中国コスメブランド「完美日記(Perfect Diary)」のキャラクターを使ったマーケティング戦略
クオン中国支社代表の佐藤です。中国で日本や韓国のキャラクターを展開したり、逆に中国のキャラクターを日本や韓国に展開したりしています。
今回は、中国コスメブランドのキャラクターを使ったマーケティング戦略を紹介します。
完美日記とは
完美日記（英語名：Perfect Diary）は、2017年に中国企業の逸仙電商によって発表されたコスメブランドです。
ブランドついての詳細はこちらの記事に詳しく書かれているので、ぜひご覧ください。
弊社キャラクターが広告に起用
今年のはじめ、弊社で中国展開を行なっているキャラクター"MongMong"のWeiboアカウントのメッセージボックスに、完美日記の広告担当者からPRに関する問い合わせがありました。
私たちはPR対象の商品の質を確認し、2020年2月に漫画形式でWeiboへ投稿を行いました。
ここまでは割とよくある案件なのですが、少し調べてみると完美日記はかなり入念にキャラクターを使ったマーケティング戦略を立てていることがわかりました。
完美日記のキャラクター白胖子
完美日記は白胖子という自社キャラクターを保有しています。
2019年8月16日、完美日記はメイク落としを発売すると同時に、白胖子をこの商品のイメージキャラクターとして紹介しました。
また、2019年11月には完美日記のブランドWeiboアカウントとは別に、白胖子専用Weiboアカウントが開設されました。こちらのアカウントでは白胖子の可愛いイラストが投稿されています。
クリエイターとコラボ
2020年7月、完美日記はクリエイターとコラボし、白胖子を使った限定パッケージのメイク落としを販売しました。
また、Weiboではフォロワーからパッケージデザインを募集し、優秀者にはそのパッケージデザインが施された商品をプレゼントする企画も行われ、大いに盛り上がりました。
他社キャラクターの起用
弊社のMongMongのPRもそうですが、完美日記は自社キャラクターの白胖子以外にも、他社キャラクターを起用したPRも行なっています。
MongMongが起用された2020年2月には他にも、「饭粒猫与包子鸭」、「野萌君RUMI」、「萌二Moer」、「汪蛋waang」、「猪傻傻」の5キャラクターも同時にWeibo上でPRが展開されていました。
MongMongを入れた6キャラクターのWeibo総フォロワー数は170万人です。
他社キャラクターとのコラボ商品
Weiboを使ったPR以外にも、他社キャラクターとのコラボ商品も展開しています。
2019年11月、シュールさが人気のキャラクター「不鸭」とのコラボ商品が販売されたり、また2020年4月にサンリオキャラクター、2020年5月にはカードキャプターさくらとのコラボ商品も販売されました。
日本キャラクターとのコラボレーションも積極的に行なっているのがわかります。
完美日記以外の中国コスメブランドのキャラクター起用
完美日記以外にも、キャラクターを活用してマーケティングを行なっている中国コスメブランドがありますので、その中から３点ご紹介します。
自社キャラクター保有の先駆け
百雀羚（PECHOIN）は中国の新興コスメブランドでなく、1931年に創設された老舗ブランドです。
PECHOINは「因雀思听」という自社キャラクターを保有しており、時代に合わせてキャラクターを様々な形でマーケティングに活用してきました。
2017年3月には因雀思听のWeiboアカウントを開設し、2020年8月現在ではなんと120万近くのフォロワーを抱えています。また、WeiboだけでなくWeChat公式アカウントも開設しており、漫画やイラストを投稿しています。
2020年8月には因雀思听のイラストを用いたフェイスマスクを発売すると発表し、現在Weiboでは100名のテスターを募集しています。
小奥汀×ディズニー
2013年に創設された「小奥汀（Little Ondine ）」は、2016年にディズニーとライセンス契約を結び、多数のコラボ商品を発売しています。
ディズニーとのコラボ商品は中国の若い女性にとても人気があり、映画「人魚姫」のヒロインを演じる中国の人気女優「リン・ユン」に小紅書(RED）で紹介されたこともあります。
Mariedalgar×ちびまる子ちゃん
「玛丽黛佳（Mariedalgar)」は2006年に創設され、数多くのコンテスト受賞履歴のある中国人気コスメブランドです。
Mariedalgarは2019年、ちびまる子ちゃんとコラボし、コスメセットを発売しました。
現在はすでに売り切れとなっていますが、2020年4月にこのコラボ商品がWeiboでトレンド入りし、再び注目されました。
自社キャラを持つか、他社キャラを使うか、両方やるか
キャラクターを使ったマーケティングには主に３パターンあります。
①自社キャラクターを開発する
完美日記の白胖子やPECHOINの因雀思听がこれに当たります。日本だと不二家のペコちゃんやローソンのあきこちゃんが成功事例として挙げられます。
メリット
・知名度が上がれば半永久的にそのキャラクターを使える
・デザインの自由が効く
・グローバルで活用できる
・商品情報のみでなく、イラスト等のコンテンツでもSNSのフォロワーを増やすことができる
デメリット
・認知拡大まで時間を要する可能性がある
②すでに知名度のある他社キャラクターを活用する
完美日記の弊社キャラクターMongMongをPRに活用した事例や、小奥汀×ディズニーのコラボレーション商品もこれに該当します。
メリット
・既存のファンに訴求できる
デメリット
・当たり外れが激しい
・版権元の監修を通す必要があるため、デザインの制限がかかる
③自社キャラクターも開発するし、他社キャラクターも活用する
完美日記は白胖子という自社キャラクターも保有していますし、他社キャラクターも活用しています。
メリット
・自社キャラと他社キャラをコラボさせることにより、自社キャラの認知を一気に獲得することができる
デメリット
・費用がかかる
クオンではキャラクターを使ったマーケティング３パターン全てお手伝いできますので、お気軽にご相談ください。
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※参考及び画像引用元
https://www.perfectdiary.com/
https://perfectdiary.tmall.com
https://weibo.com/u/7344105801
https://weibo.com/interestin
https://weibo.com/64608818
https://www.sohu.com/a/396181044_626111
https://cosme.pclady.com.cn/product/146314.html
https://tech.sina.com.cn/roll/2020-04-30/doc-iirczymi9302832.shtml
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