小道具づくり

大隈塾の2019年度初日のグループワークで、小道具を使うことになった。
大隈塾は、受講生100人超の授業だ。
4人ずつのグループに分けても、そうとうの数の小道具が必要になる。
それを買うには予算がない。
では、手作りしましょう、ということになった。
実施から一ヶ月ぐらい前の打ち合わせで、そう決めた。

少しづつ作業を進めることもできるが、
働き方改革である。
自宅に持ち帰って作業をさせるのはもってのほか。
SA(Student Assistant) 4人、集まったときに一気にやってしまおう、
というのがわたしの判断だった。

もちろん、イヤな予感はずっとしていた。
なんとか予算をつけてもらって、
それらを買い揃える手段もないわけではない。
でも、授業が終わったあと、たくさん買ってしまった小道具はどうするのか。

以前、ストローを組み上げてタワーをつくる「ストロータワー」というワークをやったときに、
100人で大量にストローを使用し、
使用後はためらいなくゴミ箱に捨てて、
(切り刻んでるからもちろん再使用はできない)
学生たちから、
「このご時世に……」
と叱られたこともあった。
しかも、まだ未使用の在庫が……。

今回も、買えばコストと在庫になる。
買わなければ、手間が膨大にかかる。
この小道具を使ってのワークは、効果は絶大にあるだろう。
しかし、手間がかかる。

働き方改革である。

コスト・パフォーマンス的には、どっちなんだろうか。

そうだ! とひらめいた。

受講生を巻き込もう!
最初の授業に使う学習材料をつくる作業を、
まだオリエンテーションもしてない、
挨拶もしてない受講生たちに手伝ってもらおう!

幸い、すでに履修登録がすんでいるので、
一斉に個別メールを送ることはできる。

ということで、「手伝ってください、助けてください」メールを発信した。
ここまでは190406に書いた。

実際は……。
5人、来てくれた。
教育学部の3年生が2人、文化構想学部の1年生が2人、社会科学部の5年生。
文化構想学部の一人は、大学に入って最初に受ける授業の前に、
つまり、入学して最初のアクションが、この作業のお手伝い、
ということで、みんなで大笑いした。

5人とも、ものすごい勇気が必要だったと思う。
「教材つくるから手伝って」
というメールで動くか?

この3つさえあればリーダーシップが発揮できる、
リーダーシップ最小3要素というのがある。
目標共有、率先垂範、相互支援

この5人、まさにリーダーになる素質がある。