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海のクマさんにあった。

クマさんはダイバーで、三陸の海で探し物をしている。
今年で10年になった。

日本全国、世界中からダイバーがクマハウスに集まってくる。
わたしもそこへいってみた。
夕食どき、クマさんはクマハウスでノンアルビールを飲みながら、
google mapで世界中の海の底を見せつつ、
海の底のでこぼこした模様が、このあと何万年かけて、
どんなストーリーを描いていくのか、
これまでどんなことがあっていまの世界があるのか。
地球の未来と歴史を語って、さすがは潜水士だと思っていたら、
大学では宇宙物理を専攻したらしい。
クマさんの空と宇宙の話もおもしろかった。

クマさんは2011年、ふるさと岩手が津波にやられた、と知るや否や
住んでいたタイから荷物まとめないで飛んで帰り、
三陸の海に眠っていた人たちを陸に連れて帰るボランティアを始めた。
いまでもその活動を続けている。

きっかけは大隈塾の卒業生マリンが、
「明日大船渡いくよ」
と。かねてからマリンが岩手県大船渡市のクマさんのところでボランティアしているのは聞いてて、
クマさんとはFacebook のメッセンジャーグループでつながってはいた。
そこに
「あした」
というメッセージが入ってきて、
受けた新幹線の中から
「行くよ」
と返事をしていた。

だから当日、
午前中と午後の途中までめいっぱい仕事をして、三鉄(三陸鉄道)に乗った。
これまで鵜住居とか大槌とか吉里吉里とか、北の方にいく三鉄には乗ってきたけど、
恋し浜(小石浜)とか盛とか南へいくのは初めて。
それだけで、テンションが上がりっぱなしの釜石駅。
甫嶺(ほれい)駅には、マリンとミトリーナが迎えにきてくれてた。

慶應大学のミトリーナはフランス留学で日本の農業に目覚め、
以来日本の各地で農家さんのところにいって、
デジタルを使って協働してきた。まだ学生なのに。

まだ学生なのに、はマリンもそうで、
まだ学生なのに7大陸の一番高いところに登り尽くして、
いまは海の底に興味がある、というお茶目さん。
そのマリンがクマさんのところに来て、というので、
キシャに乗っていって、海のクマさんに出会った。

マリンとミトリーナとクマさんとクマさんの仲間たちと、ずっと雑談。
でも、クマさんも仲間たちも海の人、朝が早いのでそうそうに就寝。
雑談、早寝早起き。

朝6時、また三鉄に乗って釜石に帰ってきた。