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3月11日の「根浜祈りの空間2023」を実施した、
「3.11祈りと絆『白菊』実行委員会」の事業報告の打ち合わせがあった。

今年で被災して12年、仏教でいえば13回忌にあたる節目の年。
発災した3月11日14時46分に向けての祈りの準備をし、
14時46分からあとの歌や芸能の祈り(イベントとはいいたくない)を実行した。

わたしは2月半ばからの委員会参加だったが、
ずっと1年中かかわっている宝来館のおかみさんからの報告を聞いていて、
なるほどそうかと思った。

例年通り、関東や関西、同じ東北の内陸部から、
そして外国人グループも祈りと絆の活動に参加してくれて、
地域や国を超えての支援、活動になった。

被災から12年たってもまだ忘れられていないことに、
安心と感謝の気持でいっぱいになった。

とくに、地元の各町内会が当事者として、積極的に活動をするようになった。
避難道や墓所を清掃し、ライトアップしてくれていた。
これまではどちらかというと「階段の踊り場から眺めていた」状態から、
「舞台でいっしょになって踊る」ことになった。
地域に根付いた活動になってきたことが、
これからもずっと「祈りと絆」が続けられていけると確信するようになった。

そして子どもたち。
地元の鵜住居小学校、釜石東中学校の生徒児童たち、
そして一時期校舎を借りて授業をしていた双葉小学校の児童たちから、
祈りの花火「白菊」に寄せてメッセージをいただいた。
「白菊」といっしょに、メッセージを夜空に打ち上げた。

その中に、こうしたメッセージがあった。

2011年から何年たっても、あの日を忘れず、自分にできることに挑戦し、毎年、3.11を良い報告ができる日にするために、前を向いていきます。

チャレンジをし、3月11日をその成果報告の日にする。
小学生中学生は、あの日にはまだ生まれていないか、
生まれていても記憶に残っていない。
だけど、「あの日」を忘れないように語り継いでいき、
オトナたちが粘り強く復興に挑んできたように、
自分たちもいろんなことにチャレンジしていく。

「未来責任」という言葉がある。
次の世代のために、よりよい未来を準備する責任が、
大人たちにもあるし、いまの「次の世代」である子どもたちにもある。
語り継ぎ、発信し、行動する。
釜石ではしばしば使われている。

町内会の積極性と中学生からのメッセージはまさに、
未来責任を無意識のうちにか果たそうとしている。

「それがとってもうれしい」
とおかみさんはいっていた。