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一人ひとりのレジリエンス

11月に引退する市長が、議会最終日にスピーチした。
2011年3月の東日本大震災からの復興にふれて、
「もっとも大事だったのは、一人ひとりのレジリエンスでした」
といった。

レジリエンス。
ひさしぶりに聞いた。

「復元力」とか「精神的回復力」とかの意味。
心理学では40年以上前から研究されていて、
全米心理学会の定義では、

レジリエンスとは、ストレスに直面したときに適切に対応する能力。
困難な経験から「立ち上がる」こと。

http://positivepsych.jp/about_resilience.html

ショックに対する緩衝力であり、
変化に対する対応力であり、
苦しい経験からの回復力でもある。

大きな変化に逆らわず、失敗、トラブルをいったん受け止める。
しなやかさが「レジリエンス」。

だとすれば、それは「心理的安全性」のトラブル対処法、
「それはちょーどよかった!」
略して「それちょ」につながっていく。

トラブルが起こったとき、わたわたせず、犯人探しをせず、
まずは「それはちょーどよかった!」といって、
楽観的に、前向きに対処する。
このとき大事なのは、メンバーや周りの人たちとの「助け合い」。

一人ひとりがレジリエンスを身につけて、
助け合って困難を乗り越えていく。

レジリエンス、大事だ。


『心理的安全性のつくりかた』 石井遼介 日本能率協会マネジメントセンター 2020年