ラファとりこ

サンキューモンスター

世の中には、Thank you Monsterがいる。
そのモンスターは、
呼吸する回数と、
ありがとうという回数が同じらしい。

大隈塾のOGには、2人いる。
彼女たちがいる周りは、
ほんわかしてくる。
なんにつけ
「ありがとう」
という。

大隈塾では、感謝とレスペクトを基本としている。
感謝を言葉ではもちろん、
拍手でも表す。
レスペクトも拍手で示す。

授業中、質疑応答の時間に
手を挙げて質問したら、拍手。
挙手した勇気に拍手。
教室には、1年生がら4年生までいるから、
1年生2年生はまず手を挙げにくい。
4年生だって、今さら感があって挙げにくい。
間違ったら恥ずかしいから挙げにくい。
くだらない質問だと思われたら嫌だから挙げにくい。
そんな状況があるのに、
手を挙げてくれてすばらしい、ありがとう!

質問してくれたおかげで、
学びが深まったから感謝、ありがとう!
とてもいい質問だった、すごいね、尊敬!

「レベルの低い質問にも拍手をするのはおかしい」
「本人が勘違いする」
「そんなときは拍手せず、本人への戒めとするべき」
という意見もあった。
それはそれで正しい。

以前はそうだった。
「質問をどうぞ」「どんなのでもいいから」といいながら、
さあ手を挙げろ、質問しろ、
なんで手を挙げないんだ、
質問はないのか、なんでないのか、
ぜんぶ理解したのか、ホントか?
大学生だろ、考えろ、手を挙げろ、手を挙げろ。
もっと自己主張しろ。
だからいまの大学生はダメなんだ。

いまは、積極的に手が挙がるようになった。

感謝とレスペクトともうひとつ、
発言を否定しないことも、きまりとなっている。
自分の意見と、自分の考えとちがっていても、
ひとまず受け入れる。
Yes、そうだね、だけどわたしはこう思う。
Yes、そうそう、それに加えてこんなのはどう?

否定されない場所では、安心して発言ができる。
マウント取られないから、嫌な気持ちにもならない。
安心して気持ちいいから、学びが積極的になる。

否定して切り捨てて、自分の意見を通す。
否定せず、その意見も盛り込んで、自分の意見を補強する。
どっちが自分にとってプラスになるか、
すぐにわかってくる。

新学期が始まって、ひと月もすれば、
Thank you Monsterがそこかしこにいるようになる。

Thank you Monsterがうようよいる教室は
学びが楽しくなる、深くなる。

そのThank you Monsterが、卒業して会社に入っていく。

日本中にThank you Monsterを。