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東南アジア青年の船

昨日の大隈塾ゼミで、
「東南アジア青年の船」に乗ってきたプレゼンがあった。
乗る前からわくわくを抑えきれなかったふくちゃんは、
ものすごく楽しそうにプレゼンした。
楽しかった思い出が、身体からあふれていた。

ASEAN10カ国と日本の若者たち300人が乗船して、
日本からベトナム、シンガポール、ミャンマー、マレーシアを回って、
日本に帰ってくる、内閣府主催の国際交流事業。

内閣府だからたぶん、
名簿はもうすでにシュレッダーされているだろう。
ごくろうさま。

船の中で、あるいはいく先々で、いろんな気づきを得た。
たとえば、表現の自由。
ずっとフィリピンからの仲間たちと寝起きをともにしてきたので、
フィリピンの言論、表現の不自由と
ジャーナリストたちの骨太の活動、
それを支持するシティズンシップは、
しゃべらせたら日が暮れてしまうくらい学んだようだ。
シンガポールもベトナムもミャンマーも、
経済発展の一方で、自由は抑圧されている。

中国のプレゼンスの圧倒的なこと、
相対的ではなく、絶対的に日本の影が薄くなっていること。

平和について、空論とまではいかないが、
あくまでも机上での観念にしか過ぎないこと。
目の前で紛争が起こっている、
デモを起こしている、
そういう国の同い年の青年たちと、
日本の若者が平和について語ることの、虚しさ。

でもふくちゃん、わたしたち日本は、
いまは武力を使わなくなった。
その理由をきちんと学べば、
平和について語る資格はあるはずだよ。

船は、日本から7日かけて最初の寄港地ベトナムへいき、
それぞれ3日ずつ時間を費やして各国へ向かう。
帰りはマレーシアから10日もかかる。

ゆったりと時間は流れる、
一方で、船内活動はたっぷりできる。
電波はとどかないし、
wifiも用意されていない。
つまり、スマホはカメラかメモにしかならない。
コミュニケーションはダイレクトか、
内線電話か、
手紙だ。
各自に割り振られているレターボックスに
手紙を投函する。

ふくちゃんは、そのアナログさにはまったらしい。

便利であるもモノ、
役に立つモノは、価値が逓減していく。
意味があるモノこそ、大切にすべきだ。
もちろんすべてアナログにすることはないが、
時間がかかることにイラつかず、
手を使って何かをすることをメンドウがらず、
友だちとのつながりのありがたさに気づいた。

そんなプレゼンテーションだった。