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ホントなら今日、北九州の高校生たちとワークショップをやる予定だった。
鎮西敬愛学園敬愛高等学校。
そこの卒業生で、大隈塾の1年生がリーダーになって、
準備を進めていた。

ところが2月27日、首相の不誠実な全国一斉休校要請。
これで高校は、ドアを閉ざさざるを得ない。

大隈塾U18プロジェクトは、
教育機会の不均等を解消しよう、という目的で始まり、
2019年度で3年目。
これまで、北海道、山形、熊本、愛知、神奈川、
そして北九州に行くはずだった。

教育機会の均等、といっても、
簡単にいえば、大学生が近くにいない地域にいって、
大学ってこんなところ、大学生ってこんな感じ、
というのを、高校生と大学生がグループワークを通して知ってもらう。

それだけじゃなく、
大学の授業をその高校でやってみる。
大隈塾スタイルの授業だ。
ゲスト講師がプレゼンテーションして、
4人ぐらいのグループにわかれた学生(生徒)たちが、
それを受けて感想を共有して、
質問項目をつくって、
講師に質問し、講師は答える。
質疑応答の時間は、講師プレゼンより長くとっている。
質疑応答の時間でも、場合によってはグループダイアログに入ることもある。

このふたつを合わせたアクティブラーニング。
なにしろ、大学生がいない、大学が近くにないから、
大学というもののイメージがわかない。
大学生というロールモデルがいない。
だから、先生や塾で指導されているように、
地元の国公立大学を目指す。

なんのために大学へいくのか?
大学のイメージがないからわからない。
大学生活が想像できないからわからない。

そんな高校生が、早稲田大学にきてびっくりする。
大学ってこんなに充実したところだったのか!
後輩たちにも知ってもらわなきゃ!

ということ。

もともとは、淡路島出身の学生が上記びっくり体験をし、
上記企画のプロトタイプを立ち上げたが、
こんな企画をやらせてくれる出身校ではない。
やらせてくれないからこその教育格差だ。
というふうに大隈塾ゼミでプレゼンした。

一方で、北海道の自由奔放な中高一貫校からきたゼミ生もいる。
北海道だけど、そこでならやれるんじゃない?
ということで、淡路島の企画が北海道で実現した。

成功事例があれば、いろんな突破口が開ける、
と、いろんな突破口を経験して、学生たちは成長してきた。
プロジェクトには連続して参加する学生もいれば、
一度だけ参加して、ほかのプロジェクトに移っていく学生もいる。

どっちもいいことだ。

今度の一斉休校は、こうした高校生たち、大学生たちの
貴重な学びの場も奪った。
努力はムダにはならないが、
何ヶ月も先輩たちにも動いてもらって、
地元の早稲田大学出身の人たちの賛同も得て、
準備をしてきた1年生女子の悔しさも、
為政者たちは知ってほしい、

為政者たちにとっては、つまんないことなんだろうけれども。