見出し画像

#3_最近本読んだ?棺桶にもっていくならこの1冊

むらじおvol.3テーマは「好きな本について」。
リスナーさんからのリクエストです。リクエストありがとうございます。


みなさん最近本読んでますか?

今回はぼうまいと小菅さんが棺桶にもっていくならこの1冊!まじでおすすめの本をご紹介します。

ぼうまいの棺桶にもっていくならこの1冊!

「アルケミスト 夢を旅した少年」パウロ・コエーリョ

羊飼いの少年サンチャゴは、アンダルシアの平原からエジプトのピラミッドに向けて旅に出た。そこに、彼を待つ宝物が隠されているという夢を信じて。長い時間を共に過ごした羊たちを売り、アフリカの砂漠を越えて少年はピラミッドを目指す。「何かを強く望めば宇宙のすべてが協力して実現するように助けてくれる」「前兆に従うこと」少年は、錬金術師の導きと旅のさまざまな出会いと別れのなかで、人生の知恵を学んで行く。欧米をはじめ世界中でベストセラーとなった夢と勇気の物語。(Amazonから引用)

自分でAmazonから引用しておいて文句いうのもアレなのですが、舞台はアフリカでも欧米でもないです。(しかも欧米ってどこw)
この本は夢を叶えようとか、なにか成し遂げたいことがある人におすすめの自己啓発本です。少年と一緒に夢を旅することで「人生にとって大切なものかなにか」を見つけることができるかもしれません。この世のすべてはマクトゥーブ。

一番お気に入りの教え

おまえが何かを望むときには、宇宙全体が協力して、それを実現するために助けてくれるんだよ

まさに!わたしはいつもやりたいことをやってきた。いつもやりたいと強く思えば、やりたいと口にだしていればどんな夢だって叶ってきた。今思えばきっと宇宙全体が協力してくれたんだと思う。叶えたんじゃなくて、叶ったんだ。夢は叶えるものじゃなくて、叶うものなんだ。

じゃあみんな自分の夢に向かって、努力すればいいじゃん?って思うでしょ。でも実際、自分の夢よりも、その夢に対して他人がどう思うか、の方が大事になってしまうんだよね。

結局、人は自分の運命より、他人が羊飼いやパン屋をどう思うかという方が、もっと大切になってしまうのだ

この本では夢を叶えるためには、運命を実現するためには「前兆」に気づきなさい、「前兆」を読みなさい、と繰り返し「前兆」がでてくる。わたしはこれを「直感」だと解釈してて、自分の直感に従って生きる、この本のメッセージのひとつは自分の直感に従って生きて行きなさい、ということなのではないかと思っている。

読むと勇気がでてくる本なので、一度読んでみて欲しい。

小菅の棺桶にもっていくならこの1冊!

「今夜、すべてのバーで」中島らも

薄紫の香腺液の結晶を、澄んだ水に落とす。甘酸っぱく、すがすがしい香りがひろがり、それを一口ふくむと、口の中で冷たい玉がはじけるような…。アルコールにとりつかれた男・小島容が往き来する、幻覚の世界と妙に覚めた日常そして周囲の個性的な人々を描いた傑作長篇小説。吉川英治文学新人賞受賞作。(Amazonから引用)

この紹介ではこの本の魅力の1%も伝わってこない。この本の魅力は、むらじおでもお話した通り、「泥沼に沈んでいても希望の眼差しを中空に向け手を伸ばし続ける純粋な主人公とそれによって醸成された透明感」であると思う。主人公は「アルコールにとりつかれ」てなどいない。ひたすらに純粋だから、夢の世界へ逃避し続けた。結果として、泥沼にはまった。その泥沼で様々な人と会った。沼の底に自分以上のアル中がいた。陸で生きるべき少年と文学論をかわした。沼にいる者を陸から治療する大柄な医師と殴り合った。そして陸にいる女から張り手を食らって、沼から這い上がった。

彼がこの先も陸で生きていけるのか、誰も知らない。ただ一つ言えることは、彼が生きていく陸は、彼が生きていくにはあまりにも残酷な世界だということ。そして陸の上は、沼から見た方が、輝いて見えるということ。

私は、中島らもという人が本当に好きで、ほぼすべての本を持っているのですが、その中でも「今夜、すべてのバーで」は珠玉の一冊です。先に述べたような透明感と純粋さ、そして何と言ってもラストシーンの爽やかさと世界への愛が胸にしみます。是非ご一読いただきたい一冊です。

中島らもという人

純粋すぎて世界と世間に絶望しながらも、「祈りにも似た希望」を頼りに自分のまわりの人たちを愛し続けることができた幸せな人。とにかく頭が良くて彼の書く文章は中毒的な面白さを持つ。アルコール、ニコチン、コデイン、睡眠薬などのリーガルドラッグはほぼ全て試したという。2003年に大麻取締法違反で捕まったが、覚醒剤はやらなかった。何の本に書いてあったか覚えていないが、「覚醒剤ほど下劣なドラッグはない」との言葉が印象的。理由は、「文化的背景が皆無であること」「無知で無垢な一般市民を騙して廃人にすることが目的なこと」を挙げていた。彼の作詞作曲した「いいんだぜ」は敢えて放送禁止用語を連発することで「本当の優しさとは何か」と問いかけてくる名作。2004年に泥酔して階段から落ちて死亡。合掌。

中島らも作詞作曲「いいんだぜ」
(放送禁止用語多発につき閲覧注意)


小菅おすすめのお勉強本

13歳からの『くにまもり』」倉山満

これから日本は、どうなるのだろう。ぼんやりとした不安を抱いている人は、多いと思います。
本書は、「日本を守りたい! 」と、強い気持ちを抱いている人のために書きました。もし、「今の自分には何の力も無い」と思っていても構いません。おそらく、そんな力は誰にもありません。私は「これをやれば日本は滅びない」とか、「これが正解だ。言うことを聞いて、その通りにすればバラ色の未来が待っている」などと甘い言葉を撒き散らすつもりはありません。私は本気で日本を守りたいと思っているので、皆さんと一緒に考えたいのです。日本を守る方法を。
(中略) 本書を読むのに特別な知識は必要ありません。ただし、志だけは持っていてください。「自分が日本を守る責任者ならば、何をするか。そして、何を知っておかなければならないか」と。つまり、自分が総理大臣になったつもりで考えてほしいのです。「はじめに」より

まさにこの「はじめに」が全てと言ってもいいです。今の日本社会に対して、「何でこんな不合理なんだろう」「何でもっとうまく回せないんだろう」「よくわかんないけどどうもあんまり上手くいってない気がするなあ」という漠然とした不安や危機感をお持ちの方は非常に多いと思います。それらの理由はもはやあまりにも複雑に絡み合ってしまっていて、個別具体な事象を追っていては余計に頭がこんがらがってしまいます。

必要なことは、「今の日本は明治維新によって確立された『国民国家』である」という視点と、「今の日本の社会システムは日本全体の歴史では極めて短い年月しか稼働していない」という視点だと考えています。
その視点に立った時、絶対的に必要な視座と知識を得ることのできるのがこの本です。未だに物理的な国境を論拠とした近代国家システムの上に社会が成り立っている以上、まずはその仕組み、構造、歴史を認識することが肝要です。そうすることで、これまで身近過ぎて見逃していた日本社会の歪み=「漠然とした不安」のしっぽを掴むきっかけになると思います。倉山満は憲政史家という肩書からもわかる通り保守論壇の代表格ですが、この本を読むといわゆる左右のイデオロギー対立が如何に表層的かが認識できると思います。少し強い表現になりますが、これからの時代を生きるにあたって、必読だと思います。

「サピエンス全史」ユヴァル・ノア・ハラリ

国家、貨幣、企業……虚構が他人との協力を可能にし、文明をもたらした!ではその文明は、人類を幸福にしたのだろうか?現代世界を鋭くえぐる、40カ国で刊行の世界的ベストセラー!(Amazonから引用)

これはもう説明不要ですね。文化人類学と歴史学と経済学とその他もろもろで扱う学問全てが絡み合って今に至っているという、当たり前だけど考えもしなかったことを痛感できる一冊。必読です。

「シン・ニホン」安宅和人

AI×データの発展により、時代は多面的に「確変モード」に突入した。
目まぐるしく動く社会の中、本書は以下の問いをひとつなぎにして答える。
・現在の世の中の変化をどう見たらいいのか
・日本の現状をどう考えるべきか
・企業はどうしたらいいのか
・すでに大人の人はこれからどうサバイバルしていけばいいのか
・この変化の時代、子どもにはどんな経験を与え、育てればいいのか
・若者は、このAIネイティブ時代をどう捉え、生きのびていけばいいのか
・国としてのAI戦略、知財戦略はどうあるべきか?
・AI時代の人材育成は何が課題で、どう考えたらいいのか
・日本の大学など高等教育機関、研究機関の現状をどう考えたらいいのか
ビジネス・教育・政策…全領域にファクトベースで斬り込む、著者渾身の書き下ろし!意志なき悲観論でも、現実を直視しない楽観論でもない、建設的(Constructive)な、「残すに値する未来のつくり方」。(Amazonから引用)

これも相当数の方が読まれているかと思います。この本では、あくまでも、「じゃあどうするか」に重きが置かれています。日本の現状を認識したうえで、やるべきことをやろう。やるべきことって何だろか。それをやるべき人って、どんな人なのか。そういった風に全編にわたって「未来に向けて」書かれた本です。だから、非常に希望をもらえます。実際に私も、この本に背中を押されてむらづくりを始めようと決めたぐらいです。「13歳からの『くにまもり』」と合わせ技一本で、現状の日本をかなり客観的に認識できるようになる気がします。
また、私は現在、縁あって「シン・ニホン公式アンバサダー養成講座」というオンライン講座に通っていて、すごく刺激的な時間になっています。なんと一緒にあわじのむらに取り組んでくれる方も現れたりして、そういう意味でも非常に影響を受けた一冊です。


この記事が参加している募集

#最近の学び

181,718件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?