大事なのは「論破」ではなく「リスペクト」
星野リゾートで2つのホテルを立て直した佐藤大介さんの話の続き。
佐藤さんが大事にしていたのは「リスペクト」。
立て直されるホテルの従業員たちにとっては、
いままでのぬるい環境でいられたところから、
キビシイことを次々突きつけてくるであろう、
佐藤さんはそんな「敵」なのだ。
佐藤さんもそれなりの心構えを持っていないといけない。
そこで、「リスペクト」。相手をリスペクトする。
リスペクトの意味は、相手を尊敬する、尊重する。
なんかちょっと意味が違うなあ、と感じた。
尊敬とか尊重とか。
ChatGPTに「リスペクトの柔らかい訳を教えて」と聞いたら、
「敬意を払う」「思いやり」
と答えてくれた。
なるほどとは思ったけど、まだなんか違和感がある。
「敬意を示す」と「思いやる」は別の種類の言葉じゃないか。
「思いやり」って、相手か自分かのどっちかがピンチだったりビハインドの状態だったり。
それに対して「敬意を払う、示す」は、相手を上に上げておく。
「敬意を払う」がやや冷たい、「思いやり」はややあったかい。
でもまあいずれにせよ、敵対するとまではいかなくても、
こっちの要求や主張を、相手に飲み込ませることはない。
「受け止める」ってことかも、リスペクトは。
議会に入って1年。
ことあるごとに「リスペクトが大事」と思う。
佐藤さんの講義はほぼ毎年あって、
「リスペクト大事よ」ってそのたびに聞いていたし、
アタマでは理解していた。
だけど、議員になって議会の広報誌をつくる委員会の委員長になったり、
議会改革の副委員長になって「さあ仕事しよう」ってときに、
ぼかぼかぶつかる「釜石では」「これまでは」「(生意気言うな)」の壁。
乗り越えようはね返そうと理屈を用意するも、
理屈じゃ超えられないものがそこに立ちふさがる。
そのとき、佐藤さんの「リスペクト」が具体的に理解できた。
「ああ、リスペクトが足りなかった」
これまでの議員としての活動には敬意を払うし、
思いやるかどうかは場合によるけど、
受け止めることは必ずやんないとな、と思っている。