マガジンのカバー画像

フーガ・対位法的楽曲

14
いわゆるバッハのような曲で、修練のために書いたものです。とはいえ、できる限り聴いていて面白くなるように書きました。
運営しているクリエイター

2022年2月の記事一覧

学習フーガ ハ長調 主唱:池内友次郎(「学習追走曲」に掲載)実施:後藤厚   Fugue d'école, sur un thème de Tomojiro Ikenouchi, réalisation par Atsushi Goto

かの池内友次郎大先生の主題を実施してみました。 「学習追走曲」でフーガを学び始めた頃は、池内御大によるハ長調とイ短調の主題にはなぜか手を出せずにいました。まあよくあることでございます。 数年前にふと書いてみようと思い立ち、第3喜遊部の辺りまで書いてあったものですが、数日前にその続きを書き足して完成させました。 前半はみっちり展開を行ったので、ストレッタに入ってからは軽く穏やかに牧歌的に。過度の重さは禁物でございます。 私がついていた先生は池内門下でいらっしゃいましたが

二つの圧縮インヴェンション

※前の投稿に引き続き、修練用自作(?)の動画です。 バッハの様式でインヴェンションを書いてみる、というのは作曲技術上の一つの挑戦ではないでしょうか。 面白そうなので私もやってみました。やってみたのは良いのですが、性分的に無駄な展開は避けてしまうので、長さ的に切り詰めたものになりました。 テーマの切り出しが一番大変でしたが、何はともあれハ長調とイ短調の二つの対位法的小曲ができました。 バッハのインヴェンションは短いものでも20小節程度はありますが、私のは両方ともぴったり

再生

後藤厚「バッハの主題によるフーガ(シンフォニア風に)」

初のフォロワーさんを祝して久々の投稿です(ありがとうございます✨)。 この主題はアンドレ・ジェダルジュ(ラヴェルが対位法を習った先生として有名)の教本に載っていたのですが、バッハのどの曲の物なのかは寡聞にして不明であります。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AC%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%80%E3%83%AB%E3%82%B8%E3%83%A5 全体の構成はお馴染みの学習フーガによるものですが、属音の保続音付近で主調の同名短調に傾き、そのまま終止に向かいます。早い話がストレッタに入る前にぶった切って終止した、チャーハン小盛り・半ラーメン的な(?)形式になっております。 なぜそうしたのか? 言語での説明は難しいのですが、もうこれ以上の展開(ストレッタ)を続けてもしつこいだけ、という野生の勘が働いた模様です。 現場からは以上です(`・ω・´)ゞ