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背が届かない窓からの景色を見たいのなら、脚立を持ってこないといけないね、っていうのが、「インプットを増やす」ということ

コノヒトハイッタイナニヲイッテイルンダロウカ

っていう学生たちのココロの声が聞こえてきそうだった笑
昨日、夏ゼミ「夏休みでも大隈塾ゼミ」第1回のゲスト講師は、
フォースタートアップスのCEO、志水雄一郎さんだった。

志水さんの講義はこんな感じだった。
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みなさん、日本人は
・働かない
・学ばない
・新しいものをつくらない
んだよ。

みなさん、そもそも日本って豊かだと思います?
・GDP3位(現在)→8位(将来)
・一人あたりGDP 24位(現在)
・賃金 25位(424万円 現在)
・老後の貧困 4位(現在)

みなさん、日本って豊かだと思いますか?

昭和生まれの人たちは、豊かな時代を知っているから、
その残像から逃れられないんですよ。

昭和はガンガン働いたんです。
エコノミックアニマルと嘲笑われていたんです。

昭和は新しいものをドンドンつくっていったんです。
ソニーもトヨタも日立もパナソニックも、
下町の小さな工場に至るまで、
地方の小さな工場に至るまで、
挑戦して競争して、新しい価値を世界に売り出していたんです。
GDPも世界で2位になった。

平成になると、昭和で蒔いたタネが育って実をつけて、
ヨーロッパまでいってブランド品を爆買して、
あんまり心地がいいから、このままずっとこうしていたいね、って
挑戦と競争より「安定」を選んじゃったんだよね。
いまでもトヨタでしょ?

いま、アメリカの株価、史上最高値つけ続けているの知ってる?
新コロナで大変で、大統領がろくでもないのに、
人種差別に怒り狂っているのに、
普通なら株価暴落するはずなのに、
なんでこんなときに史上最高値なの?

stay homeになって、ますますGAFA強くなったんだよね。
産業構造変えておいたんだよね。

中国はどうでしょうか。
いまGDPは2位だけど、2024年には1位になっちゃう。
アメリカがGAFAなら、
中国はBATHなんですよ。
百度(バイドゥ)、アリババ、テンセント、ファーウェイ。

アリババが「996」っていってる。
朝9時から夜9時まで働いて、週6日働く。
テンセントは「9126」だって。
朝9時から夜12時まで、週6日。

日本はどう?
「954」ね。
9時から5時まで、社員に残業させたらダメな上司、ダメな企業、
週休3日でいいんじゃない?
大事なのはワークライフバランス。

それで家族を幸せにできると思いますが?

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コノヒトハイッタイナニヲイッテイルンダロウカ
ずっとこうした初耳な話を聞いていて、
あるいは、価値観が古臭い24時間戦えますか的なことを聞いてて、
理解不能に陥っていた。

夏ゼミのスローガンは、「インプットを止めるな!」。
志水さんから教わりたかったのは、
「インプットの<質>をどう上げるか」だった。

それに対して志水さんは、
学生たちのインプットの<量>が圧倒的に足りてないよ、
ということを事実とデータで示した。

学生たちが納得できなかったのは、
インプットの量が圧倒的に足りていなかったからと、
インプットするインフォメーションをどこから仕入れるかと、
サバイバルコストを払ったことがない、からだった。

たとえば、志水さんは高い窓から見える景色のことを語っている。
学生たちは、その窓には背が届かない。
脚立か踏み台が必要だ。

その脚立か踏み台が、インプットの量であるし、
いきなり増やせないから、脚立か踏み台の役割を教員が代役として担う。

代役をいらなくするには学びの量を増やさないといけないし、
それが自主的でなければ、ただのガリ勉になってしまう。
勉強する、のと、学習する、の違いでもある。
インプットを増やすには、
勉強させられる人ではなく、
学びを楽しむ学習者でなければいけない。

背の届かない窓からの景色を見たければ、脚立を持ってこないといけないね。
見たくない、見ないでもいいや、っていうのは無関心ってことだよ。
学問の反対語が、無関心だよ。
無関心でいいの?

ということが、夏ゼミ第1回で学んだことだった。