見出し画像

いろんなノイズや批判をからめとって、自分に価値をつけていく「わたあめ理論」

今年最初の大隈塾は、キニマンス塚本ニキさんがゲスト講師だった。

TBSラジオ「アシタノカレッジ」のパーソナリティ。
東京生まれ、9歳で父親の出身であるニュージランドに家族で移住。
小学校から大学までオークランドで学んで、
23歳のときに単身日本に。
フリーランスで英語の通訳・翻訳などをしつつ、
アーティストへのインタビュー、政治家の対談、
東日本大震災での取材などなど。
ドキュメンタリー映画『もったいないキッチン』では、
ダーヴィド・グロス監督の通訳という役柄で出演。

「アシタノカレッジ」は2020年9月から始まって、
ニキさんは月曜日〜木曜日の担当。

初回の番組のオープニングを聴いた瞬間に
「すげえ!」
と思った。
荻上チキの後番組にこれか! TBS度胸ある!
ラジオは音だけ、という特性上、リスナーはわりとこだわり強い。
しかも、ウィークデイは朝から晩まで帯番組(毎日の定番)で、
つまりパーソナリティの数は極めて少数精鋭でないといけない。
たとえば、1日10番組だったら、10人でウィークデイを回す。

案の定、たくさんクレームは来てるらしい。
わたしも初回に「すげえ!」と思わなかったら、
2回目からは聴いてなかっただろう。

大隈塾での講義では、
小さいころから本や活字を読むのが好きだったこと、
いろんなことに関心があったこと、
社会の「常識」「当たり前」「ふつう」への違和感があったこと、
ニュージーランドでは若者が政治に関与してること、
政治家も個性的で女性が首相であること、
などなどの話で、
チャットでの受講生からのコメントも、いつもより活発だった。

「わたあめ理論」がもっともヒットした。

わたあめをつくる機械に砂糖を入れると、
細い細い糸が出てくる。
これをわりばしにからめとって、わたあめができる。
細い細い糸が世の中のノイズ、自分への批判、
自分が対面している困難、苦労だとする。
もしわりばしも細くしっかりしていなかったら、
その細い細い糸でも受け止められない。

わりばしが自分の「軸」。
軸がしっかりしてれば、ノイズすら自分への甘いごちそうになる。

軸って、「自分らしさ」かもしれない。
わたしから見た「わたし」と、
親から見た「わたし」と、
リスナーが感じる「わたし」はすべて違ってるかもしれない。
でも、わたし、自分らしさ、自分の理想は自分で決める。

その軸を、どうやって見つけるか。
ふたつある。
ひとつは、いろんなことをやってみて、失敗してみること。
もうひとつは、自分を受け入れること。
自分を自分で受け入れないと、
つねに誰かと比較して自分を決めることになる。

自分を自分で受け入れること。
「わたあめ理論」。
いろんな批判を取り込んで、自分に価値をつけている。