ラグビージャージ

ラグビージャージとラガーシャツ


9月からラグビーのワールドカップ日本大会が始まる。
日本代表の新しいジャージのデザインが披露された。
コンセプトは「兜」、らしい。
武士道なんだそうだ。

なんとなく、「ラガーシャツ」を着にくくなった。
現実のラグビージャージとは別物になってきたから。

ラガーシャツは長袖、モサモサした厚い生地で、
襟があって、胸元はボタンで開け閉めできるようになっている。
このデザインは、実際にラグビーで着るジャージと同じで、
ラガーシャツはアウトドアでも街着でも、
そこそこ着ることができた。

いまのジャージは半袖、すべすべした生地で、
襟もボタンない。
だから、ラガーシャツを着ると、
すごく時代遅れの服を着ているような気がしてくる。
流行に頓着しないおっさんと見られている気がしてくる。

一説には、ラグビージャージの襟は、「紳士」の証だったそうだ。
レストランのドレスコードにも、ビジネスの場でも、
襟付きのシャツの着用を求めれることはよくある。

1990年代からラグビーが進化し、
それまでのアマチュアからプロ化が進んだ。
(日本はアマチュアとプロのハイブリッド)
プロフェッショナルということは、
勝敗がチーム運営の大きな要素になり、
勝たないと経営が成り立たなくなる。
ジャージも改善の対象になり、
機能性が求められて軽くなり、
襟もなくなった。

いまや、ジャージとラガーシャツはまったく別物。
ラガーシャツを着て街を歩くということは、
ちょんまげを結って歩いているような……。