夏学期の改善会議

大隈塾では、「改善会議」を前期2回、後期2回、開く。
授業の内容、運営について、
goodフィードバックとbetterフィードバックを指摘し、
改善策を考えて、提示する。
goodは、いいね!
betterは、もっとよくしましょう、
だ。

前期といっていたのを、春学期と夏学期、
後期の期間を、夏学期と秋学期に分けている。
クォーター制という。
だから、学期末ごとにやると、
4回も改善会議を開催することになる。

これが大変で、かつ、おもしろい。

たとえば、
大隈塾では、1コマ90分を
(1)ゲスト講師による講義 40〜50分
(2)小グループ(4人)によるディスカッション
(3)質疑応答
に分けている。

(2)は、大隈塾はぜんぶの学部、ぜんぶの学年から集まってくる。
だから、一人のゲスト講師の講義から受け取った情報は
学部や学年によってさまざまだ。
それを共有するためのディスカッション、
ということにしている。
違った感想や意見を聞くだけで、
講義から得られることは大きく増えることになる。

そして、(3)の質疑応答にむけて、質問をつくる。
4人いれば4人の意見、質問があるかもしれないが、
それをひとつに纏めるか、選択をするか、
いずれにせよ「合意形成」する。
合意形成のトレーニングと、
質疑応答の時間なのに質問の手が上がらない、
というありがちな光景をさけられる。

という授業デザインに関して。
bettrフィードバックとして、
「質疑応答に合意形成する必要性がわからない」
というのがあった。

その原因が、
①ゲストへの質問が決められない(ゲストさんとその場限りでモヤモヤを解決できない)
②グループで考える意味がわからない(一人一人違うから)
③班で1つにすると潰れる質問がある
④私の質問が的確なのか大勢を前にまとまっていないし、自信がない

解決策は、
合意形成の練習は必要だとしたら、質疑応答の時間を2つに分ける
(半分は班で1つの質問、半分は個人の質問)

これは、個人で考えたものではなく、
4人のグループで考え出したフィードバックと原因、解決策、だ。

おもしろい、のは、
やっぱりコミュニケーションが不足している、ということだ。
運営側と受講生とのコミュニケーション。
運営側とは、学生アシスタントとアシスタントを自主的にサポートするメンバー合計15人程度、そして教員のわたし。

「質疑応答に合意形成する必要性がわからない」
の原因①②③④すべて、(2)(3)として説明していることだ。

伝わってなかったのか、
と、がっかりするケース。
伝えることと伝わることは違うよ、
という定型句を思い出すケース。
毎回こんな「思い」の齟齬があるなあ、
という反省を活かしきれていないことを反省する、のケース。

ガバナンスのカギは、コミュニケーション。
組織の活性化は、コミュニケーションの量に比例する。

大隈塾リーダーシップ・チャレンジで、繰り返し話すことだ。
まだまだ、身になっていない。
夏秋学期への課題のひとつだ。