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忙しく感じる時ほど意識すべき心得

 リハ専門職から事務職に転身して以降、打ち合わせの時間がスケジュールを占領する日が増えました。その結果、以下のように感じることが増えました。

 打ち合わせの準備を全て就業時間外に設けるという考え方もあるかもしれませんが、私はできるだけ就業時間内に収めたいと考えています。それは、朝から夕方までの就業時間こそ、創造的な思考を巡らすことができる時間帯と考えているためです。
 そこで、今現在の就業時間の使い方を振り返った時、仕事の重みづけを意識することで就業時間をより効率的に活用できる伸びしろを感じました。そこで参考にしているのが、スティーブン・R・コヴィー教授の「7つの習慣(2014)」の第3の習慣の章で紹介されている「時間管理のマトリックス」です。

時間管理のマトリックス

 このマトリックスは、緊急度と重要度の2軸で構成されており、その程度によって仕事を4象限(領域)に区分しています。コヴィー教授は、第Ⅲ領域と第Ⅳ領域の時間を削り、第Ⅱ領域に使える時間を増やすことが重要であると述べています。

 第Ⅰ領域ばかりを意識していると、第Ⅰ領域だけがどんどん大きくなり、やがてあなたを支配してしまう。(中略)彼らが唯一逃げ込める場所は、緊急でも重要でもない第Ⅳ領域である。だから、彼らのマトリックスを見ると、時間の90%が第Ⅰ領域に費やされ、残りの10%は第Ⅳ領域に入ってしまう。第Ⅱ領域と第Ⅲ領域はほとんど見向きもされていない。危機に追われる人はこういう生き方をしているのである。(中略)
 緊急だが重要でない第Ⅲ領域の用事を第Ⅰ領域の用事と思い込み、それに多くの時間を費やす人もいる。緊急だから重要なのだと思い込み、緊急の用事すべてに反応し、ほとんどの時間を使ってしまうのだ。だが、それらの用事は自分にとって緊急なのではなく、ほとんどは他者の仕事の優先順位からきているのであり、早く対応してほしいと期待されていることなのである。(中略)
 第Ⅲ領域と第Ⅳ領域だけに時間を使っている人は、根本的に無責任な生き方をしている。
 効果的な人々は、第Ⅲ領域と第Ⅳ領域を避けようとする。この二つの領域に入る要件は、緊急であろうがなかろうが、重要でないからだ。彼らはまた、できるだけ第Ⅱ領域の活動に時間をかけ、生活の中で第Ⅰ領域が占める割合を小さくしていく。
 第Ⅱ領域は、効果的なパーソナル・マネジメントの鍵を握る領域である。この領域に入るのは、緊急ではないが重要な活動である。人間関係を育てる、自分のミッション・ステートメントを書く、長期的な計画を立てる、身体を鍛える、予防メンテナンスを怠らない、準備する。こうした活動はやらなければいけないと分かっていても、緊急ではないから、ついつい後回しにしてしまうことばかりだ。効果的な生き方のできる人は、これらの活動に時間をかけているのである。
(スティーブン・R・コヴィー:完訳 7つの習慣 人格主義の回復.pp201-205,キングベアー出版,2014)

 これらを参考にして、就業時間をより効率的に活用する具体策を私なりに整理します。
 まず、第Ⅲ領域と第Ⅳ領域の仕事は完全には避けられないので、最小限の時間で片付けるように意識します。すべての仕事が就業時間内に収まらない場合は、第Ⅳ領域の仕事を優先して就業時間外に回します。
 そして、第Ⅱ領域に時間を割くことを意識します。第Ⅰ領域の対象となる「危機」や「問題」を予防し、PC(目標達成能力; Performance Capability)を高めるものを探します。その具体策として、人間関係づくりや新しい機会を見つけること、準備や計画、心身のリラックスに注力します。

いかに第Ⅰ領域を未然に防ぐか、そしていかに第Ⅲ領域と第Ⅳ領域を短時間で終えるかを考え、就業時間を効率的に活用したいと考えます。

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