、「スマホじゃダメな理由」としては弱い気もしますね。

現像というカメラ文化

一眼カメラには興味深いことに現像というプロセスがあります(人によってはないけど)。
フィルムカメラ時代のフィルムに記録したデータを写真として紙に印刷する現像という工程がありました。
この現像のときにある程度写真の明るさや色味など修正できるのです。

この文化がデジタルカメラとなった今でも残っていて、デジタル現像で露出や色味、画角の調整、ノイズの除去なんかもできるようになっています。
少々乱暴だけど邪魔な被写体を消すこともできます。

この現像という工程で撮影した写真を家に帰ってからじっくり眺める。
撮影したときの印象・思い出に写真を近づけていきます。

この作業が好きです。
現場で旅を楽しみ、家で記憶を振り返るので一粒で二度美味しい。

下の写真は、昨日の登山で撮った写真です。

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額縁構図で撮った秋の山です。
現像で構図の修正はせず、現像ソフトのオート設定で調整したものです。
個人的には何を撮ったのかよくわからない写真になっています。

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こっちは自分の思うように現像したものです。
しっかりと秋の紅葉した山になり、露出を適正にしたおかげでクサビ?が強調され鎖場を想像させるような厳し目の山に行ったことが解るようにしました。

僕は現像するために一眼カメラを使っているのかもしれません。

道具としてのカメラ

じゃあ、さっきの登山写真ってスマホじゃ撮れないし現像できないの?って話だけど個人的には無理でした。
登山グローブを嵌めていてスマホのタッチパネルはうまく反応しません。
手袋を外して操作してもいいですけど、むやみに外してグローブを谷底に落としたら、その後の登山に支障をきたします。
もちろんGPSロガーやMapとして機能するスマホ自体も必需品なので写真なんかのために失うことはできません

画角についてもズームレンズのおかげで素早く構図を決められました。
スマホの固定画角では撮影に時間がかかります。
登山の後半で体力的にもギリギリの中で重いザックを背負って長時間留まる気力はありませんでした。

同様な理由でjpg撮って出しも行いません。
その場で写真を作り込むほど熟練してないし、何より細かいカメラ操作をしてる余裕はないのです。

写真はあくまで趣味なわけで命を手放してまですることではないです。
いざとなってカメラを投げ捨てたところで失うのは写真だけです。
スマホを投げ捨てて失うのは数多あり。

最後に

雑に僕なりの「スマホじゃダメな理由」をまとめるとこんな感じです。
・表現のしやすさ
・現像したい
・スマホは大事

2021/11/07現在の「スマホとカメラ」に対する思いは以上になります。
最後まで読んでくれた方、本当にありがとうございました!
素晴らしいカメラライフを!

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余談:昨日の登山はギブアップできるなら本当にギブアップしたいくらい疲れました。

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