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フーガ・対位法的楽曲

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いわゆるバッハのような曲で、修練のために書いたものです。とはいえ、できる限り聴いていて面白くなるように書きました。
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バッハの誕生日、あるいは宇宙のシンクロニシティ

皆さまこんにちは。 今週の頭から頭がぼーっとしていまして、まあそんな感じだったわけですがなぜかフーガの主題を思いついてそれを元にごにょごにょと音符を書いておりました。 そしたら今日はバッハ御大の誕生日と。ほほほう。この宇宙ではそういう出食わし方もあるのでございますね。めでたき事であります。 手前味噌の小品ですが、ご笑覧下されば幸いです。

学習フーガ ト短調 Fugue d'école en sol mineur

そう言えば、このアカウントの名称は「フーガを書いてみたいの?」でした。 これは大分以前に書いてみたものですが、これはバッハ風の主題でありますね。曲調も概ねそんな感じです。 旧ついった現Xでは140秒以上の動画は上げられません(泣)フルバージョンはYoutubeで。 チェンバロやオルガンが似合いそうな雰囲気ですが、ピアノでも充分可能だと思われます。 画像のキャプション大喜利は何気に楽しいですが、フーガを書くのはもっとさらに楽しいです。あなたにもチェルシーあげたい!(販売

フーガとはなんぞや。

「フーガ」で検索すると日産のセダンの情報がぞろぞろ出てきてしまいます。嗚呼、何たることでしょう。 それは置いておいて、音楽が鼻歌の集合体だとすると、フーガは鼻歌好きな老若男女達が仲良く集まった楽しい村の仲間たちです(ここはふーがのむらだよ!ここはふーがのむらだよ!)。 音楽的な修練の点から申しますれば、フーガはラジオ体操が高度に複雑化したような身体訓練のようなもので、普段しないような手足の動きの組み合わせを行い、それら無限のパターンをおのれの音楽的意識に叩き込み、いざとい

2つの小前奏曲

「前奏曲」とタイプしたら、なぜか「戦争局」と出やがりました。そんなにわんちゃかしたいんかい。 ということで以前にちょこっと書いてみた2つの曲を手直ししてtwitterに出してみました。まずはイ短調のしみじみとしたもの。 続いてヘ長調の明るいもの。 対位法的なバランスもですが、作曲的には転調のタイミングの設定が肝ですね。

学習フーガ イ短調 主唱:池内友次郎(「学習追走曲」に掲載)実施:後藤厚 Fugue d'école, sur un thème de Tomojiro Ikenouchi, réalisation par Atsushi Goto

以前に投稿した池内友次郎氏の主題(「学習追走曲」に掲載)による学習フーガ、今度はイ短調のものです。 当初ストレッタがうまくまとまらず、うんうん言って詰まっていたのですが、バスに反行型を取り入れたら割とすんなりと書き進むことができました。 個人的な好みとしましては、不必要に主題をこねくり回すのがあまり気の進むところではなく、主題はできる限り与えられたまま使ってきたのですが、やはり苦肉の策(?)というのが役立つ時があるので御座いますな。 その他の問題としては第3喜遊部に若干

バッハは蟹さんがお好き?

二声の逆行カノン(バッハに倣いて)後藤厚ヽ(゚血゚)丿 Crab Canon De imitatione J.S.Bach composed by Atsushi Goto だいぶ以前にメビウスの輪と絡めたバッハのカノンの動画が有名になりましたが、あれを見て「ん?なんか同じっぽいのできるかも」と思って書いたものです。例によって主題の切り出しが一番大変でした(主題の音的資源が掘り尽くされているようなので、冒頭(あるいは結尾)から8分音符を持ち出す必要がありました)。 二声と

学習フーガ ハ長調 主唱:池内友次郎(「学習追走曲」に掲載)実施:後藤厚   Fugue d'école, sur un thème de Tomojiro Ikenouchi, réalisation par Atsushi Goto

かの池内友次郎大先生の主題を実施してみました。 「学習追走曲」でフーガを学び始めた頃は、池内御大によるハ長調とイ短調の主題にはなぜか手を出せずにいました。まあよくあることでございます。 数年前にふと書いてみようと思い立ち、第3喜遊部の辺りまで書いてあったものですが、数日前にその続きを書き足して完成させました。 前半はみっちり展開を行ったので、ストレッタに入ってからは軽く穏やかに牧歌的に。過度の重さは禁物でございます。 私がついていた先生は池内門下でいらっしゃいましたが

二つの圧縮インヴェンション

※前の投稿に引き続き、修練用自作(?)の動画です。 バッハの様式でインヴェンションを書いてみる、というのは作曲技術上の一つの挑戦ではないでしょうか。 面白そうなので私もやってみました。やってみたのは良いのですが、性分的に無駄な展開は避けてしまうので、長さ的に切り詰めたものになりました。 テーマの切り出しが一番大変でしたが、何はともあれハ長調とイ短調の二つの対位法的小曲ができました。 バッハのインヴェンションは短いものでも20小節程度はありますが、私のは両方ともぴったり

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後藤厚「バッハの主題によるフーガ(シンフォニア風に)」

初のフォロワーさんを祝して久々の投稿です(ありがとうございます✨)。 この主題はアンドレ・ジェダルジュ(ラヴェルが対位法を習った先生として有名)の教本に載っていたのですが、バッハのどの曲の物なのかは寡聞にして不明であります。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AC%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%80%E3%83%AB%E3%82%B8%E3%83%A5 全体の構成はお馴染みの学習フーガによるものですが、属音の保続音付近で主調の同名短調に傾き、そのまま終止に向かいます。早い話がストレッタに入る前にぶった切って終止した、チャーハン小盛り・半ラーメン的な(?)形式になっております。 なぜそうしたのか? 言語での説明は難しいのですが、もうこれ以上の展開(ストレッタ)を続けてもしつこいだけ、という野生の勘が働いた模様です。 現場からは以上です(`・ω・´)ゞ

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「池の雨(ドイツ民謡)」の主題によるフーガ ~あるいは某音楽教室CMの主題によるフーガ~

本当は「ヤマハ音楽教室CMのテーマによるフーガ」としたかったのだが、おそらく商標に引っかかる(笑)のでやめておいた私の作品。ほぼ学習フーガの構成にのっとって書かれています。三重奏のための曲です。 ※動画の概要欄のリンクから楽譜を購入できます。 -- 後藤厚「池の雨(ドイツ民謡)」の主題によるフーガ ~あるいは某音楽教室CMの主題によるフーガ~ Atsushi Goto Fugue on the Theme of Rain on the Pond

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学習追走曲 第一提示部・第一喜遊部の実施例(主唱 C-dur 池内友次郎)

学習追走曲からもう一つのC-durの主唱の実施です(第一提示部・第一喜遊部)。

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学習追走曲 第一提示部の実施例(主唱 a-moll 池内友次郎)

絶版となったフーガの学習書「学習追走曲」に記載されている主唱を用いて、第一提示部を実施してみました。音色と速度はこんなものだろうか。 特に何を思うわけでもなく、各音を正確かつ順当に配置してみる試み。