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困っている人がいたら手伝ったらいいやん

「であうアート展」のトークイベントで、
登壇者のひとり、釜石ラグビー応援団副団長のはまちゃんが、
2015年にラグビーワールドカップロンドン大会で、
現地視察にいったときのエピソードを披露してくれた。

ロンドンの街では、石畳の道路や歩道がけっこうある。
段差もあって、バリアフリーではない。
車イスの人やお年寄りには不便なんじゃないか、
と現地のガイドさんに尋ねた。

するとガイドさんは、
「困っている人がいたら手伝ってあげればいいやん」
と答えた。

もうひとつ、はまちゃんからのエピソード。
2011年3月の震災直後、地元のラグビーチーム「釜石シーウェイブス」の活動は停止され、選手たちは釜石駅近くに設置された対策本部で、
全国から届いている支援物資の仕分けボランティアをしていた。
飲み水や食料品など、重い荷物をひょいひょいと、
選手たちは普通の人たちよりも効率よく作業できる。

そんな日が続いたある日、お年寄りが感謝を込めていった。
「おめたちがすることはラグビーだ。
ラグビーで街を元気にしてけろ」

トークイベントの会場にいた、シーウェイブスのOBサエキが司会者からの指名を受けて、
当時のことを話してくれた。

シーウェイブスの選手たちのほとんどは、グラウンド近くに住んでいる。
そこから対策本部までは10kmぐらい離れている。
ボランティア活動を始めてからしばらく、
みんなクルマでも自転車でもなく、歩いて通っていた。
なぜか。
元ニュージーランド代表選手で、当時のシーウェイブスの主力選手だったピタ・アラティニ選手が、「歩いて行こう」といいだした。
「途中で困っている人がいたら、立ち寄って手伝ってあげられるから」

「であうアート展 in 釜石 〜みんなとであう・みんなとつながる〜」
は、アートやラグビーを通して、
地域と学生と障がい者が出会い、つながることをテーマにしている、
流通経済大学の学生たちがつくったナイスなイベントだった。

カマイシ