こすもす公園

釜石への短い旅の最後に
こすもす公園に寄った。

公園、っていっていいのか、
藤井了さんサエ子さん夫妻が私財を投じてつくった遊び場。
誰でも入ってきて遊ぶことができる、
私設だけどパブリックな空間。

東日本大震災では、
平らで広いところには次々と仮設住宅が建てられた。
学校や幼稚園、保育園の運動場も、
なくなった。

藤井さんたちは、コスモスの花畑を眺めながら食べられる
農家レストランを営んでいった。
まず、無償で炊き出しを手伝い、
次に、炊き出しで少しだけお金をもらうようになった。

安く食べられたからお礼をしたい、という外国人が数人いて、
彼らは木を切り出しったり、穴を掘ったりする技術があったので、
藤井さんは思い切って、コスモスの花畑をやめて、
そこに子どもたちの遊ぶ場をつくろうと考えた。

出来上がった公園には、
遠くからクルマに乗って、
幼稚園の遠足にも使われる、
この日は、近所の子どもたちがピザを焼きたいということで、
ピザ焼き教室を開いていた。
たまたま東京から来ていた親子3人も飛び入りして、
とても賑やかで楽しそうだった。

でも、寄付や補助金で成り立っているから、
補助金が終われば、公園もピンチになる。

藤井さん夫婦の熱意を
パブリックなやり方で支えないといけない。
持続可能な社会になるためにも。